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ハウスの抽象度を上げ下げする(9ハウスを例に)

2019年12月のツイートまとめ。発端のRTはフォロイーのwakaさんのツイートだったと思うけれど、どのツイートだったか忘れてしまった。

>RTs いいねいいね、解像度の概念いいね。これは別のことばで言うと「個別の事例に合うように具体化していく」ね。それができたら、今度は逆方向のことも考えてみよう。「9ハウスは海外」から更に解像度を「下げて」いく。別のことばで言うと「どの事例にも共通するように抽象度を上げていく」ね。

具体例はお肉、抽象的な表現は骨だよ。骨の周りに肉付けがある。個別例に合わせてお肉の側へ寄ってみたら、今度は方向転換して骨の側へ寄ってみよう。「『9ハウスは海外』でさえ、まだまだ具体的にすぎる」んだよ。

たとえば日本が鎖国していて海外へ行けなかったときも9ハウスに太陽を筆頭に天体いっぱいの日本人は居たはず。だって「日本人が海外に行かない時代には誰も午後1時に生まれなかった」なんてあるはずがない。9ハウスに太陽を筆頭に天体いっぱいの日本人は、そんな時代どこで頭角を現していただろう?

ある人はお寺で頭角を現してお坊さんになったかもしれない。ある人は学問の才を買われて商家から武家の養子になって出世したかもしれない。ある人は学問所の先生だったかもしれない。「海外」だけでなく「宗教」「高等教育」も9ハウスの場。ではこの3つに共通する「骨の意味」は何?

たとえば「遠く」「外」。自分が慣れ親しんだ日常生活圏内の「ひと回り外側」、あるいは「はるかに外側」。読み書きそろばん、日常生活ではそれだけあれば支障がない初歩的知識の「ひと回り外側」あるいは「はるかな先」。ド田舎でド僻地の村に住んでいたら、東京へ進学するだけでもかなり9ハウス

wakaさんは東洋占術より西洋占星術に惹かれることをもって9ハウスみとしているけれど、当番から見ればもしwakaさんが最初東洋占術に惹かれていたとしても9ハウスは9ハウス。易も算命学も四柱推命も中国発祥で、日本からすれば中国は立派に海外で外国だからね。西洋占星術が相対的に「より遠い」けれど。

「高等教育機関」「(特に、大規模な)神社仏閣や大聖堂」「大使館」「図書館」「外国」「高層建造物」。9ハウスに特に関連付けされているこれらの場所は、それぞれかなり違ったものに見える。いくつ覚えればいいのか? と思う。しかしこれらはひとつの根っこからの枝分かれ、ひとつの骨の異なる肉付け。

「遠い場所」「高い場所」「本拠地から離れた場所」「広い範囲を見渡せる場所」「より抽象度の高い知識への窓口」。なぜ高層ビルの屋上と図書館と博物館と大聖堂が同じ9ハウスなのか?両方とも広い範囲を一望のもとにでき、世界の大きさと自分の小ささを体感できるから。

あなたの自宅最寄りの9ハウスはどこ? 日本国内レベルで見たらあなたの9ハウスはどこ? 地球単位で見たらあなたの9ハウスはどこ?

根っこと枝葉、骨と肉、抽象と具象。片方だけ覚えておけばいいという話ではないよ。根っこと枝葉、骨と肉、抽象と具象を連続したものと捉えて、必要に応じてどっちの方向へも往来できるようにすること。

9ハウスはね、「視野が広がる場所」と覚えておくといいよ。外国、高等教育機関、図書館、大きな宗教施設の他に、どうして「高層建築物の上」とかが9ハウスの場所に入れられているかというと「広い視界を得られる場所」だから。高いところへ行くと遠くまで見える。その分、細かいところは見えなくなる。

「自分が生まれたときのホロスコープでは9ハウスが空っぽだから、9ハウスの意味なんて関係ないや」と思わないでね。トランジットやプログレスの天体が自分の9ハウスに入ることはあるよね。アストロダイスに「今日はどこへ行ってどんな風に何をしたらいいかな?」と訊いたら9ハウスが出ることはあるよね。

アストロダイスで9ハウスが出るたびに外国旅行ができるわけではない。だけど図書館へ行ったり、高いビルの屋上や山の上の展望台へ行ったりすることはできたりするよね。「視野が広がる高い場所」を訪ねるとき、人は9ハウスを訪ねているんだよ。

ちょっと脱線。当番が当番と名乗る前、名無しの占いスキーだった頃によくやっていたことがある。雑誌やタウン情報誌の片隅に載っている小さな小さな12星座占いを見て「ラッキースポット」や「ラッキーアイテム」からシンボルを逆算すること。「ビルの屋上」と書かれていたら「9ハウスかな」とか。

「○座の占いで、ラッキースポットに9ハウスっぽい場所が指定されている。○座を1ハウスとしたとき9ハウスは△座。△座にはいま何がある?」と遡っていくみたいなことをやっていた。暇か(頭の体操と言ってくれ)

たとえばこういう「ハウスの意味」を根っこから枝葉まで、肉から骨まで、抽象と具象のはしごを昇り降りしながらイメージの地図を作っていく講座を2023年10月29日に開きます。ありがたいことに満員御礼。


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