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入院5日目

朝4時頃まで寝付けなかったにも関わらず、今日は7時に目覚め、未だ眠気は来ない。(現在14:00)

朝から今日やりたいタスクを書き出し、順調に消化していく。引っ越しの段取りやその他を進めていくことができている。

個室ではなく相部屋だが、それぞれのベッドがカーテンで仕切られているため、同室の方のお顔を拝見したことはなかった。今日、初めて同室の方々のお顔を拝見し、ご挨拶をする。

美人な担当麻酔科医の先生が病室を訪ねて来てくれ、優しく声がけをしてくれた。「腰の麻酔はどうでしたか? トラウマにならなかったらいいなと思って…。 もし今後、妊娠して帝王切開するとなったら、する可能性もありますし」とのこと。年齢的にも可能性はだんだん狭まり、私にあるかわからない妊娠の可能性にも触れてくださる。私が妊娠の希望を捨ててはいないことをご存知だからだ。この病院の先生方は、晩婚ではあるが私が新婚でライフイベントが今詰まった時期であったことを配慮し、優しく対応してくださる。

ふと、手術代・入院代が心配になる。入っていた保険の会社に問い合わせると保険が適用される範囲であることを教えてくれ、また見込みの金額算出方法を教えてくれた。

病院の事務の方に問い合わせると、「限度額申請」というものがあると教えてくれ、その申請をしてくださった。また、アッパーの金額を教えてもらったことで、ほぼほぼ保険で賄えそうな(トントンかちょっと足がはみ出そうなことが残念)金額であることがわかり、ほっと胸を撫で下ろす。

気力も復活し、体力が有り余っている私は車椅子でどんどんと病院内を探検をする。この病院の入院者の平均年齢はおそらく80歳代前後だろう。ギリギリ30代の私はかなり若い。たった1 - 2年前まで、私はほぼ渋谷区・港区に集約されるような20 - 30代の若く激しい力を中心としたスタートアップカルチャーにいたため、あまり見ることのなかった現実。

自分もいつかこうなる、生きてれば40年くらいで、と思う。そして母は、先に遠くないうちにそうなるし、ましてやいつ、母との当たり前の日常もなくなるかわからない。

母と遠くない場所にいられる今に感謝をする。そして、早く本当に自立し、恩返しをしなければ、と思う。

私は、生き直すための準備を始めている。世界がこれまでと少し違って見える。

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