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0から始める高校トビタテ、書類選考編 構成メモつき


はじめに

自己紹介

初めまして。高校9期(マイ)の五島けいたです!
私はトビタテ生としてヨーロッパに行ってきたのですが、今回は書類選考のコツについて紹介します。
ちなみに私の学校からは、学年の二割弱がトビタテに採用されました😎

相談や添削の依頼 →kaoritaisatoh@gmail.comまでお気軽に!

(あくまで1トビタテ生の長文です、先生との相談を忘れずに)

トビタテ!留学JAPANとは

まず運営形式、文科省とJASSOが共同して行う留学奨学金制度です。高校生コースと大学生コースに分かれており、2023年度の高校生コースはさらに
・マイ探求コース(採用370人、倍率3.5倍)
・社会探求コース(採用202人、倍率2.0倍)
・スポーツ、芸術探求コース(採用144人、倍率1.8倍)
に分かれていました。2024年度はSTEAMコースが新設されていますが、倍率を見るかぎり社会探求コースが良さそうです。

詳しくは公式ホームページを見てほしいのですが、テーマによらず、人物重視で、あらゆる探求活動を支援する奨学金になっています。留学向けの奨学金というとある程度紐のついたものが多いように感じられるものの、トビタテはどのようなテーマにも採用の可能性があります。
またトビタテにしかないメリットとして、1万人規模の同窓生コミュニティが挙げられます。それぞれが独自のテーマで留学しており、必ず自分のロールモデルにしたい人が見つかるでしょう。一部は留学大図鑑で公開されているので、ぜひ参考にしてみてください。
たまに意識が高すぎて、気圧の差に頭が痛くなるかもしれません。しかし、トビタテには高校生ながら実社会に影響を与えているような本物が多くいます。楽しい

選考は一次(書類)と二次(面接)に分かれています。これとは別に新高校一年生向けの枠もあるのですが、割愛。事務的な詳細は公式HPからどうぞ
4月の終わりに面接審査の結果が届きます。この画面は今見ても嬉しい。

合格通知の画面

まとめ👀

あまりに文章が長くなったので初めにまとめを書いておきます。私の例も少し書いたので、気になった項目は目次から読んでみてください。

留学を計画しようのまとめ

  1. テーマと訪問国をひたすら書き出して、探求のテーマを検討する

  2. テーマについて調べたら仮説を立てる

  3. テーマに関する過去の経験や実績を書き出す

  4. 受け入れ先機関を探す。Summer campとかで調べるといいかも

  5. オリジナリティはテーマではなく人柄で

書類を書いてみようのまとめ

書類を書いてみようでは具体例や構想メモを入れたので、ぜひ本文を読んでほしいです。
・基本的に簡潔で読みやすい文章で
・構想メモを書き、一貫性のある文章で
・私が留学する価値と影響を随所に織り込んで


留学を計画しよう

留学計画の作成にはいろいろなやり方があります。私は行きたい国が定まっていたので、それに合わせた探求テーマを考えました。
計画から提出まで一週間はほしいです。
金魚ばりの計画性しか持たない私は3日前に書き始めて、二徹してやっと終わりました。これは今でも誇りです。
参考までに、私の留学先とテーマをざっくり書いておきます。
留学先:チェコ🇨🇿
テーマ:チェコと日本の報道から見るウクライナ問題

0. オリジナリティの出し方

2,000人以上いる応募者から自分の書類を読んでもらうためには、他の人との差別化を図る必要があります。テーマや留学内容での差別化は難しく、実際似たようなテーマや内容を持つ人は多くいました。(特に教育系)
オリジナリティを出すなら人柄です。幼少期のこんな原体験があるとか、私は今こんな活動をしているからこの留学を有意義なものにできる、と書くだけでも大いに違うと思います。「私」が留学する価値が重要です。

1. テーマ&行き先決め

月並みな方法ですが、マインドマップを使用することをお勧めします。「やりたいこと」を中心に、行きたい国や興味をリストアップして、それぞれの組み合わせを試してテーマを決定しましょう。

しっくりくる組み合わせを10程度思いついたらそれぞれのテーマで軽くリサーチしてみてください。便利になった現代では、PerplexityなどのAIにテーマを突っ込むと、それらしい答えが返ってくると思います。
最も没頭できそうだと感じたものを、自身のテーマに決定します。

2. テーマを詰める(&仮説を立てる)

自分が決めたテーマについてリサーチします。そのテーマに関するグローバルイシュー(GI)を決め、その背景や当該国との関わりを調査します。基本的にGIは全ての国が関連しているので、頑張って調べてください。
初めに以下のことを調べるといいかも
・設定テーマの重要性
・設定テーマと関連する概念と国家
・設定テーマに存在する対立構造
・行き先の歴史と日本との違い

テーマについてある程度理解できたら、仮説を立てましょう。基本的に探求活動は「〇〇なら◻︎◻︎になるはずだ」という仮説を検証する形になることが多いです。実際、その方が価値のある探求がしやすい。方向性が初めから定まっているので、必要な情報などをイメージできます。

3. 実績づくり(過去との関連)

トビタテに応募するとき、特に強いと感じた材料は過去の実績です。
ここが自分の芯となり、終始重要になります。
関連する課外活動をひたすら検索したり、コンテストに出ても良いかもしれません。パッとできるものは団体への参加です。参加するだけなら一週間程度で良いですが、書類に書くことは確実に増えます。
私は報道をテーマにしていたので、報道をテーマにする海外の学生団体に参加しました。私はそのテーマで実績を残せる素地があるよ〜ってアピールすることが必要です。信頼性大事

また、トビタテの採用に語学力は求められません。探求や人物の面を中心に選考されますが、あると大きな強みになります。面接時にも役立ちます。

当たり前と言えば当たり前ですが、幼い頃から一貫してこの分野に興味を持っているというアピールも重要です。少しでも私に興味を持ってもらい、支援する価値を感じてもらうためには興味に「厚み」があるとアピールすることが効果的だと感じます。

4. 受け入れ機関さがし

思いの外時間を取られるのが受け入れ機関探しです。
エージェントを使うのも良いですが、エージェントとトラブったり、面接で計画を質問されても答えられなかったりするリスクを考えると自分で計画を立てたほうが良いように感じます。
自分が設定したテーマにあった留学プログラムがなければ以下のワードで探してみてください。Winterとかでもいいでしょう。
・Summer course + テーマと国
・Summer camp + テーマと国
・Summer school + テーマと国
ほとんどの場合これで見つかると思いますが、それでも思うようなものがヒットしなかった場合、語学キャンプを検討しましょう。語学キャンプは間違いなくどんな国でもヒットします。

語学キャンプの場合、探求の質を担保するのは当然難しくなリマス。
私は学生団体を頼ったり、その他の課外活動の実績や博物館の訪問によって質の高い探求活動と両立すると書きました。
そもそも語学は探求の基礎になるので、理由には困らないと思います。


書類を書き始めてみよう

以下は9期応募時の項目に沿っていますゴメンナサイ。基本的な事項は共通しているといいなという願望。あなたたちは10期以降です。
特に書くのに苦労したところは項目として独立させています。

0. 共通事項

評価基準は情熱、個性、好奇心です。
基本的に面接官はあなたに興味ないので、興味を引く文章にする必要があります。加えて、人柄や信頼を感じられる要素を入れましょう。
こんな記事に5,000字も割いてる私がいうべきではありませんが、簡潔な文章にすることも心がけてください。冗長だと思われると悲惨。
初めに構想メモを書き、筋道の通った文章にしてください。好奇心の爆発的文章でも通らないことはないですが、読みにくいです。
一貫性を維持してください。随所にテーマとの関連を入れ、私はこのテーマを探求するために生きてきたんだと感じとれるようにしてください。

1. 志願理由(500字)

なぜトビタテに応募したのか記述します。
他の奨学金プログラムとの違いとトビタテの利点と、幼い頃からの経験を含めたこの分野を探求したい理由を書いてください。

1. なぜ応募したか(一文)
2. 他のプログラムとの違いと、トビタテのメリット(2割)
3. 幼い頃からの経験、当該分野の好奇心につながる出来事(4割)
4. 課題の現状と探求したい理由(3割)
5. 行き先とテーマ理由のまとめ

2. 探求テーマの設定理由(350字)

自分が探求テーマに惹かれる理由を書きます。
そのテーマが必要とされる理由を、実社会と自身の経験を織り交ぜてかけると良いでしょう。

  1. 問いのベースとなるものの説明(一文)

  2. テーマにしたGIの現状を説明

  3. 現状に対する批判(私が探求する価値)

  4. ザッツワイ私がそのテーマを選択した

  5. 行き先国との関わり

3. 留学中の活動予定(850字)

初めに探求の概要を説明し、行き先との関わりを説明したのち、具体的に何を調べるのか記述します。もちろん仮説も忘れずに、具体的な調査方法については半分もいりません。研究の構造について説明することが重要です。
調査手法では、受け入れ先機関の特徴などにも触れたいです。

  1. 探究テーマの設定と仮説の説明(1割)

  2. 行き先の特徴とそれが仮説へ与える影響(2割)

  3. 何を明らかにしたいのか(2割)

  4. だから私はこの仮説を設定しました。

  5. 調査手法の概要、インタビューとか博物館とか(2割)

  6. 具体的な調査活動の内容(2割)

  7. まとめ、姿勢の表明

4. 探求による成果(450字)

探求の成果物にはいろいろあると思いますが、私はレポートと学生団体への記事の執筆にしました。経験の部分から一貫していると好感。二つ以上ある場合は、同じ構成で成果物Bに置き換えれば良いと思います。
私が成果物をやる価値については、身の回りの事や世界の現状を鑑みレバいくつか出てくると思います。
例えば、周りに留学する人がいないから体験発表会を地域で開催するとか。

  1. 成果物の列挙

  2. 成果物Aの概要と目的

  3. 成果物が与える影響

  4. 私が成果物Aをする価値

5. 留学後の自分

この留学によってどんな影響を受けて、将来私がどうなりたいのか記述します。自己肯定感ぶち上げて書いていこうぜ🤡
社会貢献の姿勢をアピールすることも大事です。

  1. 私がなりたい将来像の概要

  2. 将来像と現状のギャップ

  3. 留学がギャップをどう埋めるか

  4. なぜ私のギャップ埋めが重要か

  5. グローバルリーダーになります!

終わりに

およそ5,000字にわたるこの記事を読んでくださった皆様、ありがとうございました。
今振り返るとずいぶん偉そうだなと感じます。来年は私が大学受験で審査される番なのに何してんの。

書類選考についてかなり具体的に書きましたが、質問等ありましたら遠慮なくご連絡ください。(返信遅いかもしれませんが容赦)
今後、面接編を2月までに公開したいと考えています。提出した書類や面接に使用したPPなどは有料で公開するかもしれません。
↑寄付金で留学させてもらった人がいう言葉じゃない
気が向いたら無料で公開するかもしれません。すみませんでした

留学は間違いなく人生の幅を広げますし、一生の思い出になります。選考という過程を通して自分をどう表現し、どんな未来を描くか振り返ることは進路を考える上でも貴重な、汎用性の高い経験になります。この記事が皆さん自身の人生へのヒントや、次の一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。

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