謎の問い
別に隠していたわけでは無いのだが、私には戸籍上の妻がいる。このところの寒暖の差の激しさからか体調を崩し、ロキソニンを買ってくるよう頼まれた。
会社の帰りに大型スーパーの薬売り場へゆき、店員に薬の名前を告げる。薬が保管されたショーケースの前まで連れて行かれると、奥から若くすらりとした男の薬剤師が出てきた。
似たような名前の薬が並んでいる。違いを聞くとどれも同じだという。安価なジェネリックを選んだ。
「お客様ご自身がお飲みになられますか?」
「ご自身はお飲みになりません。家内が飲みます」
薬剤師は薬を用意しながら、それまでとまったく変わらない様子で穏やかに聞いた。
「奥様は15歳以上ですか」
薬剤師の意図
① コンビニやスーパーで酒を買う客に「20歳以上ですか」と確認するのと同じように、必ず確認しなければならないこととして、事務的に聞いた。
② 極めて上質なユーモアとして聞いた。
③ 「秘境の地からやってきた! 仰天ニッポン滞在記」の原住民に私が見え、15歳未満の女性と結婚していないか聞かなければ、と思った。
どれだったんだろう・・・
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