取り出しにくい場所に収納したモノはいずれは使わなくなっていく
こんばんは。
今日は心と片付けについて。
私は普段カウンセラーとして仕事をしていますが、整理収納アドバイザーでもあり、部屋と心の状態はとても関係しているなと常日頃から感じています。
今日は片付けの観点から、「心」についてアプローチしてみたいと思います。
突然ですが、収納の用語の一つ、「ゴールデンゾーン」ってご存じですか?
ゴールデンゾーンとは簡単に言うと、使う人が背伸びをしたりしゃがんだり、何か補助の道具(椅子やなど)を使わず、そのままの姿勢で楽にモノを出し入れできるスペースのこと。
背伸びなどをせず自然な状態で、手を伸ばして簡単にモノの出し入れができる高さの収納スペースのことをいいます。
このゴールデンゾーンは、背の高さによって変わってくるので、老人、成人男性、成人女性、子供、などによってスペースの位置が変わってきます。
他にも収納の観点から話を続けると、場所によってはデッドスペースと言われるスペースがあって、例えば細長い収納場所だと、手前に収納したモノはすぐに出し入れできるので使いやすいですが、奥に収納したモノは、手前に収納したモノを一度出してから取り出し、その後、手前のモノをしまわないと手前のモノも部屋に出ている状態になります。(つまり奥のモノを使う時、余計なモノを出しっぱなしにしないためには、手前のモノを出してしまう必要があるのです)
また、使い終わった奥に収納しているモノをしまう時は、もう一度手前のモノを取り出し、使ったものを奥にしまい、その後、手前のモノをしまって一連の作業が終了するという。。。
なんともアクション数の多い作業で、この「奥」のスペースは、モノを収納しずらく、収納したら最後、使わなくなってしまうスペースとも言われています。(ですのでこういう場所には季節限定で使うモノなどを季節ごとに手前と奥を入れ替えて収納することなどをおススメします)
さて、少し前置きが長くなりましたが、
「心」の中の「思考」で考えると、ゴールデンゾーンに貴方はどんな思考を収納していますか?
無意識に思い浮かんでくる思考は「自動思考」とも言われますが、その場所の「考え方」「モノの捉え方」は心の中のゴールデンゾーンにあたるのかな、と思います。
そして、季節ごとに入れ替えると混乱しない「デットゾーン」
いつもネガティブな感情を抱きがちだと思う時は、
「悲しい時」「嬉しい時」「辛い時」「楽しい時」など、ちょっと気持ちごとに感情を収納して、その時々に使う。いつも同じ感情を出しっぱなしにしないよう、気を付けてもいいのかもしれません。
つまり、何がいいたいかと言いますと、
部屋も自分の使いやすい状態にしていると心地よいように、思考も自分の生きやすいように整理整頓をたまに行うと、散らかったり乱れたりして混乱した状態になることをちょっと防ぐことができる、ということ。
たとえば、もう忘れてもいいくらい古い過去を大切に心の中であたためて、苦しんだり悲しんだりしていたとしたら、それはもう、手放してもいいのかもしれないし、シーズンごとの「デットスペース」に収納し、故人を偲ぶ時などにそっと出してこよう、そう決意してもいいのかもしれません。
捨てれない過去の想いは、とりあえずデットスペースに、一度しまいましょう。捨てることのできなにモノと一緒です。
そして、毎日毎日頻繁に出し入れできる自分の心のゴールデンゾーンに何を入れるか。
決めるのは貴方です。
生きやすい思考ってどういう思考でしょう。
学びたいなと思ったら学んでみてもいいのかもしれません。
そこも、部屋を暮らしやすくレイアウトするために、整理整頓や収納について豆知識を集めるのと一緒かもしれないですね。
貴方の心に一番馴染む、「この考え方、アリかもしれない」そんな風に心から思える情報をキャッチして、取り入れてみるのもいいかもと思います。
日常の片付けも非常に難しい作業で、忍耐力や持続力、判断力、決断力などが必要となってきます。
心の整理についても同じようにすぐにはできないことかなと思います。
毎日、引き出し1個から。
心の中も、全部いっぺんにじゃなく、気が付いたことを一つ意識していくことから。気長にコツコツ。休んでもさぼっても、また、いつか取り掛かる。
これが大事。
例えば、苦手な人には自動的にしかめっ面になってしまって、そこを自分が変えていきたい部分だと気が付いたとしましょう。
そうしたら、目があった人にはとりあえず口角を上げてみる、ということを意識して、ちょっとやってみる。
そんな小さなことからでも変化って起こっていきます。
ココロの整理整頓。
ぜひ、意識してみてください。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
もう少しで週末ですね。
明日は金曜日。
頑張っていきましょう。
私は神奈川県の心療内科クリニックでカウンセラーをしながら、自身でもカウンセリングルーム Emotional Support を運営しています。
カウンセリングのメニューやご予約、私については、こちらから。