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文章について

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読みやすい文章を書くためのポイントです
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#分かりやすい文章

読みやすい文章を書くために(2)漢字は控えめに

文章を書く際に、漢字を多用する方がいます。 けれど、それは考えものです。 (1)漢字の多用は避ける方がよい次の二つの文を比べてみてください。 A  「校正と言う物は厳しい物だと良く言われるが、そう言う事の意味を考えて見ると、彼は逆に意欲的に成る様だ。」 B 「校正というものは厳しいものだとよく言われるが、そういうことの意味を考えてみると、彼は逆に意欲的になるようだ。」 どちらが読みやすいでしょうか? 好みの問題もありますが、たいていの人は後者の方が読みやすいと

読みやすい文章を書くために(3)接続詞

読みやすい文章を書くためには一文を短くする必要があります。 しかしそうするとやっかいな問題が起こります。 それは、短くした文と文とのつなぎをどうするのか、ということです。 小学生の作文ですがさて、ここで小学生のころを思い出してください。作文や絵日記、こんなふうになってませんでしたか?(読みやすいように小学校低学年では習わない漢字も使って書いてます。) 僕は朝、起きた。歯を磨いた。朝ご飯を食べた。「行ってきます」と言って家を出た。 これだとあんまりなので、文と文とのつ

読みやすい文章を書くために(1)読点の話

①読点の重要性文章を書くときに見落とされがちなのは「、」(読点)です。 「句読点」の「読点」。 余談ですが「句点」と「読点」、よく分からなくなることがありますよね。 「読み点」と覚えるとよいかもしれません。 それはともかくここでは「、」(読点)の重要性について、例を挙げてお話します。 例文1: さて、涼子は与えられた文章を直すことができたのでしょうか、それともできなかったのでしょうか。 この文章ではどちらかはわかりませんね。 「卓也が言ったように」という節が「

読みやすい文章を書くために(4)文章は短く

主語と述語は近づける英語や中国語など多くの言語は動詞が主語の次にきます。 これにたいして日本語は、述語、つまり動詞が文の最後にきます。 これは日本語のひとつの特質です。 同時に、一文が長いと、主語と述語が離れてしまうという難点を抱えています。 涼子は、高田が中野から請け負った昨日の仕事で、高田と一緒に直した文章の中の、卓也が極めて丁寧にアドバイスしてくれた箇所の直し方が、馬場の友人である顧客の飯田の意図にはそぐわないものだったかもしれない、本当は馬場のことをもっと詳し