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牡牛座15度「勝負コーデ」

2018年5月4日21時40分、トランジット太陽が牡牛座数え15度へ入ります。牡牛座数え15度のサビアンシンボルをぎゅぎゅっと五文字くらいに圧縮すると「勝負コーデ」

「♉15勝負コーデ」の原文チェック。黒字がジョーンズ版「A man muffled up, with a rakish silk hat マフラーをしっかりと巻き、しゃれたシルクハットをかぶった男」。青字がルディア版「Head covered with a rakish silk hat, muffled against the cold, a man braves a storm. 頭にしゃれたシルクハットをかぶり、寒さ避けにマフラーを巻いて、ある男が嵐へ勇敢に立ち向かう」

「♉15勝負コーデ」の番地チェック。牡牛座前半(往路)の、5度ずつに分けた第3グループ(おわり)の、第5度数。どの5度組でも第5度数は第3と第4度数の子、第1と第2度数の孫。1-2-3-4すべてのエッセンスを受け継ぎ総括する。磯野家で言えば両親祖父母全員の血を引くタラオ。

牡牛座前半(往路)の最終度数まで来ました。早いものですねえ。明日からは牡牛座も後半(復路)ですよ。なお、牡牛座数え16度(黄経45度)へトランジット太陽が入る明日は二十四節気の「立夏」でございます。立春から90日、春分から45日経つわけですねえ。

牡牛座前半第3グループのおさらい。「♉11私だけの花」が波平、手間暇を注ぐほどに我が物となる。「♉12あとで買う」がフネ、我が物を選びとる前の下見。「♉13資金稼ぎ」がサザエ、欲しいもののために稼ぐ堅実な感覚。「♉14干潟遊び」がマスオ、労働を休み童心へかえる。

第1度数(波平)と第2度数(フネ)のいいとこ取りが第3度数(サザエ)。第3度数(サザエ)を補完するのが第4度数(マスオ)。第3度数(サザエ)と第4度数(マスオ)のいいとこ取りが第5度数(タラオ)で、つまりタラオは波平・フネ・サザエ・マスオ全員のいいとこ取りってわけ。

そんなわけで「♉15勝負コーデ」。マフラーをきっちり巻いて(muffle up)、しゃれたシルクハットをかぶった男。ルディア版によれば、彼はその装備で嵐へ勇敢に立ち向かう。そんな装備で大丈夫か? 大丈夫だ、問題ない。なぜならこれが彼の勝負コーデだからだ!

マフラーとシルクハットごときでは嵐に耐えられない?嵐(物理)ならそうかもしれない。でも、いわゆる世間の冷たい風にはバリっとしたイカす服、カシミアのマフラー、シャレオツなシルクハットが効果絶大なこともある。ハイヒールとドレスと真っ赤な口紅も。

バリッとしたイカす服装は、それを見るひとへの強い印象付けにもなるし、何より着るひと自身を高揚させ、勇気づける。勝負服は戦闘服。何かを所有するのは何のため? イイ服着るのは何のため? 顔を上げ胸を張って世間へ出ていくため。嵐に立ち向かい、ライトの下へ出ていくため。

最近のヒット映画から「♉14勝負コーデ」そのものの場面を探すなら『グレイテスト・ショーマン』のオープニング曲を当番は推したい。マフラーこそ巻いていないけれど、バリッとした派手な赤いスーツに白絹のタイ、ステッキに洒落乙なシルクハット。これがバーナムの勝負コーデ。

映画本編観た方は思い出してください、あの場面。観ていない方は「greatest showman opening song」で検索してみてください。そしてもし試視聴してイイなと思ったら本編観てね。

『グレイテスト・ショーマン』は作品全体としては魚座数え18度「巨大なテント」の世界なのだけど、あのオープニングに限っては「♉14勝負コーデ」の場面。バーナムのあの衣装、あのシルクハット、さらには彼が集め飾り作り出したショーそのものが、彼が世界へ挑む勝負コーデ。

あのオープニングでバーナムが高らかに「これぞ地上最大のショー!」と歌い上げた次の瞬間、赤いフロックコートの大人バーナムは仕立屋のウィンドウへ飾られた赤いジャケットへ変わり、そのシルエットに少年バーナムが重なる。いい演出。それに「♉12あとで買う」も思わせる!

主人公バーナムは貧しい仕立屋の息子で、想像力と夢はいっぱい持っていても自分の靴すら新調できない。そして仕立屋の息子だから、バリッとした衣装が世間的にどれだけの威力を持つか、着るひとにどれだけ自信を与えるものなのか、身にしみて知っている。

『キングスマン』とかも「バリッとした仕立てのいい服、紳士然とした装いが貧しい若者をどれだけ変えるか」という物語ですね。Manners maketh Man.(作法が立派な人をつくる)と言うけど、 Clothes maketh Man.(衣装が立派な人をつくる/英語版「馬子にも衣装」)でもあるわけです。

古い物語なら『長靴をはいた猫』のカラバ侯爵。女性主人公ならおなじみ『シンデレラ』。『キングスマン』本編中でも言及された『マイ・フェア・レディ』や『プリティ・ウーマン』。馬子にも衣装系サクセスストーリーは沢山あります。どれも「♉15勝負コーデ」の世界。

シャレオツな服は素の自分が持つ弱点をカバーし、強みを際立たせる。自分の外へ向かっては「自分は丁重に遇されるべき重要人物だぞ」というアピールになり、自分自身へ向かっては「この服に相応しい自分を演じよ。この服込みで自分だと思え」という鼓舞になる。

「服装・メイク・持ち物コミで自分」「アイテムで盛ったイケてる状態が本来あるべき、見せるべき自分」っていう意識、身に覚えのある方は多いかと思います。覚えがなくとも、ファッション雑誌を開けばそんな文言が躍りまくっている。

それは上げ底なんだけど、いい装備を買えるだけのお金があるなら、頑なに「ひのきのぼう」と「ぬののふく」装備の「ありのままのじぶん」で戦う必要はないよね? っていう話です。お財布のゆるす範囲で「いちばんいい装備をくれ」と言うのは悪いことじゃない。経済も回るんだし。

「いや、自分は『ひのきのぼう』と『ぬののふく』でどこまでやれるか自分の力を試したいんだ!」という縛りプレイが好きな方もいるかもしれませんが…「♉15勝負コーデ」は牡牛座ですから。そういう縛りプレイ、牡牛座の段階ではあまりしませんから。

服や持ち物は時として世間の冷たい風から身を守り戦いぬくための鎧だ。同時に、それらは自分をいちばん近いところで支えてくれるかけがえのない戦友、相棒であったりもする。勝負コーデにはそれだけの力がある。人間は、大事な一張羅からそれだけの力を引き出すことができる。

当番と同年代(1980年代後半に中学生だった)で、国語の教科書に載っていた『形』という短編を覚えている方はいないかな?ある勇猛な武将が猩猩緋の陣羽織を着けているので有名だったのだけど、ある日初陣の若武者にねだられて「一日だけなら」と貸したばっかりに、という物語。

『形』いまは青空文庫で読めますね。超短編なのですぐ読み終わっちゃう。検索してびっくり、『形』って菊池寛だったの?!作者名ぜんぜん意識してなかったし…ただ猩猩緋の威力ってスゲー!というだけで何十年も当番の記憶に残っているこの作品も「♉15勝負コーデ」な物語。

やー……菊池寛だったとは……おそるべし……。ともあれ、この機会に『形』読んで(読み返して)みてくだされ。ところで『グレイテスト・ショーマン』といい『形』といい、当番が今日「♉15勝負コーデ」に挙げた勝負服、赤いのばっかりね。勝負だから!やっぱ赤かな!!

「♉15勝負コーデ」は牡牛座前半(往路)第3グループ(おわり)の第5度数(タラオ)。同じ牡牛座前半の第1第2グループのタラオと比べてみよう。「♉5主なき墓」と「♉10無差別救護」

牡牛座前半第1グループのタラオは「♉5主なき墓」、マグダラのマリアがイエスのお墓へ行ったら空っぽだった。あのひとはよみがえった。ならば探しに行かなくては。第2グループのタラオは「♉10無差別救護」、赤十字の看護師は使命を帯びてどこへでも勇敢に駆けつける。

「♉15勝負コーデ」は第3グループのタラオであり、「♉13資金稼ぎ」サザエと「♉14干潟遊び」マスオのこどもだ。それと同時にこの度数は第1グループのタラオ「♉5主なき墓」と第2グループのタラオ「♉10無差別救護」のこどもでもある。こどもは両親のいいとこ取りをする。

「♉5主なき墓」の未亡人は墓の前で泣いたりしない。よみがえった彼を追うという新しい目的が生まれたのだから。「♉10無差別救護」は危険をかえりみない。人助けが使命だから。このタラオズのこども「♉15勝負コーデ」にも目標がある。恐れずに行く。そのための勝負コーデだ。

生まれたときのホロスコープで「♉15勝負コーデ」はどのハウスにある?今日の太陽はそこを照らす。穴埋め #アストロ短歌 で確認しよう。

「○○○○を(五音・ハウス) 肌身離さず(牡牛座) 生きていく(太陽) 勝負コーデで強気にいこう(♉15)」

#サビアンシンボル物語

【♉️15勝負コーデ をより深く理解するための比較対象シンボルリスト】
♊15知識交換(となりのサイン)
♋15お腹一杯(60度)
♌15コンチキチン(90度)
♍15お宝鑑定団(120度)
♏15子供の砂遊び(180度)
♑15児童福祉(120度)
♒15かたい絆(90度)
♓15部下の訓練(60度)

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