蠍座13度「試行錯誤」
2018年11月4日20時45分、トランジット太陽が蠍座数え13度へ入りました。蠍座数え13度のサビアンシンボルをぎゅぎゅっと五文字くらいに圧縮すると「試行錯誤」
1日に2分か3分ずつ、太陽の移動時刻がじわじわと早まり始めました。春夏はゆっくり運行だった太陽が24時間より短い時間で次の度数へ移るようになっています。この先どんどん太陽の速度は速くなります。実際は地球の動きが速くなっているのだけど。
黄道上の太陽の動き(つまりは公転軌道上の地球の動き)か時期によって速まったり遅くなったりする理由は、ざっくり言えば地球の公転軌道が楕円形で、太陽に近い位置では速く、遠い位置では遅く公転するから。下記の記事にまとめてあります。
「「黄道360度と1太陽年365日。差の5日はどこ行った?」の話」
「♏13試行錯誤」の原文チェック。黒字が1925年ジョーンズ版「An inventor experimenting 実験をしているある発明家」。青字が1975年ルディア版「An inventor performs a laboratory experiment. ある発明家が室内実験を行う」
「♏13試行錯誤」の番地チェック。蠍座前半(往路)の、5度ずつに分けた第3グループ(おわり)の、第3度数。どの5度組でも第3度数は第1度数と第2度数のこども。こどもは両親のいいとこ取りをする。磯野家で言えば第3度数はサザエ。
「♏11地獄に仏」が波平。窮地に陥ったひとりを助けるために大勢が力を合わせる。俺が、俺たちが地獄に仏だ。「♏12鹿鳴館」がフネ。国の看板を背負った社交行事。粗相のないように各々方、万事ぬかりなく。♏11波平と♏12フネの対から「♏13試行錯誤」サザエがうまれる。
「♏13試行錯誤」はサザエ。ラボで実験をする発明家。新しい製品をひとつ世に出すために、発明家は何十回何百回と実験を繰り返す。安定して動くかどうか。どうやったら不具合を解決できそうか。試行錯誤とデータ取りと、改良、再調整の繰り返し。すべては実用化のために。
「♏13試行錯誤」のひとつ前のサイン、天秤座の数え13度を見てみよう。「♎13夢みる力」はしゃぼん玉をふくらますこどもたち。研究に精を出す♎11の教授、石炭掘りに精を出す♎12の坑夫たちとは対照的に、♎13のこどもたちは夢みること、遊ぶことを認められている立場。
♏11は救助される溺れた男。失敗すれば男は死んでしまう。♏12は大使館の舞踏会。粗相があれば外交問題になりかねない。♏13は発明家。♎13のこどもたちが儚いしゃぼん玉で遊ぶことを認められているように、♏13の発明家は失敗すること、試行錯誤することを認められている。
「♏13試行錯誤」の対向シンボルを見てみよう。「♉13資金稼ぎ」は荷物を運ぶポーター。ポーターは空港や大きな駅、ホテル等で旅行客の荷物運びをしてお金を稼ぐ。稼いだお金でほしいものを買う。労働を差し出し現金を手に入れ、現金を差し出して商品を手に入れる。
「♉13資金稼ぎ」は肉体労働でお金を貯めて、ついには欲しいものを手に入れる。「♏13試行錯誤」は実験を繰り返しデータを蓄積して、ついには意図したとおりに動く製品を開発する。努力を積み重ねた末に目的を達するという意味では、♉13と♏13はよく似ている。
「♏13試行錯誤」とトラインになるのは「♋13親指目立つ手」。蟹座は水の活動サイン、はじめの水。その数え13度はとても目立つ親指のついた、少し丸められた手。人間の手は親指が他の指と向かい合うようについている(母指対向性)おかげで、物をしっかりと握ることができるようになっている。
親指は「つかむ・にぎる・つまむ動作」の要だ。目立つ親指のついた手は物を握る力の強さ、目的を達するまで握ったまま離さない意志の強さを暗示する。ペンチやピンセットのように、クランプのように。親指と他の指がひとつの目的のために協働する。しっかり保持して離さない。
蠍座は水の固定サイン、まんなかの水。その数え13度は実験している発明家。♋13のしっかりした親指のついた手を存分に役立てられるのが♏13。実験を成功させ、新製品を発表するまで何度失敗しても諦めない。この手で必ず成功を掴んでみせる。
「♏13試行錯誤」とトラインになるのは「♌13老船長の回想」。獅子座は火の固定サイン、盛夏の火。その数え13度はコテージの揺り椅子でこっくりこっくり船を漕いでいる老船長。ゆらゆらする動きは心を解放する。老船長は思い出の波間を揺り椅子号で航海する。
蠍座は水の固定サイン、仲秋の水。その数え13度は実験をしている発明家。♌13の船長は昔の思い出を脳内リプレイしているけれど、♏13の発明家は過去ではなく未来の目標のために実験を繰り返している。何度も何度も、結果が安定してくるまで諦めることなく。
「♏13試行錯誤」は蠍座前半(往路)第3グループ(おわり)第3度数(サザエ)。同じ蠍座前半の第1(はじめ)・第2(まんなか)グループのサザエズと比べてみよう。1がテーマを打ちだし2が1を裏打ちし3が1と2のいいとこ取りをする関係はグループ間でも成り立つ。
蠍座前半第1グループのサザエは「♏3御近所総出」、隣人を守る入れ物・家を皆が力を合わせて建てる。第2グループのサザエは「♏8月を映す湖水」、湖はどうやっても月とひとつにはなれないが、穏やかな水面には月の影が宿る。♏3と♏8をいいとこ取りして♏13がうまれる。
第1のサザエ「♏3御近所総出」と第2のサザエ「♏8月を映す湖水」をいいとこ取りして第3のサザエ「♏13試行錯誤」がうまれる。頼れる入れ物作りに手を尽くす(♏3)。一方でのめり込み過ぎず、冷静に正確に実験結果を読み取る(♏8)。その先に実験成功(♏13)はある。
うまれたときのホロスコープで「♏13試行錯誤」はどのハウスにある?2018年11月4日の太陽はそこを照らした。穴埋め #アストロ短歌 で確認しよう
「○○○○で(五音・ハウス) 穴があくほど(蠍座) 見つめてる(太陽) 試行錯誤をする発明家(♏13)」
【♏13試行錯誤 をより深く理解するための比較対照シンボルリスト】
♐13過去の露見(となりのサイン)
♑13聖火を拝む(60度)
♒13未来予測(90度)
♓13伝説の剣(120度)
♉13資金稼ぎ(180度)
♋13親指目立つ手(120度)
♌13老船長の回想(90度)
♍13炎上の抑止(60度)