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Body is my buddy①カニ、いなくなるの巻
新しいカニには、いったんいなくなってもらった。
手術は予定通りに運び、麻酔から覚めてからは想像したよりも体調は悪くなかった。
頭重感はあるけれどガンガンするような痛みはなく、うっすら気持ち悪いような気はするけれど、吐きそうなほどでもなく、全身麻酔明けとしては良好。
しっかり目が覚めてからは、ちょっと気分がハイで、家族、友だち、あちこちに連絡しまくった。軽い冗談なんかも書いていた。
が、夕方からはまたひどく眠くて、気持ちよく思い切り寝た。術後6時間で尿管が抜けて、最初のトイレは断水終わりの水道管みたいな感じだった。その後、夜間もよく眠ったけれど、点滴が入っているせいで2時間おきに尿意で目が覚める。そしてまたすぐ、深く眠る、といった具合で、あっという間に翌朝になった。
朝、ちゃんと目覚めたときには、寝返りが打ちづらいので(右を下にできない)、傷よりも腰のほうが痛いくらいだった。
昼くらいまでなんだかうとうとしていたけれど、午後には少ししゃんとしていた。
私を守ってくれた右胸
こうして、カニは、私が麻酔で眠っている間にいなくなった。
が、どこかに卵を産み付けているかもしれない。それが孵化しないように、これからまた治療が始まるんだ。
そう考えると、やっぱりこの右胸は、身を呈して私の命を救ってくれたんだと思えてくる。
カニを一時的にかくまい、「出ていくなよ、よそに。ここにいさせてやるから」と、ちゃんと言い聞かせてくれたんだよな。ありがとう。
ことばは、音が近いと語源や意味も似ていることが多い。
BUDDY、相棒という言葉は、きっとBODYと近いんだ。体が、私の大事な相棒なんだ。
命って、ほんとうはなんだろうな、と思う。
BUDDYとしてのBODYの細胞たちを思う。
「細胞」単位で思いを馳せるようになったのは、大事な本のおかげなんだ。
この話は、別記事 Body is my buddy③「乳がん治療日記 おっぱいがたいへん!」と、『病を得る』ということ にまとめた。
細く長く、曲がりくねって先が見えにくい治療の道を、歩き始めたばかりなんだな。