新年

2018年振り返り

 いよいよ今年も終わりですね。

 ついこの間年が明けたと思ったばかりなのに!というセリフを毎年言っているような気がします。今年も、ついこの間年明けたばっかりだと思っておりますし、まだ夏のクソ暑さが肌に残っている感じがしております。時間が経つのが本当に速い。光陰矢の如しどころか、銃弾くらいの勢いに感じますね。いわゆる、ジャネーの法則じゃねーの?という感覚。

■今年のお仕事

 僕が作家デビューしたのは2013年のことでありましたが、(当時は兼業で)本業の忙しさと小説を書く力のなさのため、見事に「二作目の壁」に正面衝突いたしまして。二作目の「バイバイ・バディ」の刊行までに約3年かかってしまいました。
 垂直の壁をなんとかかんとかよじ登って、2016年に「バイバイ・バディ」、「ヒーローの選択」という二作品を刊行できたものの、その後も2017年は「僕らだって扉くらい開けられる」の一作のみ。そもそも、「小説を書く」「物語をまとめる」という経験が不足していたんでしょうね。今思えば、同じところで足踏みをしまくった数年間だったなあ、と思います。

 そして、2018年。

 今年はようやく、「廃園日和」「ストロング・スタイル」「怪盗インビジブル」という新刊3作を刊行することができました。やっぱり、年3冊くらい出していきたいなあ、書き上げたいなあ、という思いがありますので、今年に入ってようやく目標達成というところです。
 とはいえ、「廃園日和」は去年の早い段階で上がっていたお話ですし、「ストロング・スタイル」は雑誌連載をまとめたものですし、純粋に年内に書き下ろしたのは「怪盗インビジブル」一作のみでした。でも、前年の仕事が形になってくる、というサイクルができ始めたのは、ようやくやってきたものが繋がりだしたのだなあ、と思います。ポジティブシンキングです。

 そういう意味で、今年は「作家」「小説家」として、ちゃんと動いたぞ、と思える年になったのはよかったですね。

 僕はわりと小器用な振りして成長が遅いタイプなので、同期デビューの作家さんたちに追いつくのがまず目標です。皆さん凄いんですよね、、、ランクインしたり賞にノミネートされたり、作品が映像化されたり。それは単純に作品数というだけではなくて、モノカキとしての心構えとか精神性、作品のクオリティも含めて。

■来年のお仕事

 さて、2018年の前半に力を入れて書いた小説が、「小説すばる」2月号より連載されます。タイトルは、「明日、世界がこのままだったら」になりました。僕は「世界」という言葉でいろいろな物事を表すのが好きでよく使うのですけれども、ついにタイトルに持ってきてしまいました。

 最近は群像劇っぽい連作短編が多かったのですが、「明日、世界が~」は、ガッツリ長編です。突如、異世界で出会う男女二人のお話。ここ最近では間違いなく一番パワーをかけた作品なので、是非読んでいただきたいなあと思います。

 その他、鋭意執筆中の書き下ろしがいくつか。既刊作品の文庫化がおそらく。ということで、来年も作品を皆様にお届けすることができそうな感じがそこはかとなくしております。


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 あんまりこう、一生懸命頑張ります!キリッ!っていうタイプではないんですが、2019年も思いきり頑張って行こうかなと思っております。みなさまどうぞよろしくお願い申し上げます。

↓↓↓今年の刊行物↓↓↓

 お正月休みのお供に、よろしければぜひぜひ。

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行成薫(小説家)
小説家。2012年「名も無き世界のエンドロール」で第25回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。仙台出身。ちくちくと小説を書いております。■お仕事のご依頼などこちら→ loudspirits-offer@yahoo.co.jp