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badeuceyについて考える

2-7やbadugiといった単体種目ほどではありませんが、最近国内で目にすることも多くなってきた複合種目のbadeucey。海外のキャッシュゲームでは人気が高く、トナメ種目として採用されることもあります。身近な海外トナメだと、9月に開催されたASPT 台湾、12月に開催されるAPT ハノイでも採用されています。日本で流行するのも時間の問題ではないでしょうか。今回はそんなbadeuceyについて基本事項をまとめてみました。

ルールは2-7とbadugiの複合で、ハンドの5枚から2-7とbadugiの役をそれぞれ決めて強さを競うスプリットポットゲームです。2s3h4d5c7sのような形がナッツで、Aは2-7準拠で14として扱います。2-7tdとbadugiをプレーしたことがある方であれば問題なくプレーできると思われます。

・ベットについて
ドローゲームでは、基本的にドロー枚数が多い方がチェック、少ない方がベットするという原則があります。badeueyではこの基本が崩れることがあります。
実際のプレーから確認してみましょう。

co r/r with 2s3h5d6d8s
btn r/c w 2h3s6cXX
pat,2
co b/c
btn r w 2h3s4d6cX
pat,1
co x/c
btn b w 2h3s4d6cX
pat,1
co x/c
btn b w2h3s4d6cTc

1stdraw以降、coのプレイヤーは5tri、86lowでコールパットしてます。2-7tdではレイズが自然なアクションですが、コールにとどめているのはなぜでしょうか。
ストリートごとのEQをbadugi、2-7に分けて確認してみます。

1st draw前

COのハンドの2-7側のEQは90%over、badugi側のEQも50%近くあり、全体のEQは70%近くです。

1st draw後

ドロー途中であるにも関わらずBTNのハンドのbadugi側のEQが100%となり、全体では50%を上回ります。このように強いlowでも、badugi側が弱ければ相手のbadugi完成+low drawにフリーロールを取られてしまう状況がbadeuceyでは頻繁に起こります。

他の状況も確認してみます。

2h3s4s5s7s(pat) vs 2s3h4d5c X

nuts low vs nuts badugiです。極端な例ですが、pat側はナッツを持っているにもかかわらず全体のEQが50%を下回ります。1change側はbadugiでnutsを作りつつ、さらにそこからnuts lowを目指すことができます。
このようにbadugiのnutsと2-7のnutsでは価値が違います。

・ブラフについて
badeuceyに限らず、スプリットポットゲーム全体を通して言えることですが、ピュアブラフの頻度は減ります。これは片方の要素でバリューベットを打つとき、同時にブラフが含まれていることがあるからです。全体のバリューとブラフの割合が変わらないのであれば、自然とピュアブラフは減ることが予想されます。上記で述べた2h3s4s5s7sのようなハンドは、基本的に上限までベットとレイズを繰り返しますが、その内訳を考えると、2-7側ではバリュー、badugi側ではブラフを打っていると捉えることができます。ピュアブラフも存在するかもしれませんが、少なくとも実践においてピュアブラフを打つ必要性を感じたことはありません。

・ドロー判断について
badugiではハンドは4枚しかありませんが、badeuceyでは5枚あります。ドロー枚数が1枚増えることでtriからbadugiが完成する確率もおよそ2倍になります。

tri→badugi完成
badeucey 約38%
badugi 約21%

badugiはbadugiが引けないゲームですが、badeuceyはbadugiが引けるゲームです。初めのうちはlowを構成するカードを切ることに抵抗があるかもしれませんが、思い切ってbadugiの改善を優先してみましょう。

今回の記事ではbadeuceyの基本的なアクションについて軽くまとめてみました。

・ドロー枚数が少ない側が必ずしもベットするわけではない。
・ピュアブラフは打たない。
・badugiの改善を2-7よりも重視する。

まずはこの3点を押さえてプレーしてみましょう。今回はbadeuceyのアクションについて軽くまとめてみましたがいかがだったでしょうか。
物足りない、もっと深い知識や具体的な戦略が知りたいという方向けに今回はもう一本記事を書いています。

有料となりますが、興味のある方はよければこちらもご覧ください。


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