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老いても蒼い衝動ありますか? (藤村公洋)
マンネリ化の打破
『情熱の王国』と『壁は語る』の2本が同時公開されるにあたり、送られてきた資料を読んだときからワタクシの興味は断然『壁は語る』のほうにありました。 もちろんね、フィクションとドキュメンタリーとフェイクドキュメンタリーを行ったりきたりする『情熱の王国』の構成はあまり観たことのない驚きに満ちた素晴らしい作品ですし、ダンス映画は大好きなジャンルなのですよ。あまり大きな声で言いづらいですが「交通事故」というモチーフも個人的に萌えポイントのひとつ(あくまで映画の中での話)でございます。
とはいえ、『WALLS CAN TALK(原題)』というタイトルを知った瞬間、過去に見て記憶のなかで仮眠していたいくつかの壁の落書きを思い出しちゃったもんだからもう大変、作品を観る前から興奮が始まっちゃったんですよ。
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