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スタジアムの写真が全然出てこない遠征記+みんなの「好き」がチームを強くする
この記事はジェフユナイテッド市原・千葉のアドベントカレンダー2019(https://adventar.org/calendars/4271)の記事です。
こんにちは、青山です。ジェフの試合を観に行くことを本職とし、たまにイベントを作ったりアイドルさんやアーティストさんの方向性相談に乗ったりしてます。
勢いでジェフのアドベントカレンダーを建ててみましたが、多くの方にご参加いただけて大変ありがたい限りです。
酒飲みから選手サポから現役アイドルから哲学からマスコットから定量分析ガチ勢まで。
ジェフサポの皆さんは筆が立ち過ぎることが今回の企画で判明しました。
どうしてその力を別の場所で活かせなかったのか。(褒めてる)
マジメに「サポーターコミュニティの設計について」とか「各チームの人気チャントを音楽的に分析」とか書こうと思ったのですが、トップバッターが強烈すぎたのでやめます。自分なりに遠征について書こう。
さて、ここ数年間は毎年40試合ほど現地にて観戦をしております。
皆勤とはいかぬものの、このペースが数年続いているので割と行ってる方じゃないかしら。
今の名刺の裏面です。最初はふざけてるというか、調子乗っているというか、表現が強すぎるかなとか思っていました。でも、いざお仕事の話になってから「その日は都合が…」って言うよりよっぽどわかりやすいし、お互い清々しいし、ネタにもなる。推しは積極的に公言していこうな! pic.twitter.com/69ENz4hjkE
— 青山 薫@ジェフ千葉アドベントカレンダー (@sweet_jef_music) August 2, 2019
今年会社を辞めたこともあって、急いで無理に東京に戻る必要も減り
短期弾丸型(日帰りor1泊)→長期周遊型(2泊以上)
に遠征スタイルが変わってきました。
いや、ほら。試合以外の楽しみたくさん無いと辛いシーズンだったし…。
応援の仕方はそれぞれです。ゴール裏で熱く応援するもよし、酒を浴びるでもよし、南側でまったり観戦するもよし。別に現地にいなくたって応援してりゃサポーターです。
遠征も同様です。行ってるから偉い訳でもなく、好きだから行ってるだけです。とはいえ今シーズンは辛かった。
観光して「いい遠征だったわー、帰るか」って試合前日に仕上がってた遠征も数知れず。
というわけで、ちょっと長めの遠征期間を取れる方へ「セット遠征」(試合&周辺都市をまとめて周遊)のススメを書きます。「せっかくなら複数の県に立ち寄りたい!」という方もいらっしゃるかと思いまして。
ススメと言いつつ僕の遠征記でもありますのでどうぞお付き合いください。
1.徳島遠征+高松で公園と温泉
トップバッターは徳島からです。徳島さん、来年もよろしくな!
ヴォルティスのホーム「ポカリスエットスタジアム」の最寄り駅は鳴門駅です。ただ、大概の人が徳島駅近辺に宿泊すると思います。
(あと鳴門駅のダイヤを確認せずナイター参戦すると死を見る)
セットのオススメは高松へ向かうこと。高速バスだと片道2,150円、JRだと特急うずしお自由席にて片道2,500円(金券ショップ自販機価格)ぐらいです。高松へ到着したら「ことでんおんせん乗車入浴券」を買いましょう。
ことでんというのは「高松琴平電気鉄道」の略称。高松と琴平を繋いでいます。
ことでんの一定区間フリーパス+仏生山温泉入浴+オリジナルタオルがセットになったうちわ…うちわ型きっぷです。
抜群の景観を誇る栗林公園もエリアに含まれています(冒頭写真)。
個人的に三名園より好き。
仏生山温泉はぬるめの炭酸泉なので無限に入浴できます。
気持ち良いしお肌スベスベだしで良いことづくめです。
モダンな休憩スペースも最高。休憩スペースで購入した書籍を読みながら入浴してる方も多い素敵な空間です。
そのまま高松空港からお帰りの場合は街中を走る空港行きバスを。
ポカスタと徳島空港が近いので、徳島→香川→徳島はそんなに効率がよくないのですが、再度徳島に戻る場合は観光の前日までに「週末自由席早トクきっぷ」を買っておきましょう。休日の高松-徳島間の特急自由席が2,720円で往復乗車できます。片道とほぼ変わらんやんけ。
空港が市街地よりスタジアムからの方が近いのは熊本もですね。ちなみに福岡はどっちも近いので初遠征にオススメ。
慣れてきたら徳島-淡路島やフェリーで和歌山なんてセット遠征も。めざせ遠征芸人。
2.岡山遠征+丸亀城&こんぴら参り
ファジアーノのホームである「シティライトスタジアム」は岡山駅から徒歩20分くらいです。宿泊も岡山駅近辺の方が多いでしょう。
こちらでも香川県に行こうという記事でございます、カガワダイスキ。
岡山→香川の際には瀬戸大橋を渡るわけですが、高速料金がなかなかに良いお値段するんですよ。よって1人なら電車で渡っちゃうのが吉。
丸亀や宇多津で降りてうどんを食しましょう。
「おか泉」「綿谷(丸亀)」「長田 in 香の香」など、このエリアには数々の名店が。
「おか泉」名物の「ひや天おろし」です、美しい。(商標登録されてます)
そして丸亀城の石垣に触れ、1,368段の石段を登りこんぴら参りをすれば実質カロリーゼロ。
こんぴらさんでは幸福の黄色いお守り&こんぴら狗というジェフグッズ(?)が売ってます。全員買いましょう。
岡山遠征は倉敷に加えて、もうちょい足を伸ばすと鞆の浦や尾道もセットにできるのでぜひ。
鞆の浦といえば「崖の上のポニョ」の舞台ですね。
えっ?ポニョのテーマソングがトラウマ?そんなことは忘れましょう。
岡山空港はLCC未就航なので、場合によっては高松空港から帰る方が安く上がったりするかも知れません。
もちろんお時間に余裕がある方は、このプランと先ほど1のプランをセットにすることも可能です。
さらなる遠征芸人は小豆島にも行ってください。
美味しいもの天国です、酒のつまみは小豆島産の醤油とオリーブとそうめん。
3.鹿児島遠征+宮崎神宮&青島神社
残念ながら来季はJ3での戦いとなってしまった鹿児島ですが、今年は8月のハイシーズンにて宿泊費も高騰し行けなかった方もいらっしゃるはず。
またいつか戦える時のためにお伝えできれば。
(先日のJ2党にて徳重代表のお話を伺ってファンになっちゃいました)
九州って基本的に何食べても美味しいですよね…。
鹿児島だけでも見所満載なのですが、あえて宮崎をセットにする経路をご紹介。
鹿児島中央→宮崎は「特急きりしま」にて約2時間10分、「九州ネットきっぷ」にて片道3,780円です。ただこの区間、在来線で乗ってもプラス30分ぐらいしか変わらないのですよ。
つまり、青春18きっぷの恩恵を受けやすい区間です。(おまけで「乗車券のみで乗れる特急」でおなじみ、にちりん宮崎-宮崎空港にも乗れる)
18きっぷ等のフリーパスがある期間に被ったら特にオススメなセット遠征です。あと本場のチキン南蛮はうまい。
それにしても鹿児島って、市内はもちろん知覧や指宿、最南端のJR駅西大山など観光資源だらけです。それでいてご飯も美味しい、天国か。
広い空、青い海。それだけで素敵。
冷え性なので砂蒸し風呂大好き、次はいつだろう。
4.山口遠征+下関&門司港
山口も見所満載ですが、角島や萩・津和野へはレンタカー無しだと少し大変。そうだ、九州へ行こう。
新山口駅→下関駅はJRにて1,170円、約1時間で到着。
「寿司バトル」でおなじみ唐戸市場でお腹いっぱいになるもよし、「ふく」だらけの水族館「海響館」に行くもよしです。
寿司と酒と海
そして唐戸市場の目の前に「門司港」行きのフェリーが出ているので乗船しましょう、片道400円です。5分間で九州上陸。
「門司港レトロ」と銘打った港町は横浜・神戸とはまた違った雰囲気で楽しめます。ちなみに焼きカレー発祥の地だそうです。
個人的オススメ施設は「林芙美子記念資料室」でございます。三井物産の社交場だった旧門司三井倶楽部の2Fにあるので建物が素敵なのと、資料の説明が丁寧で林芙美子作品を知らなくとも楽しめました。
そのまま北九州空港or福岡空港に流れてもよし、小倉駅or厚狭駅から新幹線で帰ってもよしです。
山口は「維新みらいふスタジアム」が湯田温泉徒歩圏内なので、温泉に泊まることができるアウェイです。来年は北九州がJ2復帰なので山口-北九州がアウェイ連戦にならんかなと思っております。今年平日水曜ナイター琉球→日曜鹿児島をぶち込まれた我らがジェフユナイテッドなので日程くんに期待。
5.福岡遠征+熊本で九州堪能
ラストは福岡→熊本です。
もう都市が違うどころの話じゃないんですけど、JR九州の新幹線早割はすごい。「つばめ限定!九州ネット早特7」を使うと博多-熊本間の新幹線が片道2,390円で乗れちゃいます。バスはもっとお安いですが、この区間に関しては時間&快適性のバランスを考えると新幹線がオススメ。
福岡空港も熊本空港もLCCがバンバン飛んでるので、飛行機の値段に合わせて行程を決めても良いと思います。
熊本に関しては観光情報書かなくても良いでしょう。適当に居酒屋に入り呑んだくれてください。どこで何食べてもうまいぞ。
本当はロアッソのホーム「えがお健康スタジアム」が熊本空港からタクシーで1,000円程度の距離にあるのですが、来年は対戦がないためまた今度。
新駅の設置計画もあるようなので楽しみです。
おかえりの際は新幹線で博多に戻るもよし、熊本空港から帰るもよしですが、熊本市街から空港までバスで50分ほど掛かるのでご都合のよいルートでどうぞ。
夏の熊本駅では「氷の中の陣太鼓を発掘する」という不思議アクティビティが体験できます。まだやってるのかな、これ。
阿蘇カルデラの風光明媚さは素晴らしいものがあるので、車を運転できる方はぜひドライブへ。
「遠征はいいぞ」「遠征以外もいいぞ」
遠征はいいぞ。楽しいし、美味しいし、日本に詳しくなります。
あと「試合だから‥」と理由をつけることにより、旅行しまくっている罪悪感が薄れる。
でも、他の方の記事のように「フクアリで酒を飲む」「犬兄弟と戯れる」ことと「遠征で美味しいものを楽しむ」ことって本質的には同じなんじゃないかなと思います。サッカーの試合に付随する勝敗以外の何かに、自身が楽しめるポイントを見出すことにおいて。
もちろん試合の勝敗も大事なのですが、
「(勝てないなら勝てないで)勝敗以外の面白みも見出して行こうね」
というのが今回アドベントカレンダーを立ち上げたきっかけのひとつでした。そうでもしないと心が持たないシーズンだったw
でも、改めてジェフが好きなことを再認識したシーズンでもありました。
週末になるとスタジアムに集う人たちが周りには沢山いて、ジェフなんてあの成績だったのに平均入場者数は約1万人。
お酒を飲んだり、美味しいものを食べたりするだけなら居酒屋で良いんです。でも、スタジアムで飲む酒が美味しいのはなぜだろう。
…別にお酒じゃなくても良いんです、こんな負けてるのに、勝ち筋も見えないのに毎週末サッカーを観にフクアリへ出掛けるんだろう。
こんなことを書いておきながら、僕も明確に理由は見出せてません。
でも、理屈を超えちゃったからこそジェフが大好きで仕方ないんだと思います。明確に説明できないぐらいでちょうど良いのです。
みんなの「好き」がチームを強くする
先にこの最終章のまとめから書きますが、今回のアドベントカレンダーを立ち上げた理由は他にも
これからジェフを応援してくれる方向けに「ジェフを応援する」きっかけ要素コレクション
というものがありました。
個人的な話にはなりますが、半ば趣味でこんなイベントを手掛けています。
Jリーグチームのサポーター(しかも割とガチ)であることを公言している女性アーティストをお招きし、ご自身のお仕事や人生とJリーグ観戦が交差する部分を伺うイベントです。ちょうどこの記事の2日前に開催した際には
HKT48のメンバーであり、アビスパ福岡の公式アンバサダーでもある豊永阿紀さんがゲストでした。
どのゲストさんをお呼びする際にも最初にこのスライドを映しています。
このイベントは「クラブ(Jリーグ)・アーティスト両方の推しになってもらうこと」がゴールです。
「推しが好きなチームだから観に行く」でも良いし「お祭り的な雰囲気を楽しみたい」でも良い。試合を観に来てもらうきっかけはなんでも良いんです、仲間が増えると単純に嬉しい。
これは逆も然りで、アーティストを応援し始めるきかっけも些細なことで良いです、みんなウェルカム。
自由を謳った結果、アビスパ特集のイベで最前列に鳥栖サポというだけでも面白いのにその隣が清水サポでJ1最終節というカオスな現場になりました。
もちろんジェフが試合に勝ってくれたら嬉しいです。でも「負けてもスタグル美味しかったから良いか」「負けたけどみなちゃんが愛おしい」ぐらいのスタンスで観るサポーターが増えると、クラブもプレッシャーを感じず長期構想を練りやすいのでは?と、ふと考えることがあります。(それでも勝っては欲しいのですが)
社長が親会社からの出向で3年交代などといった事情も影響し、どうしても目先の勝ちと価値を取りに行きがちですが、長期的に愛される、そして自立したクラブになるロードマップを描いて欲しいものです。
そのためには我々でジェフユナイテッド株式会社 代表取締役のポストの意味合いを重くするしか無い。
突然の会計話ですが、ジェフは少しずつ利益剰余金のマイナス分(≒過去の赤字≠負債)を減少させるフェーズに入っています。ここをプラスに持っていければ売上30億弱、営業利益率4%の事業は親会社内でも無視できない存在になるはず。
これを加速させるためには、クラブおよびその周辺に楽しくお金を回すサイクルが必要です。
「ジェフを応援すると楽しい」というお金の使い方を広め、応援する人数を増やすことは我々にも出来ることではないでしょうか。
改めて、今回のアドベントカレンダーがみなさんの「好き」を集めたことにより「ジェフを応援する」きっかけ要素コレクションになって、少しでもサポーター増加に寄与することを願っています。
もっとも、そんなサポーターの願い虚しく「今、黒字経営だから良いだろう」と胡座をかくかどうかは経営陣次第ですが。( ゜∀゜)アハハハハハハハ
…取り乱しました。長くなりましたが、スタジアムやスタグルやマスコットや遠征や選手やハコナイデルなど、ジェフの試合を取り巻く様々な要素を内包した「今そこにあるサッカーを愛す」ことが回り回ってチームを強くすると信じています。
ジェフとフクアリが提供してくれるプラットフォームを活かして毎日楽しく暮らして行ければそれで幸せだな、と思う今日この頃でした。
末筆ではございますが、今回の企画にご協力いただいた皆様ありがとうございました。
試合のない12月でしたが毎日楽しかったです、また来年も楽しめると良いな!