カラフェよき
お茶を買いにいった
たくさんの品揃えを見て
買うつもりのなかった種類のお茶も
あれこれカゴに入れ
そのあと店をぐるりと回って冷やかしていると
ちょうど目線ぐらいの棚の上に整列したガラス瓶を見た
品名のラベルには「カラフェ」とある
カラフェってなんだっけ
足を止めて
取手のない透明なガラスのピッチャーみたいなやつをしばし眺めた
......ふーん......
また歩きだし一通り見たので会計へ向かった
レジ前の棚の
ちょうど目線のあたりにあった白いコーヒカップ(またも目線に配置!)
いいなって
シンプルで少し丸みがあって
たっぷり入りそう
ソーサーは隣に重なって別売りされていたけれど
ソーサーなくちゃ雰囲気でないじゃん
一応合わせてみたら
縁が少し反り上がっていてやさしい趣き
チェーンの喫茶店にある平なソーサーみたいに
よそよそしい印象じゃない
お皿としても使えそう
購入〜
翌日
あのカラフェは何cmあるんだろうと
気になってネットで調べた
21.5cm
17cmの定規を取り出し
間に合わせで適当なコップに差している花の横に立ててみた
ほほう
いいなって
その足で昨日の店へ
カラフェの売り場に行き手にとった
軽い
くるりと回してたしかめて
レジに向かい
帰宅
花を差す
よき
花が長くてもいいし
短くてもいけそう
そっか
透明だから
花と花瓶がきれいに見える比率が関係なくなるのか
ガラスも薄すぎず厚くない
壊れそうに華奢でもなく
ガラスの繊細さも出ている
底に重りが入っていて
背の高い花を生けても倒れる心配はない
口も大きくないから花がバラけないし
小さくもないから花が窮屈になることもない
それで
口の手前が少しくびれていて
持ちやすい
つまり
水を入れたり捨てたり
洗ったりしやすいってことだ
地味で控えめなお姿は
花を選ばないだろう
部屋も選ばないだろう
気軽に使える
これは
こんなのほしかった
ってやつじゃない?
近寄くからも離れたところからも眺める
茎全体が見えるのってすっきりした印象
水が光を反射してキラリ艶やか
しかもお手頃価格
これ作った人エライ!
*カラフェはフランス語で水差し、英語でいうピッチャーのことだそう