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何も無い歩道に突然現れた地上絵・・・

生徒さんが作品に取りかかる前に何を描くのかを話し合う時間を
設けています。
・こんなに素敵な風景を、こんなにかわいいペットを絵にしたい。
・こんなに哀しかった思いを、絵に残しておきたい。
・こんなに嬉しい事を、みんなに伝える為に絵にしたい。
それぞれの想いや感動や想像があって、モチーフは決まって来ます。
そんな想いのこもった生徒さんの作品を、
ご紹介していきたいと思います。           若林 薫



路面アート  F4(33.3×24.2)cm  アクリル画   SNさん


大きな交差点の歩道に描かれた地上絵です。
 
実は水道工事の為に埋設する配管やバルブの
位置を示す図面が描かれています。
ナスカの地上絵を思わせる形をしていて
黒い部分は人物か動物の姿にも見えます。
その体の中の白線が体を支える骨の様に思えて
とても不思議なアートになっています。
 
「路面アート」と題したこの作品は
ドライブラシの技法を使って
小石まじりの砂利道感を演出しています。
 
まず 乾いた平筆を使用します。
次にアクリル絵の具を水で溶かず筆に付けたら
余分な絵の具を別の紙の上でぬぐい
筆がかすれ始めたら画面に彩色します。
色がのりにくいですが
この作業を何度も繰り返し行って行きます。
 
歩道のコンクリートや埋めもどしたアスファルト
更に工事で地上に出て来た小石や赤土の
ザラザラした質感が
見事に感じ取れる作品に
仕上がっていると思います。
 
普段は何も無い歩道に
突然現れた地上絵に興奮し
それを記憶に留めておこうとする作者は
直ぐにスマホを取り出し写真におさめ
絵の題材にファイルしておく
瞬発力と視点と作品としての画面の構成力に
驚かされてしまいます。
 
 
                   絵画講師 若林 薫 評





たくさんのスキを頂きありがとうございました。感謝申し上げます。


きしゃこく先生にご紹介頂きました。ありがとうございました。


やすらぎ




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