(本)「豆の上で眠る」(湊かなえ)
今、何かに行き詰っていることがある人がいたら、私は湊かなえさんの本をすすめたい。
なぜなら、ギアが入るから。
なんだか人生が停滞していると感じる時。上手くいかないことが続いて、目の前のことに集中できない時。前に進みたいのに、どっちにいったらいいか決め切れない時。
こんな時、私は湊かなえさんの本を手に取る。
ひとたびページをめくれば、現実世界から別世界に没入。人の心理をえぐる展開。物語の中でいったい何が起きているか、不安と期待と狂気がジェットコースターのように押し寄せる。読後は、なぜ?どうして?これでいいの?というモヤモヤが残る。
つまり、数時間でものすごい体験ができてしまうのだ。
共感できない登場人物もいる。理解できなくはないけれど。その中でどう折り合いをつけるのか。その世界に入り込んで葛藤を重ねるうちに、自分の中で変化が起きているのかもしれない。
騙されたと思って、ぜひ手に取ってみてください。