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私の読書●小説家志望の読書日記⑨芥川龍之介・河童忌によせて
今日は作家・芥川龍之介の命日です。睡眠薬のヴェロナールとジァールによる自殺でした。
その日は夜半から雨が降っていたといいます。
芥川には14歳年上の片山廣子という想い人がいました。歌人でありアイルランド文学者でもある才媛でした。
遺稿となった『或阿呆の一生』にその想いが記されています。
「三十七 越し人
彼は彼と才力の上にも格闘出来る女に遭遇した。が、「越し人」等の抒情詩を作り、僅かにこの危機を脱出した。それは何か木の幹に凍った、かがやかしい雪を落とすように切ない心もちのするものだった。
風に舞ひたるすげ笠の
何かは道に落ちざらん
我が名はいかで惜しむべき
惜しむは君が名のみとよ。」
片山廣子という女性は相当に魅力的だったようで、芥川を師と慕った堀辰雄も憧れを抱いていた節があります。
片山廣子は芥川の死に際して歌を残しているそうです。
残念ながら現時点でそれを見つけることはできませんでした。
二人の関係は今もさまざまに論じられていますが、あくまでプラトニックなものであったと思われます。
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