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馬が繋げてくれる関心

一昨日の乗馬体験レッスンがあまりにもよくて、まだ余韻に浸っている当番です。お馬さんに乗るのはよい、あの大きな背中に身を預けるのはとてもよい。解説動画で「乗馬は唯一、『動物と共に行うスポーツ』です」と語られていたことを繰り返し思い出しています。そうね、昨今はフリスビードッグや犬のアジリティ競技がスポーツ化しているけれど、それを除いたら乗馬や馬術が唯一の「動物と人間が共に行うスポーツ」かもしれません。そしてスポーツ全般が「自分がやる活動」としてはあまり好きではない当番も、馬とならとてもやりたいかもしれない。馬とだったら、とてもやりたい。

馬に乗っていたときのあの感覚が素敵すぎて、この2日間また馬上へ戻りたいなとずっと思っています。乗馬というものに恋をしたかもしれません。ジムでエアロバイクに跨るときも、いつもは左足をペダルにのせてサドルの前側から右足をまたがせて乗り降りするところを、わざわざ右足をサドルの後ろ側へ――つまり馬に跨るときと同じやりかたで乗り降りしてみたり。降りるときに右足をうまく後ろ側へ回せなくてお馬さんのお尻を蹴ってしまったのが悔しくて。次に下馬するときはうまく降りたい。体の使いかた、うまくなりたい。

すぐには馬上の人になれないことが確定しているので、今日は地元の図書館で乗馬に関する本を抱えられるだけ借りてきました。地元図書館で乗馬の本には「789.6」の番号が振られていました。日本十進分類法(NDC)によれば「78」始まりはスポーツ全般、「789」は「武術」に関する本。「789.6」は馬術及び馬術競技の本。なお、ひとつ前の「789.5」は弓術、ひとつ先の「789.7」は射撃。並びが射手座っぽくてちょっと面白いです。

乗馬クラブへ入会できる健康と体重と資金を用意できるまでは、体力作りをしつつ情報収集です。挿絵や写真解説の多い初心者向けの本、DVD付きの解説書を借りました。馬具の名称、どの部位にどう装着するか、馬の世話のしかた、乗馬のために人間が鍛えておくべき身体機能とどう鍛えればよいか。そうそう、そういうことを知りたかった。ふたたび馬に乗れる日が来るまでにどこをどう鍛えておけばいいのか。

今までなんとなく「馬具だな」とひとまとめにして流していたものも、馬のどこにどう装着するものなのかひとつひとつ知っていきたい気持ちになっています。エルメスのスカーフに頻出の馬具柄、クラシカルで好きなんですけれど(当番はモダンよりはクラシカルが似合う系統)、身につけるならただ「馬具だなあ」ではなくひとつひとつ名前と用途と装着例を知った上で身につける方がカッコいいなと思って。いま、「ああ、これが『馬銜』というものだったのか」と思いながら馬具の解説を見ています。

馬を「自分が乗るもの」としてあらためて見ることで関心が四方八方へ広がっていきます。乗馬クラブの皆さんが穿いている乗馬用とおぼしい独特のカッティングのパンツだとか。とても開脚しやすそうだし、お尻に補強もしてありそう。あれは自作用のパターンとか売っていないものかしら。それから乗馬クラブの一部のお馬さんがつけていた耳と額を覆う柔らかいキャップ。あれを間近で見せてもらったら、額を覆う部分はまさかのかぎ針編みだということがわかりました。方眼編みで通気性がよく、しなやかに頭のカーブに沿うかたち。縁どりはスカラップ編みでかわいくしてあります。耳カバー部分はウェットスーツみたいな弾力のある生地。

あの耳カバーつき頭巾は神経質な性格のお馬さんが物音に驚いたりハエがたかるのを嫌がったりして暴れないように着けるものなのだそうです。英語では fly cap とか ear cap とか呼ぶものらしく。かぎ針編みでできているならきっと自作している人がいるはずだ! と hand crochet fly cap horse で検索したら ravelry に編み図を投稿している人や、youtube に制作過程を上げている人が複数出てきました。fly cap を自作しているyoutuberさんの動画を見ると、馬が身近にいる(飼っている)生活をしているのが垣間見えて楽しいです。

すっかり遅くなってしまいました、あと数十分で日付が変わります。そろそろ公開ボタンを押します。

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星見当番
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