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老いても忘れられない母のひと言はありますか?(藤村公洋)
映画メシのメニュー化について
渋谷のラジオの惑星でもときおり(意識的に)話題に出す、大宮(四条の?と以前京都の人に問われたがもちろん違う。埼玉県のほうね)に来年完成する映画館にはカフェが併設される予定である。
プロジェクトの最初期から関わっているのはそのためでもあり、単に映画館というだけなら未経験の僕に手伝えることはほぼ無いのでね、映画館と飲食店のマッチングであればこそやれること、やってみたいことがあるってもの。
それこそ映画メシだったり。
とはいえ僕の「映画メシ」はちょっと風変わりだし、そもそも美味しい(ものを作りたい)とは限らない。
他の多くの料理家による「シネマ食堂」的な活動と決定的に違うのは、「作品に出てこない(or映されない)料理を好んで拵える」といったところでありまして、そのエゴイスティックな想像力から「映画メシ探偵(©︎小原信治)」などと揶揄され、じゃなくて異名を持つことにもなったのですよ。
つまりね、ルパンが食べていたミートボールのパスタだとか小林聡美さんがフィンランドの食堂で作るシナモンロールといったキャッチーな一品にはあまり食指が動かないのですよ。
それよりは、再起をかけたビー・ジーズがマイアミで買い食いした(と想像する)バナナのフライだとかハリウッド黎明期のキャスティングディレクターが無名の役者に事務所で振る舞っていた(かもしれない)シェパーズパイだったり、発掘好き縄文女子を呼んで地層を模したミルクレープでお茶会したい!とかね、ほとんど僕の思い込みによる極私的感想文的な料理ばかり。
となると今ひとつカフェのメニューとして弱いでしょ。商業ベースに乗りずらい。いちいち「この料理がどうしてこの作品と関係するかと言えばですね…」と説明するのも面倒だし、説明したところで納得するかどうか甚だ不安。打たれ弱いから鼻で笑われたりしたら傷ついちゃうもの(笑)。
そこで登場するのが今回取り上げた『同じ下着を着るふたりの女』ですよ。
これがもうめちゃくちゃ丁度いい作品。もちろん映画メシとしてのカフェメニューって意味でね。
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