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新刊『小説 ブルーピリオド あの日の僕ら』についてのお知らせ
さてはて、今年頭くらいからとても面白いお仕事にとりかかっておりまして、ようやく刊行日が決まり、公式に情報も解禁されましたので、今回は『小説 ブルーピリオド あの日の僕ら』についてのお知らせをさせていただこうかなと思います。
で、『ブルーピリオド』については、みなさんご存じでしょうか。
現在、講談社「アフタヌーン」にて連載中のマンガ作品でございまして、世渡り上手の不良兼優等生である主人公・矢口八虎(やぐちやとら)が、高校で絵画に目覚め、苦悩し、現実に抗い、数々の試練を乗り越えながら藝大受験を志し……、という、マンガとしてはなかなか珍しい「美大・美大受験」「アート」をテーマとした作品となっております。
2020年には、『SPY×FAMILY』『波よ聞いてくれ』『ミステリと言う勿れ』『チェンソーマン』などの、近年大ヒットした作品を押さえてマンガ大賞を受賞しておりまして、『ブルーピリオド』自体もアニメ化されたこともあって、ご存じの方、ご覧になったことがある方もたくさんおられるのではないかなと思います。
つまりですね、『小説 ブルーピリオド あの日の僕ら』は、僕のオリジナル作品ではなく、ノベライズ作品となっております。
僕にとっては、映画『スパイの妻』のノベライズを担当させていただいて以来の、他者様の作品の小説化でございまして、そりゃあもう大変だったり困ったり紆余曲折ありましたけれども、それはまた別の機会に、話せる範囲でウラバナシなどさせていただければ。今回は、告知まで。
■公式「二次創作」
今作はノベライズ作品ですよ、というお話をさせていただいたところですが、実は、ブルーピリオドに関しては、本編をノベライズしたものがすでに刊行されております。確か、2巻まで出てるのかな?
え、じゃあ何を小説化するの?ということになるわけですが、『~あの日の僕ら』は、本編に登場したキャラクターたちのアナザーストーリーを集めた短編集、ということになっております。なので、原作には描かれなかったオリジナルストーリーということですね。こういうのなんて言うんだろね。アニオリじゃなくて、ノベオリ?なんか響きがイマイチですけどもね。
そのストーリーについては、原作・山口つばさ先生監修の元、一応、全話僕が担当させていただいておりまして、要するに、これっていわゆる「二次創作」なわけですよ。公式の。ぜいたくぅー。
元々、僕はアマチュア時代に同人活動とかやったことなくって、『スパイの妻』のノベライズも出来上がっていた脚本に沿って(多少尾ひれつけましたが)書いたものだったので、純粋な二次創作というのは今回初めての挑戦でございました。自分の小説を書くのは、それはそれで力がかかるわけですけれども、ノベライズって、いつもとは違うところに力がかかるので、普段使わない筋肉をいっぱい使った感じがします。
なによりね、原作には原作ファンの方がおられるので、「公式」と謳うからには、みなさんにがっかりされるような作品にするわけにはいかないですし、そこはもう、毎日胃がめくれそうなプレッシャーに苛まれつつ、僕なりに、一生懸命『ブルーピリオド』の世界をかみ砕いて、キャラクターたちに寄り添おうとしながら書いたつもりですので、細かな部分で「原作はこうだろ」と、思う点もおありかもしれませんが、何卒寛容な心でもって、小説を楽しんでいただけると嬉しいなと思います。すごいなんか予防線張ったけど、ええと、山口先生にはちゃんと了解をいただきました!(涙目)
■登場キャラクター
『小説 ブルーピリオド あの日の僕ら』は、原作に登場したキャラクター五名それぞれのエピソードを集めた短編集になっております。各話の主人公となるのは、以下の五人。
(1)矢口八虎
八虎は幼少期、どんな子だったのか?
(2)鮎川龍二
龍二の心に住み着く、忘れられない「あの子」とは?
(3)大葉真由
予備校の大葉先生の美大時代とは?
(4)高橋世田介
八虎との渋谷オール、世田介は何を思っていたのか?
(5)橋田悠
橋田が中学時代に抱えた、あるトラウマとは?
ちなみに、内容説明は公式告知サイトから拝借しました。
ということで、原作ファンの方にはいずれもおなじみのキャラクターたちで、今回は企画開始時点で既刊となっていた単行本12巻までに登場したキャラクターの中から、五名ピックアップさせていただいております。
原作中のあの場面を別角度から見たお話から、過去の話まで、原作では語られていないエピソード満載です。
原作にちらりと出てきて、まだ名前の明かされていないあのキャラクターやあのキャラクターも、山口先生に名前をこっそり教えていただいて、小説の中にちらっと登場したりもしますので、原作ファンの方はそういったところもお楽しみに。
■発売日と特典
で、肝心の発売日ですが、来月、11月22日(水)、つまり、原作『ブルーピリオド』最新15巻との同時発売になります!
たぶん、書店さんの小説コーナーじゃなくて、マンガコーナーに置かれると思うんですよね。原作コミックと並べてね。あわてんぼうの人は、15巻と間違ったり、マンガだと思って買わないようにね。小説ですよ。活字です。
で、せっかく同時発売になりましたから特典も用意していただいたようで、『ブルーピリオド15巻』と『小説 ブルーピリオド あの日の僕ら』を同時購入の上、それぞれの帯の応募券2枚をお送りいただくと、、山口先生描き下ろしの特製クリアファイルが抽選で500名様に当たるそうですぞー レアものおー! ゲットしなきゃあー!
また、作品の重要な舞台の一つである渋谷スクランブル交差点そばにある「大盛堂書店」さんで二冊同時購入していただけると、先着60名様までクリアファイル確定だそうでございます。どうしてもほしい、という方は、早朝の青い渋谷でも見ていただいた後に、大盛堂書店さんに突撃していただければと思います。
ということでございまして、原作ファンの皆様も、これを機に『ブルーピリオド』を読んでみようかなとお思いの方も、原作最新刊、および小説版の発売まで、今しばらくお待ちくださいませ。おたのしみに!
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![行成薫(小説家)](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/58719595/profile_a83c7ab446752df7af0505f2f936c776.jpg?width=600&crop=1:1,smart)