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水瓶座2度「青天の霹靂」
2019年1月21日17時35分、トランジット太陽が水瓶座数え2度へ入りました。水瓶座数え2度のサビアンシンボルをぎゅぎゅっと五文字くらいに圧縮すると「青天の霹靂(せいてんのへきれき)」
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「♒2青天の霹靂」原文チェック。黒字の1925年ジョーンズ版、青字の1975年ルディア版ともに「An unexpected thunderstorm (ある)予期せぬ雷雨」。「青天の霹靂」は晴れて青空が広がっている(青天)のに突然雷(霹靂)が落ちること。
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「♒2青天の霹靂」番地チェック。水瓶座前半(往路)の、5度ずつに分けた第1グループ(はじめ)の、第2度数。どの5度組でも第2度数は第1度数を裏打ちする。磯野家で言えば第2度数はフネ。
「♒1新大陸伝道」が波平、テーマを打ちだす。むかしスペインのキリスト教宣教師が築いた、アメリカ先住民への伝道の拠点。宣教師視点では新天地進出の足がかり、先住民視点では突然来た異文化の砦。「♒2青天の霹靂」がフネ、波平を裏打ちする。♒1では伝道所が突然できる、♒2では雷が突然落ちる。
サビアンシンボルどこかで見たシリーズ「雷雨」。この♒2とスクエアでもある「♉2稲妻走る」、電気的嵐が雷のシンボル。地の固定サインである牡牛座の数え2度では、前度数のひたすら流れ落ちる水(♉1)を受け、雷が電位の高いところから低いところへ「落ちる」点が強調される。
「落ちる(下降)」に強調が置かれる「♉2稲妻走る」に対して「♒2青天の霹靂」ではどこに強調が置かれているかというと unexpected 「予期せぬ」という点。ひとつ前の♒1はアメリカ先住民へのキリスト教伝道の拠点。伝道する側には計画があろうとも、伝道される側には想定外。
世界史の古めの教科書には「コロンブスが『新大陸』を『発見』した」、「スペインの宣教師が先住民にキリスト教を『伝道』した」とヨーロッパ目線で書いてあったりする。「なぜアメリカへ到達したか」「なぜ先住民に伝道したか」という経緯や理由も「ヨーロッパ目線」のもの。
でもアメリカ先住民目線で見れば「大きな船でやってきた遠い異国の人間が新大陸を『発見した』と言っている」とか「スペインの宣教師が『我々が君ら先住民に福音を告げ知らせるのにはこんな理由があり』と言っている」は想定外だし「あんたらの事情なんか知らんがな!」なのだ。
山羊座(ルーラー土星)が築いた社会を「それはローカルなものだ」とばかりグローバルな水瓶座(ルーラー天王星)が壊しに来る。破壊する側から見ればそれはそうする/なるだけの理由がある「刷新」だが破壊される側から見ればそれは「降ってわいたような急変」、青天の霹靂だ。
(1925年にサビアンシンボル透視実験をおこなったマーク・エドモンド・ジョーンズとエルシー・ウィーラーは「アメリカ人で、かつ、白人である」ということを常に頭の中へ置いておこう。彼らは括弧付きの「新大陸」アメリカへ「外からやってき」て、「古くからそこにいたアメリカ先住民」を追い払って住み着いた側だ)
水瓶座のひとつ前、山羊座の同じ度数同士で比べてみよう。山羊座は地の活動サイン、初冬の地。その数え2度は「♑2戦争の爪痕」、テーマを打ちだす。3枚組のうち1枚が爆撃で傷ついたステンドグラス。力を求めれば近くの勢力と覇権争いになり、その過程で破壊されるものも出る。
水瓶座は風の固定サイン、真冬の風。その数え2度は「♒2青天の霹靂」、♑2を裏打ちする。晴れていたのに突然雷雨になる。♑2の戦災は、力を求め(♑1)近接勢力と争った結果。しかし♒1のような遠い国から宣教師が来るのは想定外(♒2)の事態。降ってわいたような変化。
「♒2青天の霹靂」対向シンボルを見てみよう。「♌2子供の流行病」はおたふく風邪の流行。顔が腫れ上がり高熱と痛みが出て免疫のないこどもからこどもへ野火のように広まる伝染病。♌1では個人の頭に血が上るだけだったが、♌2では流行性の熱病になり手のつけようがない。
「♌2子供の流行病」は原因こそわかってはいるものの、ひとたび感染してしまったら1週間ほどは症状が収まるのを待つ以外にない。「♒2青天の霹靂」も、ひとたび起こってしまったら収束を待つ以外のことはできそうにない。このオポジションは不可抗力の一対。
「♒2青天の霹靂」とスクエアになるのは「♉2稲妻走る」と「♏2後の祭り」。♉2と♏2はオポジション(180度)であり、♌2と♒2がつくるオポジションと直角に交わる。固定サイン数え2度の火地風水が揃い、ホロスコープを四等分するグランドクロス。
「♉2稲妻走る」は電気的嵐。♉1では水が高いところから低いところへ流れ落ちる。♉2の稲妻は電位の高い方から低い方へ向かって走る。「♏2後の祭り」は割れた壜とこぼれた香水。液体は器がなければ保っておけない。香水を保管する器が割れてしまったら取り返しがつかない。
「♉2稲妻走る」の嵐は電位の差がなくなるまで続く。「♏2後の祭り」では香水壜が割れて中身がすべてこぼれてしまう。「♌2子供の流行病」は流行りだしたら手のつけようがなく、「♒2青天の霹靂」は降ってわいたようにやってくる。固定サイン数え2度はみな取り返しがつかない。
「♒2青天の霹靂」とトラインになるのは「♎2 6が7になる」と「♊2サンタ襲来」。登場順は最後だが水瓶座は風の固定サイン、まんなかの風。風の活動サイン、天秤座が打ちだすテーマを水瓶座が裏打ちし、風の柔軟サイン、おわりの風の双子座が天秤座と水瓶座をいいとこ取りする。
天秤座は風の活動サイン、はじめの風。その数え2度は「♎2 6が7になる」、テーマを打ちだす。過去の体験(6)が結実し、その果実から未来の種(7)がうまれる。♍までの蓄積が♎を生む。水瓶座は風の固定サイン、まんなかの風。その数え2度は「青天の霹靂」、♎2を裏打ちする。
風の固定サイン「♒2青天の霹靂」は風の活動サイン「♎2 6が7になる」を裏打ちする。雷雨を起こす側にとって、その変化は花が実になり種ができる(♎2)ような自然なものだ。しかしその変化を起こされる側、雷雨に降られる側にとっては、それは寝耳に水の急展開だ。
双子座は風の柔軟サイン、おわりの風。その数え2度は「♊2サンタ襲来」、♎2と♒2を裏打ちする。過去の蓄積が未来の種となる(♎2)は自然な展開、しかしその展開を知らない立場にとっては想定外の急展開(♒2)。それならば「未来は来る」と信じてしまえばいい(♊2)
「♊2サンタ襲来」はひそかに靴下を満たすサンタクロース。こどもたちはサンタクロースが何を持ってきてくれるかは知らない。しかし、サンタクロースが来ることは信じている。いつ来るか、何をもたらすかは事前にわからなくとも、「きっと来る」と想定して待つことはできる。
うまれたときのホロスコープで「♒2青天の霹靂」はどこにある?2019年1月22日の太陽はそこを照らした。穴埋め #アストロ短歌 で確認しよう
「○○○○で(五音・ハウス) 想定外を(水瓶座) 意識する(太陽) 降ってわく青天の霹靂(♒2)」
【♒2青天の霹靂 をより深く理解するための比較対照シンボルリスト】
♓2 隠れるリス(となりのサイン)
♈2 見様見真似(60度)
♉2 稲妻走る(90度)
♊2 サンタ襲来(120度)
♌2 子供の流行病(180度)
♎2 6が7になる(120度)
♏2 後の祭り(90度)
♐2 風雲急を告ぐ(60度)
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