ダイス・ゲーム・賭け事・占い
2020年4月24日のツイートまとめです。同人誌『アストロダイスワークブック』を発売したのがこの年の4月11日だったので、発売から2週間あまり経った頃のツイートです。
当番は最終的に、アストロダイス初心者さんがアストロダイスみっつ振りを応用したオリジナルゲームを自作できるところまでの道筋を整備したい。
アストロダイスみっつ振りを応用したゲームを自作できるということは、任意のテーマについて「場所や状況(ハウス)」「スタイル(サイン)」「望み(天体)」を腑分けすることができるということ。そしてそれをハウス・サイン・天体それぞれの性質に沿って12種類ずつ抽出できるということ。
このアストロダイスみっつ振りゲームの自作はアストロダイスみっつ振り占いの前段階。どんなテーマ(晩の献立から創作お題、旅行計画まで)であっても、テーマに即したハウスサイン天体の選択肢を思い浮かべて、ダイスの目に従って選び取る。これができれば恋愛相談でも試験対策でも占うことができる。
悩みごと相談を受けながら、あるいは自分の悩みごとを自分で言葉にしながら、事情を逆引きでハウス・サイン・天体にしてみるのもいい。「この悩みごと(問題・テーマ)のうち、動かせない確定事項は何で、ダイスを振ってランダムに変えてもいい事項は何なのかな?」と探る。問題の解像度を上げる。
ダイスを使うゲームと、ダイスを使う賭けと、ダイスを使う占いの境界線は、思っているよりずっと曖昧。占いをヒョイとずらすとゲームになるし、ゲームに慣れたら占いへの転換はそんなに難しくもない。
複数名で相談していて複数の選択肢が出た場合、どちらを選んでもそんなに実害がないならば恨みっこなしの決定法としてダイスを振って奇数目(奇数サイン)ならプランA、偶数目(偶数サイン)ならプランBみたいにしてもいいわけだ。これは占いやゲームと言うよりは賭けに片足突っ込んできている。
「実害があまり出ない程度のものを賭けてアストロダイスで勝ち負けを決める」ということもできるんだよ。サインダイスひとつか、天体ダイスひとつを使って各自が出目に賭けるわけだ。サインダイスがふたつあればアスペクトに賭けることもできる。サインダイスAとサインダイスBが合と出るか衝と出るか。
西洋占星術の記号が彫られたサイコロを使い、西洋占星術の規則の一部分を応用してルールを作る。ルールの作りかた次第でそれはゲームにもなるし、ゲームはルール次第では賭けごとにもなる。そしてサイコロを使ったゲームや賭けごとを作り遊べるなら、そのやりかたを占いへ転用することもできる。
ゲームで占星術記号を覚え、要素の名前を覚え、読み解きルールの一部を覚える。ダイスを使うゲーム・賭けごと・占いは互いに境を接していて、その境界線はときに曖昧。ダイスを振る機会を増やしながら、遊びから占いへと段階的に垣根を飛び越える。当番の作るものはいつもそれ。
ダイスこそ使わないけれど #小銭ホロスコープ や #アストロレストラン も西洋占星術の基礎知識に遊びの皮をかぶせたツールだよ。#ホロ屋敷 や #太陽と月でコールアンドレスポンス あたりも同じ。西洋占星術の基礎知識を踏まえて遊ぶ。遊びながら基礎知識のおさらいをする。
(2023年追記。「アストロダイス初心者がアストロダイスみっつ振りを応用したオリジナルゲームを自作できるようになるところまでの道筋をつける」は2023年4月の時点で同人誌『アストロお嬢様部活動日誌』として一部結実しました。『アストロお嬢様部活動日誌』については後日別の記事でご案内します)
以下、2022年2月6日の類似ツイートのまとめ
そうです、アストロダイスは元々ゲーム用の道具として生まれたし、タロットも元々はゲームの道具だったと言われています。卜占(ぼくせん)の道具と遊び(ゲームやギャンブル)道具の距離は思うよりかなり近い。六面のダイス🎲もそうよね、双六遊びにも使う、賭け事にも使う、占いにだって使える。
当番が #アストロダイスワークブック にゲーム(あらかじめ選択肢リストを作っておいて、ダイスを振って出目の選択肢に従う双六風メニュー)の練習問題を入れているのは、アストロダイスが元々ゲームの道具だったから。
当番の「ダイスを使う占いと、ダイスを使うゲームと、ダイスを使うギャンブルの間の垣根」についての話は2020年4月24日のツリーで語っています(2023年註:上記のツイートまとめのこと)。「占いの道具でそんな遊びかたをしていいんですか?!」ではないのよ、私たち占いの民が「遊びの道具を占いに使っている」んですのよ。
ダイスやカードを使う「ゲーム」と「占い」と「賭け事」。このみっつに共通するものは偶然で自分の手元にやってきたカードやダイスの目を、自分の「運(英語で言うところのluck)」や「割り当て(英語の lot)」として引き受けるってこと。
「自分が人よりもいい札やいい出目を引けるかどうか」が勝負事になり、賭け事になり、そして「いい目を引きたい!」という望みから願掛けも生まれれば「こういう予兆があるときにはいい目が引ける」というジンクス集も生まれる。勝負事の前に「私の勝負運はいいでしょうか?」と問う人々も出てくる。
運ゲーと賭け事と占いはそれぞれ隣り合っていて、その垣根は時として曖昧。