NAMIDA
入口の左側の赤いボタンから
飴玉のような瑞々しさが
ただれ落ちていく
白い壁に塗りこまれた暗闇が
時計の針にのって砕けていく
真珠色のガラスが
紫色の服を着た彼女を映し
金色の砂漠から聴こえるラクダの足音が
白夜で泣き続ける犬の視線に溶けていく
右の耳から左の耳へ
白い光が流れていく
朝も昼も夜も
眠り続けた
入口の左側の赤いボタンから
飴玉のような瑞々しさが
ただれ落ちていく
白い壁に塗りこまれた暗闇が
時計の針にのって砕けていく
真珠色のガラスが
紫色の服を着た彼女を映し
金色の砂漠から聴こえるラクダの足音が
白夜で泣き続ける犬の視線に溶けていく
右の耳から左の耳へ
白い光が流れていく
朝も昼も夜も
眠り続けた