大動脈弁狭窄症の手術記録(1)幼少期から妊娠前までの話

はじめに

このたび、「大動脈弁狭窄症」という病気で弁置換手術をすることになったので記録がてら残してみようと思います。同じように心臓の手術をする方の参考になれば幸いです。

大動脈弁狭窄症とは(日本心臓財団HP)

幼少期から大人になるまで

私は「先天性二尖弁」といって、大動脈弁が通常は三枚に分かれているところが二枚に分かれています。これ自体はあまり珍しいことではないらしく、100人に一人くらいの割合でいるそうです。芸能人だとNONSTYLEの井上さんがテレビ番組の企画で二尖弁が発覚したとのこと。何事もなく一生を終える方も多いようですが、三枚あるところが二枚しかないので通常より負荷がかかり、大動脈弁が石灰化して開きが悪くなり、十分な血液を送り出すことができなくなります。また血液を送り出すのに力が必要になり、左心室の筋肉が増加し肥大します。この病気を「大動脈弁狭窄症」といいます。
また、老化による大動脈弁の石灰化でも同様になる病気です。通常は高齢でなることのほうが多いです。

3歳位のときに健康診断で心雑音があると言われたそうで「大動脈弁狭窄症」と診断されました。毎年春の健康診断で引っかかり、大学病院で診断を受けないとプールに入れてもらえませんでした。私の実家は北関東の田舎で大学病院まで車で1時間近くかかり、また母子家庭でなかなか母の仕事の都合がつかずになかなか連れていってもらえず、プール開きから1ヶ月くらい見学してたこともありました。
ただ中学、高校ではあまり心雑音で引っかかった記憶が無く、大学から社会人になっても引っかからなかったので、良くなったのかと勝手に思っていました。

大人になってから

社会人になって9年目くらいの頃、心雑音に加えて不整脈があると言われ、要精密検査になり大変久しぶりに大学病院へ行って検査したところ、「心室性期外収縮」と診断されました。大動脈弁狭窄症は変わらずあるけれど程度は軽いし、期外収縮とは関係ないだろうというのがその時の診断でした。心雑音にしても不整脈にしても自分に自覚が無いので面倒になってまた暫く病院に行かなくなります。

35歳を過ぎた頃、階段を上ると妙に息切れするなと思い始めました。あと、寝るときに脈が飛ぶのが気になって寝つきが悪くなりました。もしかして心臓が悪化しているのでは?と思い、近所の循環器科で検査してもらった所、期外収縮が頻発しているとのこと。特に問題がある訳ではないけど大動脈弁狭窄症で心臓に負担がかかってるのが関係してるのでは?と。狭窄症の程度は「中等度」で、まだ手術の必要はないないだろうと。こちらの病院にはまじめに3年くらい、妊娠がわかるまで通いました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?