私の読書●小説家志望の読書日記㉛桜木紫乃『ラブレス』
さて、以前からおすすめいただいていた桜木紫乃さん『ラブレス』読了いたしました。桜木さんは直木賞受賞作『ホテル・ローヤル』はあまり面白いと思えなくて、ずっと手が伸びなかったのですが……『ラブレス』は読みごたえがありました。
この作家さん、ときどき文章がおかしい(分かりづらい)のが難点なんですけど、今回はあまりストレスを感じずに、内容に引き込まれました。
最初の方は女(しかも親族関係にある女性たち)の陰々としたお話かと身構えたのですが、読みすすむにしたがって、一人の女性の生き