井浦新の香りと山をめぐる冒険 ~サイドストーリー アルプス編~
こんにちは、スターティス編集部です。
俳優であり、サスティナブル・コスメブランド〈Kruhi〉のファウンダーでもある井浦新さん。ナリンのハーブオイル33+7を長年ご愛用いただいているというきっかけから、スイスにあるナリン社への訪問が実現しました。旅の模様はBRUTUS WEBにて連載中。こちらでは同行した弊社武田の視点で旅のサイドストーリーをお伝えします。
井浦 新(俳優・Kruhi ファウンダー
いうら・あらた/1974年9月15日 東京都生まれ。俳優として映画を中⼼にドラマ、ナレーションなど幅広く活動。アパレルブランド〈ELNEST CREATIVE ACTIVITY〉ディレクター。サスティナブル・コスメブランド〈Kruhi〉のファウンダー。映画館を応援する「MINI THEATER PARK」の活動もしている。公開中の作品に映画『福田村事件』『アンダーカレント』『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』、CX『月とケーキ』がある。待機作に2024年大河ドラマ『光る君へ』。
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1.チューリッヒ~インターラーケン
旅の始まりはフランス・グラースであるものの、こちらではスイスからの旅模様をお届けします。始まりからご覧になられる場合は、BRUTUS WEB(https://brutus.jp/tag/iura_arata_trip)をご覧ください。
スイス到着初日。
この日だけでチューリッヒ空港駅から水の都ルツェルン、グリンデルワルトを経由しながら、標高2,000メートルを超すクライネ・シャイデックまで移動するという、長距離&高低感あふれる旅の始まりです。
限られた日程のなかにやりたいことを詰め込んだ行程表は、文字通り分単位のスケジュールになってしまいました。
そもそもが無謀なプランなのにそれを可能にしてしまうのが、スイスの公共機関のすごさです。まず時間に正確であること。そして街中はもちろん、なんと富士山の頂上付近と同じ標高3,400mまで電車で行けてしまう交通網の充実さ。環境先進国のスイスでは、地域によってガソリン車の乗り入れを禁止していたりするため、鉄道は安心かつ自然豊かな景色をゆったり見ながら移動できる、とても便利で快適な移動手段なのです。
「スイスの山を登るにはスイスの服装で!」を合言葉に、スイスの老舗アウトドアブランドMAMMUT(マムート)で全身コーデ。井浦さんと同行したボタニカルファクトリーの黒木さんと私の3人で並んでいると、周りからレンジャー隊を見るような羨望の眼差しで見られました(笑)。
九州ほどの面積のスイスには、1,500ほどの大小の湖があり、湖をめぐる旅というのも素敵です。ちなみにルツェルンからインターラーケンに向かう『ルツェルン=インターラーケン・エクスプレス』の車中から、ナリン本社やナリンの近くにあるザルネン湖も見れますので、乗られる際はぜひチェックなさってください!
2.シーニゲ・プラッテ/高山植物園
そして鉄道を乗り継いで、シーニゲ・プラッテへ。
ここはスイスを代表するアイガー、メンヒ、ユングフラウの名峰が正面に見れる絶景ポイントです。
駅に隣接した高山植物園では、自生ではめったにお目にかかれないエーデルワイスなどの高山植物を観察することができます。目を疑うほどの景観と逞しく咲く植物の美しさに魅了されて写真を撮り続けていると、電車の出発に遅れそうになってしまい、それはそれは大層怒られました。
アルプスでアルプススプレーをかけてみた!という、どうしようもないネタをしたく、一人離れてこっそり撮影。実際にアルプスはアルプススプレーの香りがしました(笑)。ナリン優秀!
3.シュタウプバッハ滝(ラウターブルネン)
そして次の目的地であり、アニメ『アルプスの少女ハイジ』のオープニング映像のモデルになったとされるラウターブルネンへ。高山の谷に位置する村には数多くの滝が流れており、そのひとつにスイスを代表する滝、シュタウプバッハ滝があります。高さ300メートルの岩山から垂直に流れ落ちるさまは圧巻の一言。あまりの高さと勢いに、ほこりや塵を意味する「シュタウプ」の名の通り、大半の水が地面に到達する前に細かい塵のような水蒸気になってしまうそう。それは離れたところからでも細かい水しぶきのシャワーのように感じられるほどでした。
4.クライネシャイデック
鉄道を乗り換え、さらなる高みを目指してクライネシャイデックへ。今回スイスアルプスをご案内くださったスイス観光局さんの特別な取り計らいにより、なんと駅構内の宿舎に泊まれることに!聞くととてもレアなことだとか。貴重な体験、本当にありがとうございました!
アルプスの旅はもちろんこれで終わりません。ヨーロッパの夏の、日の入り時間の遅さをフル活用し、時間の許す限りアルプスを散策ハイキング。
5.ユングフラウヨッホ
スイス一有名な鉄道と言っても過言ではないユングフラウ鉄道に乗り、終着駅のユングフラウヨッホ駅へ。標高はなんと3,454m!帰りの電車の都合上、滞在時間はわずか15分でしたが、それでも感激するには十分なほどの絶景がそこにはありました。
夕食のラストオーダーにギリギリ間に合い(いえ、きっとアウトでしたが店員さんのやさしさで食べ物にありつけました)、アルプスを眺めながらみんなで祝杯。スイスアルプスをこの目で見れた幸福感とハードスケジュールをこなせた達成感によってこぼれ落ちた涙を、ビールのせいだとごまかしたのはここだけの話です。
夕食中、地鳴りのような音にびっくりすると、雪解けによるものと判明。アイガーグレッチャーと呼ばれる全長2.6kmの氷河でさえも、昨今の気候変動による温暖化を受け、年々溶けているのだとか。何万年と続いてきたこの大自然をどうやったら少しでも守ることができるのか、今を生きる自分たちに容赦なく求められる大事な問題だと改めて認識しました。
6. 2,061mでのご来光
宴が終わり、夜中3時を過ぎた頃。
時折聞こえる動物の鳴き声のほかは静寂が張りつめる闇のなか、カメラを片手にそっと起きだす井浦さん。長距離&長時間の移動で疲れが残っているはずなのに。まさか本当に星空を撮りに出かけるとは。疲れと眠気と格闘し、1時間遅れで井浦さんを追いかけ外へ。
5時。ようやく日の出。
その後1時間できれいなご来光を拝めました。
この時の情景は、今も鮮明に思い出せる、一生忘れない思い出となりました。
同時に、お疲れなはずなのに、何時間も写真を撮り続けられる井浦さんの集中力と体力とパッションに、心から尊敬しました。
そしてこの後、一行は下山し、次なる目的地、ザンクト・ガレンへ。
旅は次回のサイドストーリーへと続きます。