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老いて後悔するのは、やったこと? やらなかったこと?(小原信治)

あの頃の未来に僕らは立っているのかな

 今回のアーカイブは2019年5月1日。令和初日の生放送。改めて文字にすると特別感があるけれど、内容はいつも通り(毎週がスペシャルという想いでやっています)の「渋谷の映画メシ」。あえて「いつも通り」にやろうとしたんのだろう。クリスマスとかハロウィンとかオリンピックとか。世間が盛り上がっていればいるほど冷めていくひねくれ者なもので(笑)———と「改元なんてさほど興味がない」と言いながら、この潮目について考えているのがツンデレ男子と呼ばれるゆえんなのだろう(一度も言われたことないけれど)。

 平成の終わりに父親になったこと。父が亡くなったこと。そして49歳から50歳になったこと。そういう大きな潮目が改元という節目に重なったことも個人的には大きい———なんて思ってるのはたぶん僕だけじゃなくて、おそらく多くの人がこの節目に自分自身の潮目を重ねたんじゃないだろうか。

 人は岐路に立ったとき、過去を振り返る。今まで歩いてきた道程を眺める。残してきた足跡を見つめる。歩き始めたあの日の自分が、今ここに立っている自分を見ている。で、こんな風に呟く。「あの頃の未来に僕らは立っているのかな」(byスガシカオ)とか「確かに未来が昔にはあった」(by大木温之)とか。

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