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2050年に日本発宇宙行きエレベーター??カーボンナノチューブ!!


〜 少しずつ実現していくガンダムの世界 〜

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子供の頃、想像してワクワクした世界は今、少しずつ現実になっています。
いつの間にか、時計1つで買い物も電話もメールもできる時代になりました。
同じように、宇宙行きエレベーターに乗って、気軽に宇宙に行く日が来るかもしれません!
ガンダムみたいですよね。

実は、「宇宙行きエレベーター」を研究している国自体が少ないのですが、日本はその中でぶっちぎりの先進国なんです!
その理由の一つは、宇宙行きエレベーターに必要な強靭なケーブルを可能にする素材の研究が進んでいることです。
それがカーボンナノチューブ!!!
今日は一緒に、宇宙旅行を妄想してワクワクしながらカーボンナノチューブに触れてみましょう。


〜 カーボンナノチューブとは 〜

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「カーボン」は炭素、「ナノ」は10億分の1、「チューブ」は筒状のものを表しています。
まとめると、カーボンナノチューブは「炭素(だけ)でできている、とっても細い筒」です。


 細さはなんと!髪の毛の5万分の1です!!
「ナノ」の世界とは、地球の中の1円玉を見るようなイメージです。



〜 カーボンナノチューブの性質と用途 〜

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①軽くて強い
 重さは鉄の5分の1、強さは100倍、柔軟性は5倍と言われています。

これが宇宙行きエレベーターのケーブルとして採用される大きな理由の1つです。

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(スタジオでは鉄粉とカーボンナノチューブ、新田さんと佐藤さんに持ち比べていただきました)

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お家にあるアルミ箔、手のひらに乗せると軽いですよね。

その半分くらいの重さしかありません。

 

②電気をよく通す
家電製品のコードに利用されているのが銅です。
銅を細く細くしていくと、強度は弱くなり、たくさんの電流を流すことはできなくなります。

しかし、カーボンナノチューブは細いのに銅の1000倍程度の電気を通すことができます。

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テレビのディスプレイなどへの応用が期待されます。

③熱に強い!熱をよく通す!
空気中では750度、真空中で2300度まで耐えられます。
熱を放散して熱くならないため、PCへの利用などが期待できます。

④水素をよく吸着する
オリンピックにむけ注目されている水素社会。
水素社会の代表である「燃料電池」への利用も研究されています。


まだまだこれからの素材ですが、医療など、様々な分野への利用が研究されています。

「車のエネルギー効率60%向上?世界が注目する単層カーボンナノチューブ」
https://newswitch.jp/p/19018
「単層カーボンナノチューブの成長にガドリニウム添加触媒の有効性を確認 長尺成長技術開発への一歩」
https://www.waseda.jp/top/news/67173
「カーボンナノチューブに一添加剤を加えるだけで高導電性塗布膜を実現」
https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2019/pr20190111/pr20190111.html


〜 ワクワクする気持ちを忘れずに 〜

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このカーボンナノチューブを発見したのは、飯島澄男博士です。
実は、飯島博士は、最初からカーボンナノチューブを研究していたわけではありません。
カーボンナノチューブの発見は、偶然でした。

フラーレンという炭素でできた物質の研究をする過程で、フラーレンができる場所(プラス極)とは違う場所(マイナス極)に目を向けてみました。
そうするとそこに、カーボンナノチューブがあったのです!

私はこのような偶然は「ひたむきな努力を続ける人への神からのご褒美」だと思っています。

最後に、飯島博士は「好奇心を持って1つのことにのめり込むことが大切」とおっしゃっています。
ワクワクする気持ちをもって何かに取り組むのは、素敵なことですよね。
お仕事、お勉強、趣味・・・なんでも。
ワクワクを忘れずに向き合っていきましょう!


〜 まとめ 〜

実際に、研究段階のサンプルを見せていただきましたが、まだまだこれからの素材なのだと言うのが正直な感想でした。

しかし炭素系の素材に強い日本です!

日本発宇宙行きエレベーターが実現すると、私は信じています!





おまけ

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街がクリスマスっぽくなってきましたね。

キラキラしていて、ワクワクするし、寂しくもなります。

坂田薫




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