マルタ島を覗いてみる
地中海に浮かぶ島国マルタ共和国。
一体どこ?
英語が通じるんですって?
そんな好奇心から、マルタの旅が始まった。
2024年4月28日から5月1日まで、4月のギリシャの旅の最後に3泊4日のマルタ島の旅を追加した。
何故マルタ?実はギリシャ旅行の計画中に、ある人がマルタ島で英語の短期留学をしてすごくよかったと聞いて、「英語が通じる場所なら行ってみよう、アテネから直行便もあるみたいだし」と予習もなしに急に予定を立てたのだった。2時間弱のフライトだった。
マルタってどこ?から始まった。名前はよく聞く。AIに聞いてみると概要はわかるからここでは省く。行ってみて一番のサプライズは、歴史が古く、紀元前5000年ごろから人が住んでいて、巨石神殿群が世界最古の独立した建築物とされているということ。
地中海のちょうど真ん中あたりに位置するために、古くから多くの文明に影響を受けてきたのはよくわかる。フェニキア人、ローマ人、イスラムなど。写真などで最初に目につくのは要塞の島という印象。
街は、聖ヨハネ騎士団(マルタ騎士団)の団長ヴァレットの名前にちなんでヴァレッタと名付けられた。街全体が世界遺産という首都のヴァレッタ、その旧市街に宿泊することにした。
宿泊したホテルはSU29という謎な名前のブティックホテル。後でわかったけど、住所の頭文字と番地だった。なかなかクール。
ホテルは坂の途中にあって、一歩出るとまっすぐ伸びる長い石畳の坂になっている。この街は城壁に囲まれ、外には深い堀、街の中の道路は碁盤の目状にまっすぐな構造になっている。騎士達が移動しやすいようにそうなったらしい。
英語がマルタ語と共に公用語なのは、19世紀初頭からイギリス領だったためで、電源のコンセントもイギリス仕様の3つ穴BFタイプ。ヨーロッパの2つ穴Cタイプと思い込んでいたので手持ちがなかったけど、ホテルで貸してくれたのはラッキーだった。やはり全世界対応の変換プラグを用意しておくのが正解。
第二次世界大戦中には戦略的重要性から激しい空襲を受けたその跡もまだ残っているらしい。
巨大なMSCクルーズ船が停泊中。地中海クルーズの旅にマルタ島は欠かせないのだろうね。
マルタは歴史や歴史建造物だけでなく芸術活動も豊富で、ヴァレッタ旧市街ではちょうどマルタ初のビエンナーレ展が開催されていた。
また、芸術と言えば、中世のイタリア人画家で有名なカラヴァッジョが殺人を犯してからマルタに逃げてきて、芸術活動をしていたという有名な話があって、このヴァレッタの聖ヨハネ大聖堂で作品が見られるという。でも、いやいや巨大な斬首の絵を見るために朝早くから列に並んで入場する気にはなれず、ここはパスすることに。
そしてこの旧市街で目につくのがバルコニーたち。きれいにカラフルに並んでいる。バロック時代からの様式を受け継いで、さらにイスラムからの影響も受けて18世紀からこのようなバルコニーが流行ったらしい。
旧市街には石造りの建物がずらりと並んで、それらの入り口はだいたい同じぐらいのサイズだけど、よくみると様々なビジネスや住宅になっている。
散策するにはほんとに楽しいのがこのヴァレッタ旧市街。またいつかお立ち寄りしたい街だ。でも脚力を鍛えておかないとね。
食事は美味しいものもあったけど、ウサギ料理が郷土料理と聞いたので試してみたけど、慣れない味でほとんど食べれなかった。
おっと、忘れてはならないのがマルタは映画ロケによく使われる場所がたくさんあることだ。ブラッド・ピット主演映画「トロイ」のロケ地でもある。
さて、マルタにはタルシーン神殿、ハジャーイム神殿、イムナイドラ神殿、ジュガンティーヤ神殿など有名な巨石神殿遺跡がある。それらはヴァレッタにはなく、私はハジャーイム神殿とイムナイドラ神殿が隣同士にあるので、この2箇所を訪れてみた。詳細は次の記事で。