美術鑑賞だけじゃない! アートコミュニティ活動「とびラー」の魅力
こんにちは。
趣味で美術館巡りなど楽しんでいる、かおりです。
今回はとびラーへの応募について書いてみたいと思います。
「とびラー」って?
とびラーとは、東京都美術館と東京藝術大学が連携して行なっている、美術館を拠点にしてコミュニティをつくる「とびらプロジェクト」という活動を行うボランティアメンバーのことです。
普通のアートボランティアと違うところは、
の3つかなと思っていて、私が魅力を感じている点でもあります。
私は去年この活動を知って、応募したのですが、面接であえなく落選。
けれど、とびラーOGの友人や、面接でお会いした方々に「何度でもトライして!」と声をかけてもらったので、今年もめげずにチャレンジすることにしました。
このnote記事を読んでいる方は、「とびラーとはなんぞや?」と興味をもっていただいていると思うので、どんなものかを知る方法や応募までのスケジュールなんかについて書いていきます。
とびらプロジェクトって?
「とびラー」の活動、「とびらプロジェクト」については、冒頭で紹介したwebサイトに詳しいです。
活動の理念から具体的なとびラーの活動内容までしっかりまとまっているので、ここを見てもらえればだいぶ活動がわかります。
2012年に始まったこのとびらプロジェクトは10年を超え、2023年に12期のとびラーが募集されるという息の長いプロジェクト。社会情勢の変化を乗り越えてしなやかに進んでいく姿勢がうかがえます。
もっと「とびらプロジェクト」を知る
Webサイトだけではなく、さらに「とびらプロジェクト」や「とびラー」について知りたい!というときには、次のような方法もあります。
1)とびラー主催のイベントに参加する
実際にとびラーが開催しているイベントに参加してみるのもいいですね!
とびラーの活動のなかには子ども向けのものもありますが、一般の大人向けのイベントも開催されています。
サイト上に募集情報もあるのでぜひチェックしてみてください。
2)とびらプロジェクトフォーラムに参加する
また、直近のイベントとして、2023年1月22日(日)にとびらプロジェクトに関わっている面々が登壇する「とびらプロジェクト」フォーラムというイベントが開催されます。
2部構成になっており、第一部ではとびらプロジェクトに関わる方々による講演やトークセッション、ディスカッションがあります。
この様子は後日オンラインでも公開されるそうなので、現地へ足を運ぶことが難しい方でも視聴することができます。
第二部ではとびラーの方々による活動紹介があります。こちらは現地に行く必要がありますが、直接とびラーの方々に質問などもできるので、より実際の活動の様子などを知ることができます。
3)とびらプロジェクトの本を読む
とびらプロジェクトの活動についてまとめられた書籍があります。
とびらプロジェクトのマネージャとして関わってきた、東京都美術館の稲庭彩和子さんと、東京藝術大学の伊藤達矢さんによって、とびラーの活動の数々を活動の裏側にも言及されたケーススタディとして記録された本です。
さまざまなバックグラウンドを持つとびラーのみなさんと東京都美術館や東京藝術大学をはじめとびらプロジェクトのマネージャーの方々が工夫を重ねながらコミュニティを作り上げている様子が克明に記されています。
気になる!とびラーの活動
とびラーの活動にはさまざまなものが開催されていますが、そのなかでも個人的に気になった活動をいくつかあげてみたいと思います。
おいでよ・ぷらっと・びじゅつかん
「おいでよ・ぷらっと・びじゅつかん」は、「学校がしんどいな」と感じている小中学生の子どもとその保護者を対象に、アート・コミュニケータ(美術館のたのしみ方を知っている大人)とふたりでゆっくり「美術館さんぽ」をたのしむという企画です。
子どもには子どもなりに、いえ、子どもだからこそ抱え込んでしまう心の負担があります。親でもなく先生でもない大人と話してアートを鑑賞することで、そうした負担をリリースすることができる術を身につけられる経験の一助ができるのはいいなあと思います。
大人のミチクサビジュツカン
こちらは大人向けの「仕事がしんどい」(仕事以外にも、家事や育児、介護、生活それ自体など、いろいろありますよね)となったときに、美術館がひとときの心のやすらぎになる時間がもてるような企画です。
1日目は展覧会を鑑賞し、2日目はとびラーが東京都美術館の楽しみ方を案内しながら、自分にとっての居心地よい場所と心地よいひとときを見つけるという2日間のプログラムです。
私自身、仕事や人間関係に疲れていたときに美術館で自分の時間をもてて、気力を取り戻したという経験があります。こんな時間を提供できるような役に立てたらなあと思います。
見えない人と見える人が一緒に楽しむアート鑑賞
視覚障害をもつ方を参加者に迎え、目が見えるアートコミュニケータとしてとびラーが一緒にアートを楽しむという企画です。
アート鑑賞それ自体が自分の「当たり前」を疑う視点が問われる行為ではあるのですが、それをさらに視覚障害を持つ方と行うことで、さらに深まりそうです。
ともに同じものをみて同じ時間を共有し感想を言い合うことで、お互いの捉え方の違いと、違うなかで伝えて伝わったときの感動や伝わりきらないまま終わることもあるもどかしさ。
そういったものをおもいっきり感じ取れるこの活動に魅力を感じます。
とびラーのイベントに参加するには
ここまで読んで、気になるイベントはあったでしょうか?
もし参加したい!気になる!という方は、とびらプロジェクトのホームページから参加者募集の情報がでているのでチェックしてみてください。
とびラーになるには
逆に、イベントを開催する側である、とびラーになりたい!という方は、同じくとびらプロジェクトのホームページに募集がでています。
2023年度のとびラー募集では、一次選考の応募書類受付期間は 2023年1月4日(水)~1月31日(火)消印有効となっています。
詳細は上記ホームページをご確認くださいね。
まとめ:ただ見るだけでない鑑賞体験を
美術展をただ見るだけでも十分楽しい。
けれど、私自身が日常生活のなかでちょっとしんどい思いをしているときに美術館に救われた経験から、他の人にとっての美術館もそんな存在のひとつとなるような、そんな活動ができたらなと思っています。
そしてとびらプロジェクトはそれが実現できる活動だと思っています。
そんなわけで、今年もまたとびラーに応募するつもりの私です。
ここまで読んでくださったみなさんも、よき美術館ライフを〜^^