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drawmaha 49について考える

drawmahaの主要な種目は下記の7種目です。

hi
0
49
A-5
2-7
badugi
hi-dugi

なかでも人気なのはhi,2-7の2種目です。
他の5種目は、ある程度打てるreg同士で卓が立つ際には弾かれがちです。
特に0,49については、親の仇のようにこのゲームを毛嫌いする人も少なくありません(筆者は比較的好みのゲームですが)。実際に49を選択しようとしたら、別のゲームに変更されたこともありました。

なぜこのような悲劇が起こるのでしょうか。今回はその理由を考察しつつ、決して深くないこのdrawmaha49というゲームの理解を深めていければと思います。

なぜこのゲームが敬遠されるのか。その根幹となる答えを一言で表すと、ゲーム性の低さにあると考えられます。

ルールについておさらいします。

drawmahaは手元5枚の手役とオマハの役で強さを競うスプリットポットゲームのポーカー。
フロップ以前のアクションは5カードオマハと同様に進行する。ターンを開く前に1度だけドローすることが可能。
drawmaha49では、手元の数字の合計で手元の勝敗を決める。J~Kは0として扱われる。

T98あたりの、他のゲームでは不遇な扱いを受けがちなカードが輝ける。というルールを最初知った時は感動しました。しかしこのゲームには明確にバランスが壊れている要素があります。

オマハハイローと比較してみます。
カードのランクをEQ順に並べてみると、

ハイ
AKQJT98765432
ロー
A2345678(9TJQK)
49
T98765432AKQJ

ハイローゲームと比較して、T98あたりのEQが総合的に高いことが見て取れます。さらにdrawmaha49では8 or betterとは異なり、バランス良く強いカードを揃える必要はなく、強いカードを持っているだけで絶大な強さを発揮します。

他のゲームとも比較してみます。
例えば2-7drawmahaでは、1枚チェンジ同士ではお互いのEQ差がそれほど開きません。しかし、drawmaha49では同じ枚数チェンジする場合、手元がデッドしていることも珍しくありません。

このゲームでは他のゲームと比較した際、ブロッカーがより大きく作用します。例えば、Tを4枚抑えていることで相手がナッツを持っている可能性が0%になるだけでなく、自分がナッツを持っている可能性が100%になります。
通常の5カードオマハにおいて、ナッツストレートを全て抑えているハンドはストレートを構成するカードがもう一枚必要になります。相手がナッツを持っていないことは確定しても、自分がその時ナッツであるとは限りません。しかし、drawmaha49でTを持っていることはそのままEQに直結します。

以下の画像はdrawmaha49のナッツのコンボ数を数えたものです。


ナッツは全部で14通りの組み合わせ、合計で380コンボあり、そのうち196コンボはフリーロールが取れます。
drawmaha49では、このフリーロールを取れるハンドが全てのストリートを通して50%のEQを保持しているという特徴もあります。
例えば、オマハハイローやArchieなどのローハンドのナッツはA2345ですが、他の人が同じハンドを持っていることもあります。しかし、このゲームではTTTT9を持っている時は、参加するだけで必ずポットの50%が確約されているのです。
ハイローゲームにおけるAの価値以上にdrawmaha49におけるTの価値が相当高いということがわかっていただけたと思います。

ここまでの内容で、相手の戦略に対して戦略を変更するというポーカーの面白みが、ゲーム性の低さによって削られているということがはっきりしてきたと思います。
ポーカーの定義について自分は詳しくないのですが、「役を完成させる」という要素がこのdrawmaha49というゲームでは「数字の合計をより大きくする」という要素に変化しています。感覚的にはよりバカラやBJに近いようにも感じます。勝敗を決める要素のうち半分が純粋な数字の大きさで勝負をするというゲームは、果たしてポーカーと呼べるのでしょうか?

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