当番が刀さにの設定を掘るとき、どこから掘ったかの話
当番です。Twitter(自称X)のフォロイーさんがとある刀剣男士の沼へ転げ落ちまして。週末にその方のスペースへお邪魔したら大変愉しゅうございました。当番が2022年の年末に急に膝丸沼へ転げ落ちたときも、傍から見ればこんな有様だったんだろうなと思います。
刀さに(刀剣男士と審神者のカップリング)を想定した場合「〇〇(当該刀剣男士)は主のことをどう思っているんだ!」という辺りでフォロイーさんが悲鳴をあげている様子を聞かせてもらいまして。大変楽しかったので、はい。当番もちょっと、当時その辺に悩んで当番が上げていた悲鳴と、どうやってその辺を掘っていったかの実況を再録してみようかなと思い立ちました。
【事前にご注意】
盛大に笹を振っています(「狂っています」の意)
膝さに(「膝丸と審神者のカップリング」の意)です
膝丸・主及び義兄の髭切が全員「愛が重いタイプの特殊個体」である本丸です。通称「重い膝さに本丸」
主要人物「重い主・重い膝丸・重い髭切」。重いのは愛情であって体重ではない
だいぶ怪文書です
ちょいちょい西洋占星術的な言い回しが含まれます。後から解説します。
よろしいですか。よろしいですね。では行きます。
【2023年3月16日のツイートまとめ】
重い本丸の主へ強めに出る重い膝丸を(メモで)書いていると主の血管がもたないのではないかと感じる(書いてる当番の血管もだいぶもたない)。大丈夫か火星金星だけでは長生きできないぞ、月と土星を持ってこい。主は膝丸のどの辺に安心感持ってたんだっけ?……あ、可愛げと悪意のなさか、そうか。
主へ強めに出る膝丸を書いているとかわいげのある膝丸の書きかたを忘れかけるし、かわいげのある膝丸を書いていると「こんなかわいい弟丸がどうやって弟強火勢の兄者に反抗したり主へ強めに出たりできたんだ?」が行方不明になる。
重い膝さに本丸の膝丸視点だと主のどの辺がよかったのか、というのも設定しておかないとなあ。火星金星面はともかくとして、月と土星面については「自分が仕えるに値する主/惣領であること」はとても重要視していると思うんだ、重い本丸の膝丸は。根が生真面目だから。主、仕事がんばれ。
あとは根が尽くし型(当初思い描いたとおりの形で自分が実際にできるかどうかはともかくとして、自分が好きな相手の力になりたいと願い行動する)だから、主を「仕えるに値する」と認識すると尽くし始めてしまうし好きになってしまうんだろうな(重い膝さに本丸の膝丸がそういう個体だという話です)。
そりゃ重い兄者に「惚れっぽい性質」と言われるよなこの弟丸は……(そんなにコロコロと色んな人に惚れているわけではない)(一旦「この人の力になりたい」と思ってから「この人が好きかも」「この人は特別」になるまでが、兄者視点で見ると異様に速いだけ)。
(10000%個人の幻覚です定期)(重い膝さに本丸に顕現した膝丸がそういう性質が強めに出ている個体だったという話であり、よその本丸に顕現した膝丸は違う性質が強めである可能性があります)
重い膝さに本丸の主の方は膝丸をどう認識してるかと言えば「1000年弟をやっていて、こんなにも兄なるもの惣領なるものに恨みも嫉妬もないピュア尽くし型の弟がいてたまるか? 兄に都合がよすぎないか? 幻覚か? 天使か? 神様か? あっ神様だったそういえば」から始まっているので……稀有ですよ膝丸は……
(作中では)実在するんだなあ……という感じから始まっている。重い膝さに本丸の主から見れば膝丸は稀有な存在で、いじらしくて、たまに理解不能(なぜそこまで恨みや嫉妬や怒りを持たず、愛しかないのかに関して)。主からしてみれば、同じ神様でも髭切の考えかたや感じかたの方がまだしも理解可能。
(「重い本丸の主は膝丸より髭切の思考回路や行動の方がまだしも理解可能」というのは「作中では」の話であって、話全体が10000%個人の幻覚です)(主からすれば「弟があれだけピュアな兄スキーだったら兄はそりゃあ弟が大事だよね」は理解可能。「弟が純度100%で兄を好き」が理解不可能)。
(もっとも、重い膝さに本丸の主は、のちのちこの兄者の弟への愛の深さと重さと、それでも狭まることのない寛容さをいやというほど知ることになる)(そうだった弟丸が神様ならば兄者も神様だったわ、と思うことになる)
「たまにはあの弟の兄をやっている僕の方を褒めてくれてもバチは当たらないと思うよ」と重い膝さに本丸の兄者が言うので主が真顔で「実際稀有な兄だと思いますよ? こんなに心の広い兄なるものはちょっとよそではお見かけしない」と応じる回。
「実際、髭切を見ていると『自分は弟妹の身をここまで案じられるよい姉ではなかった』と思えてくる」と言う重い膝さに本丸の主に「大それたことを。限りある人の身で僕や弟のようにできなかったことを悔やむ方が思い上がりというものだよ」と返す神様感マシマシの髭切。
当番さんたぶんナチュラルボーン高貴の者な言動をする髭切もヘキなんだと思う。だから重い膝さに本丸の重い髭切がエルロンド卿みたいになっちゃうんだよ……神様然とした兄者と人間くさい弟丸の源氏兄弟が好きです……
兄が神様然としていて弟が人間くさい兄弟刀と言えば太郎太刀次郎太刀の大太刀兄弟もそんな感じですね……次郎太刀と膝丸では人間くささの方向性がだいぶ違うけれど……
(怪文書ここまで)(笹を振る)
【2024年9月9日解説】
「大丈夫か火星金星だけでは長生きできないぞ、月と土星を持ってこい」
のっけから登場する西洋占星術用語。ほんやくコンニャクすると「惚れた腫れた(火星金星)だけでは関係は長続きしないぞ、安心感と責任感(月と土星)を持ってこい」
火星は「セクシュアルな意味で互いのどこら辺にグッとくるか」、金星は「互いのどの辺がかわいいか」。どきどきキュンキュン方面、非日常としての恋愛は火星と金星。月は「互いのどこら辺に安心するか」、土星は「互いにどの辺を『現実的で責任感があって頼もしい』と評価するか」。くっついた後は日常になるので、日常の基盤である安心感と責任感がだいじ。ワンナイトで構わないなら火星金星を満たすだけでいいけれど、末永くを目指すなら月と土星の現実組を掘るといい。
特に刀さには「部下(刀剣男士)と上司(審神者)」という上下関係からスタートして後日恋愛へ至るので「土星(上司)としての審神者を男士はどう評価しているのか」「土星(上司)の立場から主は男士をどう見ているのか」を掘るの大事。そんな最初から「相手を恋愛的な意味でどう見ているか」なんて訊けないし考えられないし書きづらいわけですよ。男士も審神者も月や土星から掘るんですよ。
このあたりのことは #アストロ加州清光見参 シートで詳しく解説しています。
あと、この辺りも参考に
当番が(一次創作でも二次創作でも)キャラクターの解像度をあげたいなと思ったときに手がかりとして使う天体別質問リストを以下に置いておきます。キャラクターの人数分これをやります。刀さにならば「刀剣男士」と「審神者」「その他重要関係者」全員です。月から土星までの七天体があれば大抵の用は足ります。
月の質問
「その人の日常的な習慣・癖・仕草は何か」「特徴的な体質はあるか」「たとえば食べかた・飲みかた・座りかた・寝相・常用するもの・持病」「その習慣・癖・仕草・体質は誰ゆずりなのか」
たとえば重い膝さに本丸だと「膝丸は菓子を出されると上着の内ポケットからまず懐紙と黒文字が出てくるし、まずひとつ取って兄や主へ渡してから自分のものを取る。そして菓子をひとくちで食べずに切って食べる。これらはすべて、むかし兄者が膝丸にやってくれていたことである」という設定があったりする。
水星の質問
「その人はどのように話すか」「口癖は何か」「キャラクターが複数いる場合、たとえば『万屋までの道案内』を各自の話しかたで喋らせたらどのような違いが出るか」「特定の相手にだけ、あるいは特定の状況下でのみ、話しかたを変えることがあるか。それはどのような話しかたか」「自称他称リスト(自分は「俺」、兄は「兄者」、審神者は「主」、親しくなれば「君」等)」「新しい道具を使うとき、カンで使ってみるか、取説を探すか、人に教えてもらおうとするか」
金星の質問
「何を『かわいらしい』と感じるか」「どう扱われると気持ちよく思うか」「何を喜ぶか」「『これでおいしいものでも食べておいで』とお金を渡されたら何を食べるか」「好物を誰かに分けるか。誰と分けるか」「好きな相手に構われたい(甘えたい)気分のときにどのような態度を取るか」
太陽の質問
「その人の自他ともに認めるアイデンティティは何か」「背負う名前・看板・逸話等があるか」「何がその人の誇り/誉れか」「逆に何を毀損されたら屈辱と感じるか」「その人のコアになる目的※は何か(『すべては〇〇のため』と言いあらわすとするならば?)」(※下記「コア目的」の記事参照)「その人がいるからこそ、そこへ存在しうるものは何か」「その人がいなくなったとして、その人と共にうしなわれるものは何か」
火星の質問
「どんなときに怒るか」「どのように怒るか」「何にムラッとくるか」「ムラッとしたときにどういう反応をするか」「何を『挑戦』だと感じるか」「どんなときに/どんな相手を思わず追いかけたくなるか」「ヤキモチや独占欲はどの程度あるか」「どんなことに血道を上げるか」
木星の質問
「その人のユルい部分はどこか」「その人があまりこだわらず鷹揚に/いい加減に受け入れる分野は何か」「その人が他人からツッコまれやすい『隙』や『ボケ』の部分はどこか」「その人を特徴づける『心の広さ』や『人徳』を示すようなエピソードがあるか、あるとすればそれは何か」
髭切の「いつも名前を忘れる」「名前はどうでもいいと思っている」辺りがわかりやすい木星面
土星の質問
「その人がこだわっていること・義務や責任を感じていることは何か」「(まだ若い場合)その人のコンプレックスや苦手なことは何か」「(年長者の場合)その人は何のエキスパートか」「その人がいちばん現実的に厳しく捉える分野は何か(時間に厳しい、お金に細かい、礼儀にうるさい等)」「その人の『厳しさ』『冷徹さ』を示すエピソードがあるか」
これらの質問による設定は自分(書く/描く人)やキャラクターのホロスコープと照らし合わせなくても構わない。ホロスコープを読める人は照らし合わせながら作ってもいいけれど、「そのキャラクターらしさ」「自分の書きたくなるストーリー」を重視して掘っていき、掘りきってから最後にホロスコープと照らし合わせるのがおすすめ。
なぜなら、書く/描くのは自分なので好き設定を詰め合わせて書いたものにはその気がなくてもネイタルホロスコープがダダ漏れるから。当番はダダ漏れました。そうするつもりはなかったのに好みを追求していったらダダ漏れました。創作傾向鑑定が必要なかった当番です。チクショー鑑定受けてみたかったぜ!