すゑひろがりず単独公演 『諸国漫遊記』 レポート
※こちらはライブのネタや構成などに大いに言及したレポートとなります。
これから公演に挑まれる方、ネタバレを避けたい方はご注意ください。※
2021年4月8日
すゑひろがりず単独公演
『諸国漫遊記』初日
なんばグランド花月
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会場はコロナ対策のため前2列と後ろ数列を空け満員御礼。
前説は生ファラオ。
そして開幕。
チョン!チョン!
チョン、チョンチョンチョン…
開幕を告げるは拍子木の音。
幕が上がると同時に割れんばかりの拍手が会場を包んだ。
高座に三つ指付いたすゑひろがりずがお目見え。
歓迎の拍手が鳴り止まぬ中、ぐっと息を呑む様に受け止めるお二人の顔が忘れられない。
巨大な金屏風の前で高座に手を付く様が勇ましい。
狂言や歌舞伎でよく見る肩衣を羽織り、本日開幕できたことの礼を述べる南條殿。
拍手が鳴り響く空間から一転、おごそかな空間と素晴らしい発声で綴られる言葉は雅。
しかし、「いつもツーブロックの!」と南條殿が叫んだところから様子がおかしくなり
「サイドを12ミリで刈り上げるところ!今回は気合を入れて6ミリで刈り上げて参りました!!!」との報告で一気に笑いが巻き起こった。
和やかな空気のまま三島殿にバトンタッチし、同じく本日の御礼を申し上げる。
南條殿よりたどたどしいのが可愛らしい。
そして再び改まり、
「隅から!隅まで!ずずずい~っと(南條殿)
希い上げ奉りまする〜〜!!!(二人)」
歌舞伎の口上で挨拶を締める。
再び割れんばかりの拍手に包まれた会場で演者二人、頭を垂れたまま暗転し高座ごとスタッフに撤収されたすゑひろがりずに笑いが起きる。
暗転中、モニターに映し出された映像に注目する会場。
過去の写真と共に始まった映像はどんどん現在に近づき我々が良く知る局番、沖縄、ロケでのお姿に変わる。
スタイリッシュかつエモーショナルなオープニング映像はカナメクト殿作。
明転した舞台の上から降りてくるは大きな松の絵が描かれた幕。
その大きさに圧倒される観客。
なんとそれは落語の師匠方の時にのみ降ろされるという大変格式の高い大松だった。
笑いの殿堂NGKにすゑひろがりずが歓迎されているという証をいきなり見せつけられ感動。
出囃子とともにやって来た彼らは
いつものようにおめでたく「よ〜!ぽん!」
日本地図を両端に置き、大きな松を背負ってサンパチマイクの前に立つお二人が格好よろしくてよろしくて。
「僕開幕泣きそうだったんです。」と語る三島殿。
「泣いてはないんですけどね。」と頷く南條殿。
南「前回の単独は集客100人くらいだった。」
2019年6月に大宮ラクーン吉本で行われた
『お戯れをひとつ』のことだろう。
約900席のNGKが即完したときどんな気持ちになったのだろうか。
これからのツアー、各地方で
約5,000人がお二人のことを待ってますよ。
開幕で着ていた肩衣についても言及する。
南「買ったんですよ!Amazonで2千円(笑)
生地は習字のとき下に敷くフェルトみたい」
「スタッフさんに家紋付けてもらった!」と
ご満悦☺️
南「今日はね、ある収録でカメラが来ておりますので」
三「おもしろくなくてもポンっと鼓が鳴ったら笑っていただいて」
何の収録かは存じ上げませんが全力で笑う所存。
いつものやりとりをNGKで繰り広げるお二人は手始めに和風変換を披露。
指名された元気な男の子が出したお題は
「キャンディー」
かわいい〜という空気を切り裂くような
三島殿の「飴玉ぁ!!!!」に会場爆笑。
「仕込みのようなやりやすいお題ありがとうね〜」と言うおふたり。
開幕ほっこり過ぎた。
そのまま漫才に入っていきまず披露したのは
「ヤンキー」
この日は漫才6本を披露し、新作も多かったのではないか。
①ヤンキー
②食レポ
③学校
④トトロ
⑤箱根旅行
⑥酔っ払いの介抱
※順不同
言わずもがな物凄くウケてました。
後に一人で出てこられた南條殿が
「出来の悪い物、良い物あったと思いますがブラッシュアップしていきます。」とおっしゃっていたのでこれからの寄席でも披露すると考えられる。
「トトロはM-1の3回戦突破のために作った」と以前から言及されていたためタイトルコールで会場が少し湧いた。
漫才が始まるたびに袖からポンポンと登場するお二人は3回目には
三「何回はけても我々しか出てきませんからね〜☺️」
5回目ともなると、よ〜!ぽん!せず。
南「ちょっと省略させていただきます☺️」
漫才の間の時間にも楽しみが散りばめられており
お馴染み局番の「がりず検定〜ご当地版〜」
NGKのモニターで800人ですゑひろがりず局番を見ると言う状態に。
「551」「関西電気保安協会」「りんくうプレミアムアウトレットパーク」「奈良健康ランド」など
関西に住んでる人なら知っているものがズラリと和風に。
前半10、後半10の合計20問!
三島さんがこれは秀逸ですよ〜!☺️とニコニコしてたラストのお題が印象的
「四股」=「心斎橋BIG STEP」
南「よくここで待ち合わせしましたね。
"大いなる一歩"はこうさせていただきました。」
これは各会場で問題が変わるであろう。
これからの地域の方はお楽しみに。
そしてスペシャルゲストのみなみのしまからビデオレターが届いた。
みなみのしまは現在「ハワイ住みます芸人」になりバイトをして暮らしているという。笑
5upよしもとのシステムとともに、自分たちがずっとオーディションに落ち続けた経緯を説明。
審査員がボタンを押すとタッキー&翼の「×~ダメ~」が流れて強制終了するという情報がまさかフリだったとは。
ハワイから駆けつけてくれたみなみのしまがネタを披露してくれることに。
そして当日みなみのしまを落とし続けた審査員の方が袖で見ているというミラクル!
みなみのしまのネタは『服屋のバイト』
「う〜!パイナポー!」という掛け声から始まったネタは調子良くウケていったかと思いきや少し躓き「×~ダメ~」が流れ強制終了。
なんと袖で見ていた審査員がボタンを押したのであった!
「待ってください!いいボケあるんで!」
という頼みでネタ続行。
しかしまたもや躓き流れる大音量の「×~ダメ~」
「後半から上がっていくんです!」
という二人の悲痛な叫びでネタ続行。
そして訪れる三度目の「×~ダメ~」。
会場もこれを待っていた感じがあった(笑)
3度目の「×~ダメ~」に膝から崩れ落ちたパイナポーとウロウロするライチ。
ネタ後審査員に評価を仰ぐパイナポー。
マジダメ出しする審査員。
「服屋って設定が平凡」「南国風なボケもない」
俯き気味にマジダメ出しを聞くみなみのしまのお二人…(笑)
そして「君たちの前にネタをしていたすゑひろがりずはちゃんと狂言をネタに組み込んでいる」という発言からふたりがブー垂れる。
パイナポー「あいつらそんなにおもろいかぁ?」
ライチ「僕だって南国風変換出来ますよ!」
この発言を受け急遽『南国風変換』をすることに!
「なんでもあったかくできます☺️」となぜか自信満々なライチに出されたお客さんからのお題は「自動車」。
ライチ「え〜…100キロで走った後の…自動車…」
いや歯切れ悪し!!
南国風変換は失敗に終わりました(笑)
ゲストみなみのしまの出演が終わり
南條殿の「お着替えがあるので松撮っててください〜」のアナウンスと共にしばし幕間。
休憩が終わり現れたのは見たことのないお着物に身を包んだすゑひろがりずだった!
南條殿は黄色、三島殿は紫の新衣装がお披露目された🌅
写真参照⇒ https://twitter.com/suemishima/status/1380132732001394689?s=21
「原宿に良いお店を見つけましてね。皆さん知ってますか?原宿〜?」と何故か我々を煽る南條殿
三「東京やらしてもろてます」
三島さんものっかってきた(笑)
南「東京やらしてもろてます〜」
三「やらしてもろてます〜」
気に入ったんかえ(笑)
本当に良い店だった様で、これからも作りたい生地がたくさんあるそうです。楽しみ。
お店情報⇒ https://www.instagram.com/p/CNaO27QgIXR/?igshid=r80drracsufn
漫才を何本か披露した後に暗転し、そこに現れたのは何故か高座に鎮座する南條殿一人。
開幕の様な厳かな空気を纏った南條殿による挨拶は「これまで披露した漫才6本はこれから披露するネタの序章にしか過ぎません。」と言うもの。
「我々を世に出した思い出深いネタ」だと言うそれに
M-1の合コンネタか?それともダンレボか?
様々な予想が会場を席巻したのではないでしょうか。
そしてこれまた一人で登場した南條殿が口にしたセリフは
「さてもさても!
秋の夜長はムラムラして!
寝苦しいわいやい!」
おいおいまさかコレは!!!
会場が揺れる。
そうです。
まさかの単独ライブ最後を飾るのは
『夜の伝統芸能風コント TE●GA』
ヨリにもよってソレかい!!!
会場全体がツッコミを入れた瞬間である。
そして響く「人間五十年〜」の声。
三島殿はどこ?と思っているとなんと宙吊りの上様が赤いT●NGAとともに登場!
思わず南條殿と
「おTEN●A様じゃ〜!おTE●GA様じゃ〜!」と見上げる会場一同。
一体誰が予想できたであろうかこの展開。
もうやりたい放題である。
もうこれを見てもらった方が早い。
⇒ 『夜の伝統芸能風コント TE●GA』
https://youtu.be/dGKguMdR5fc
大爆笑のうちに最後のネタが終わり閉幕の挨拶へ。
お●ENGA様を振り返り
南「松の幕の前でこのネタしたことは絶対に師匠方には言わないでくださいね?!!」
三「絶対怒られる(笑)」
南「最後松に飛び乗ったみたいになってた!」
すゑひろがりずのせいで大松の幕を見ると笑ってしまう失礼な身体になってしまった。。
三「このワイヤー装置、20万するんですよ!」
南「いやいや言わんでええねん…お客さんの入りと収益が良いということで使っていいと言われまして。」
こんなバカバカしいことに20万の許可出たのか。
またもやNGKから評価されるすゑひろがりずに感動。
三「でも股めっちゃ痛いんすよっ!」
南「昨日夜11時に大人が集まって三島を吊るした(笑)」
最後にコロナ禍での公演であることに触れる。
南「今日来られなかった方、やむ終えず諦めた方もおられると思います。そんな方々にもお届けしたい物がございますからね。」
諦めるという英断をされた方にも言葉を送るすゑひろがりずの二人。
新たな展開に期待せざるを得ない。
最後、南條さんの
「ありがとうございました!」に続く様に
お辞儀した三島さんから出た言葉と息がマイクに直撃しプスーーー!という音に。
「プスーー!じゃないねん!!」
という南條さんのツッコミにより会場大爆笑。
さすが三島殿を世界一よく見ている男。
見逃さない(笑)
三「言葉にならへんってことやねん」
と言い訳しても無理。
真面目な挨拶からのプスーー!は面白すぎた。
最後の挨拶と共に幕が降りてゆく中ギリギリまで会場に手を振ってくれたすゑひろがりず。
もうほとんど幕が降りた状態で寝転がってポンポンしてくれた南條殿、いつものように大股開いてしゃがんでバイバイしてくれた三島殿。
本当に幸せな空間をありがとうございました。
笑いすぎと幸福度が高すぎたせいで物凄く疲れました。
レポート間違ってたり、こんなのあったよー!と覚えている方はコメントください。
随時更新します。
最後に、
最高の舞台を作り上げてくれた吉本興業、NGK、スタッフの皆さん、局番メンバー、
そしてすゑひろがりずのおふたりに感謝を込めまして!
よぉ〜〜!ぽんっ!!!