入院4日目
昨日まで痛くて痛くて仕方なかった足の痛みがだいぶんひいてきた。昨日は足が痛すぎてシクシク泣いていた。
階段で足を踏み外してしまった日、足が折れていると思わなかったので、実質足が折れた翌日に病院に行ったのだが、お医者さんには「なんですぐに来なかったの。痛みに強いね」と言われた。
一般的に「男性の方が女性より痛みに弱い」と言うから、夫に「あなたならこの痛みに耐えられないかもしれないよ」と電話越しに意地悪そうに言い「ああ、そうかもしれないね」と素直な夫が同意してくれたことで、どこにもやりようがない自分の不注意によるこの惨めな現状の溜飲を下ろした。
昨日まではただベッドに寝ているだけしかできなかった。今日は車椅子でスイスイと、入院している4階から1階まで行けた。
ただの骨折で大袈裟な、と言う感じではあるがかなり死について考えていたので「ああ、一度私は死んで、また生き直すんだな」と思ったりした。
何もできず、泣くしかできない赤子のような自分。そこから行動範囲を広げて世界を獲得していく自分。
実のところ、退院後のこれからの暮らしを考えると、世界が狭まって確定してしまうようで怖かった。まだその怖さがある。でもそうじゃない。今から獲得し直すんだ。
あと何年生きるかわからない。こんな生き方をしてきたから早死にするかもしれない。でも、生きている間、何度でも立ちあがろう。
今、心地悪さを感じている部分は自分で心地良さを作りなおしていこう。
ああ、なんだか手塚治虫の『火の鳥』を再読したいな。
さて、明日もたっぷり時間がある。リトリートか瞑想合宿にでも行きたいと思っていたけど、この入院がその機能を果たしてくれるかもしれない。
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