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【新刊情報】文庫新刊『立ち上がれ、何度でも』6月8日発売!

 いやー、怒涛のような5月を過ごしていたらですよ、もうあっちゅうまに新刊お知らせの時期がやってまいりました。2021年6月8日、文庫新刊『立ち上がれ、何度でも』が発売となります。プロレスを題材とした小説でございます。

 やっと書影が出ましてね。では、ご覧いただきましょう!どん!

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 おーうぃ、、、 かっこええやなぃけぇ、、、ワレェ、、、

 まるで木版画のようにエッジの効いたタッチで、作中登場するレスラー二人を描いてくださったのは、ワカマツカオリさんでございます。

 さて、本作は2018年に『ストロング・スタイル』として刊行したプロレス小説の文庫化です。このタイトルはねぇ、、、、プロレスファンの方であれば、「おい、やったなこいつ、おい!」となるタイトルだと思いますし、装丁も勇気をもってゴリゴリのストロングスタイルで押し切った感じではあったのですが、文庫化に際して、より幅広く、多くの方に読んで頂けるといいなあと、加筆&改題することに致しました。題材はプロレスですが、結構青春小説的な趣もありまして、プロレスファンの方にも、そうでない方にも、読んで頂けるといいなあと思います。

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 一応、文庫のてっぺんに単行本時の魂が残っております。

■帯コメントの件

 さて、本を刊行するときには、帯に推薦文などを頂くことがございまして。今回、『立ち上がれ、何度でも』はなんと!

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 先日、SKE48をご卒業された、松井珠理奈さんにコメントを頂くことができましたー! 

 アー写がセクシーすぎる件はさておき。

 松井珠理奈さんにコメント頂けたのは、個人的にほんとに嬉しくてですね。プロレスファンの芸人さん、タレントさんは数多いらっしゃいますし、セレモニー的なものでリングに上がったことのある著名人の方はたくさんおられると思うんですけれども、(アイドルレスラーではない)純血のアイドルとしてリングに上がり、実際にプロレスの試合や興行をその身をもって体感した方なんて、なかなかいらっしゃらないわけですよ。そういう、プロレスの「リアル」を知っている方の言葉を頂けるというのは、すごく貴重なことでして。

 後楽園ホールで、デスティーノ決めて3カウント奪った現役アイドル(当時)なんて、他にいます、、、? さすがにおらんやろ、、、

 小さい頃からアイドル戦国時代の最前線を戦い抜いてきた方ということもあって、お写真もコメントも神々しきまでの強さに溢れた、素晴らしい帯となりました。

 松井さん、卒コン前後のお忙しい中、本当にありがとうございました。



 そして、帯背面には、書評家の大矢博子さんの文庫解説の一部が載っております。解説のお願いをした時点では、「あんまりプロレスとか知らないけど、、?」という感じだったとのことですが、すさまじい熱量の解説をお寄せくださいまして、ありがたいなあというのと同時に、プロレスの魅力を伝えることができてよかったなあと、とても嬉しくなりました。是非ね、実際に本を手に取って頂いて、大矢さんのハイスパートな解説全文も読んで頂けたらいいなと思います。

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■刊行に向けて思うこと

 さて、上でも少し触れましたが、本書はプロレスを題材とした小説で、さらに、プロレス界では禁忌とされる興業の裏側にも虚実入り混ぜながらではありますが、少し触れています。無論、そこにはタッチせずに書くのがいちプロレスファンとしての約束事であるとは思うのですが、プロレスという「文化」の魅力を伝えるためには、やはりある程度包み隠さず書く必要があるだろうな、と、単行本になる前、「オール讀物」誌上で連載をしている頃から、ほんとにいろいろ葛藤しつつ仕上げた作品です。

 プロレスファンの方は読んでください! と軽くは言えない部分もあり、不快に思われる方もいらっしゃるかもしれないなあと思います。でも、本書は暴露本として書いたものではなく、僕は僕のやり方で、プロレスの本質、そして本当の魅力を伝えたい、という思いで書いたものではあるので、迷いはしましたが、自分の中では、近年の作品の中で一番「出し切った」という思いの強い作品でもあります。

 なので、ファンの方にはいろいろ考えさせてしまう一面もあるかとは思いますけれども、ぜひご一読いただけたらいいなあと思います。

 もちろん、プロレス? なにそれ、旨いの?くらいの方にも。

 コロナ禍で、プロレス業界も興行中止が頻発し、窮地に追い込まれている団体もあると思います。もしね、本書でプロレスに興味をもってくださった方がいらっしゃいましたら、ワクチン接種後とか、収束後とか、行けるタイミングでぜひ会場に足を運んでみてください。きっと、プロレスはコロナに負けることなく、何度でも立ち上がってくるはずですから。

 僕も、毎年友人を誘って試合を観に行くのが恒例だったもので、時世が許せば、また会場に足を運びたいなあと思っております。

 『立ち上がれ、何度でも』は、ただいま、ご予約受付中でございます。 

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行成薫(小説家)
小説家。2012年「名も無き世界のエンドロール」で第25回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。仙台出身。ちくちくと小説を書いております。■お仕事のご依頼などこちら→ loudspirits-offer@yahoo.co.jp