ファンタジスタの有無
10月のW杯アジア予選、久保選手が怪我などで少し暗雲が立ち込めてまいりました。 サイドバックも安定せず、ヨーロッパ組で固めると思いますが、毎度スケジュールからチーム成形は出来ないまま突入すると思います。
サウジもオーストリアも今だ負けなしのチームです。 奇策でもしない限り攻略されるでしょう。 せめて使わないとしても久保選手をベンチに置いていても有りだと思います。 (これを書いてる途中で無くなった)
さて今回はファンタジスタのお話をしたいと思います。
元はイタリアが発祥。規格外の者に与えられる通称。 元祖と呼ばれる選手はロベルト・バッジオだと思います。 その後イタリアではゾラ選手やトッティ選手に系譜されていきます。 大体が背番号10番を背負い、テクニック、ドリブル、キープ力、シュート正確性、シュート決定力、フリーキック、パス正確性、ピンポイントパスなど攻撃スキルのほぼ極めた選手がなる事が多いです。 ただこの辺りが高い選手を皆ファンタジスタかと言われれば、そうでは無いと私は考えます。
ファンタジスタに一番必要なものは、その試合に参加している全員(チームメンバー、審判、サポーター、観覧者など)を驚く様な事をする選手です。しかも、選手が狙ってやっている事が条件。
ロベルト・バッジオはボールを受ける前に、次の動きをどうするかいくつか選択する様なのですが、幾つか思いついた中で一番難しいものにトライしてると云った記事を読んだ事があります。 それを行う事でリスクは高いですが、そのゲーム内では誰も思いつかない、もしくはやらないで有ろうプレーをやってしまうのです。 その瞬間みんな呆気(あっけ)にとられてしまうので、この呆気がファンタジスタの一番必要なスキルになります。
ファンタジスタと呼ばれ選手は数少ない。
皆さんはそれぞれこの選手はファンタジスタだと云う方が居られると思いますが、私の中では数が少ないと感じています。 スピードだけで突破するとか、巧みなドリブルで交わす選手にも驚きはしますが、それをファンタジスタと位置付けてしまうと数十人に及んでしまう。 なので一部知ってほしい選手に厳選しました。
ロベルト・バッジォ(ロビー)
ファンタジスタの顔になります。 クラブチームではほぼ10番を背負っていました。 一番イメージに残っているのは、やっぱり94W杯アメリカ大会のPKだと思います。 少し前にキャプテンのバレージ選手が外していたのにも関わらず、もうこの大会のイメージはバッジォ選手の後ろ姿しか残って無い位強烈なイメージでした。 最初から最後までこの大会の注目を浴びていました。
若い頃はドリブルとシュート正確性が高い印象ですが、晩年はワンタッチパスなど味方が受けやすいパスを出したりと活躍しました。 ファンタジスタと聞かれれば、第一に上がる選手だと思います。
私の記憶で、バッジオ選手と対で外せない選手がいまして、ドラガン・ストコビッチ(ピクシー)選手です。
名古屋グランパスで活躍し、監督としても貢献した名プレイヤーです。実はjomoカップドリームマッチと云うものが過去日本では開催されていまして、それにバッジオ選手が呼ばれていたのですが、背番号問題でピクシーが辞退していたのをうっすら覚えています。ピクシーとロビーのダブルファンタジーを観てみたかったのですが、かなわなかった。 この時子供ながらに、世界のトップ選手の動きを見て世界トップレベルはすごいと生で感じていました。 特にローター・マテウス選手の柳沢選手のボール奪取した時の動きは今でも脳に焼き付いています。 J所属の外国人DFとはひとり逆の動きしてるのを見て驚どろきました。
ちょっとソレましたが、私の中ではファンタジスタのひとりです。 ドリブルとパス。 フェイトとシュート、フリーキックどことなく、スタイルはバッジオに近いです。 記憶にあるのはひとりスルーパスです。(名古屋来たての時)サイドの選手に出したスルーパスを追っていかなかったので、自分でまた走って追いつき、そのままDFを交わしてゴールまで持ってたシーンです。 この時の日本はパスは足元へが基本だったので、スルーパス(誰もいない所に蹴った)はミスパス扱いだったので、味方だけでなく相手DFも追ってない状態でした。 ピクシーが来てくれたおかげで日本人のサッカーはよりテクニカルで早いサッカーになったと思います。
マテウス選手を出したので、この人も出しておきたいと思います。
ディエゴ・マラドーラ(神の子)
出てきただけで周りを魅了する。 存在がファンタジスタ。
ビデオ判定がある昨今では難しい神の手ゴールを決めるなどいろいろな伝説を残している選手です。
マラドーラ選手はドリブル、キープ力が強く、決定力が高いエースストライカーでありファンタジスタ。 何よりすごいのが、現代はあまり考えられないのですが、左足のみでボールを扱う事です。 5人抜きを達成している選手は何人かいるのですが、左足のみはマラドーラ選手だけです。 相手チームにとってマラドーラは誰も止められない選手になっていました。しかし、W杯でマラドーラに仕事をさせなかった選手がいます。
ドイツ代表キャプテンのマテウス選手です。 マラドーラは唯一自分に何もさせてくれなかった最高の選手と語っています。 ちなみにマテウス選手はドイツでは背番号1Oのゲームメイカー。 W杯連続5回出場はある意味ファンタジスタです。
マラドーラ選手は引退した後も代表監督やプライベートで世界を賑わした。
いろいろ凄いことばかりです。両宛に腕時計とか、整形とか‥。
近年と現代においてのファンタジスタ
近代この人がファンタジスタだなと思う選手はロナウジーニョ選手だと思います。 意外性の塊です。 ニックネームが宇宙人。 パス、ドリブル、シュート、ボールタッチ、持ってる間何をするか解らない。 ノールックパスや背中トラップなど読めないものばかりです。 サッカーを楽しんでる感もあり、ビジネスと云うより遊びに近いサッカーをロナウジーニョは見せてくれます。 メッシ選手、ネイマール選手、Cロナウド選手などいますが、チーム戦術がより強い現代では、そこまでの余裕は無く3人のDFを交わすなどは観ている方もある程度読めてしまいます。 それもかなり高いスキルですが…。
ファンタジスタは現代必要なのか?
どの時代においても話題になるテーマです。 私は必要だと考えています。
どこのチームも戦術には限界がきていると思います。 選手の個のスキルがチーム強化の鍵になると思うのですが、 その中でも掴みどころ無い選手は必要になってくると思います。 多分観ていると解るのですが、両チームが戦術だけ遂行してるとほぼゲームは動きません。 新しい変な選手(良い意味で)出てきてほしい。 自分がこれやったら面白いだろうと思って、実行できる選手が出てくればその選手はファンタジスタです!
サッカーは楽しむものです。
最後に私が挙げるファンタジスタ!
レネ・イギータ(コンドルキック)
見た目もプレーもまさにファンタジスタ。 ゲーム中必要であれば、サイドを駆け上がりクロスを蹴りこんだり、中盤の相手をドリブルで交わしミドルシュートを撃ったり、セットプレーではフリーキックを蹴るなど、ドリブル、キープ力、シュート力とファンタジスタには必要な要素を持っています。 ただ他のファンタジスタとはひとつ違う点があります。 イギータ選手のポジションはキーパーです。 ワールドカップだけでは無く地元のサッカーチームでも同じプレーをしています。 飛び出していってロジェミラ選手(確か52歳最年長でW杯に出てた)にボールを奪われ、必死に追いかけているの見た時ワールドカップって面白いなって思いました。
2022年も面白いワールドカップになってほしい!! 観覧頂きありがとうございました。 頑張れニッポン!! 是非、上にあげた選手の動画をユーチュブ等で見てみてください。スゴ過ぎて、笑えます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?