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私の読書●小説家志望の読書日記⑪馳星周『長恨歌』(『不夜城』三部作完結編)
馳星周『長恨歌』読了。
結果的に三部作となった『不夜城』シリーズの完結編。
面白く、読みごたえがあったけれど、読まなければよかったという気持ちも半分。完結してほしくなかった。
本作は、前二作、とりわけ二作目の『鎮魂歌』とはかなり趣を異にしている。文体も明らかに異なるが、何といっても、『鎮魂歌』のようなグロさがない。依然中国人黒社会の話ではあるのだが、どちらかというと心理戦に重きが置かれている。そして、まさかの結末。ちょっと喪失感。なぜか、エミリー・ブロンテ『嵐が丘』のヒースクリフを想起してしまった。
ところで、『不夜城』から『鎮魂歌』へと読み進んだときに、東野圭吾の『白夜行』から『幻夜』への展開を思い出し、既視感を覚えたのだが(執筆はどちらが先か知らない。あくまで私の読んだ順番の話)、『白夜行』の三作目が書かれたら、どういうものになるのだろう。未だ書かれてはいないが、それも楽しみではある。かつ、やはり読んだら喪失感にとらわれるに違いない。
〇これら『私の読書●小説家志望の読書日記』シリーズはあくまでも読書日記にすぎません。いずれきちんとした批評を載せていきますので、お楽しみに!
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