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Body is my buddy④ センチネルリンパ節生検の話
私の場合は、乳がんの部分切除だった。
そして、リンパ節全体をとる(リンパ廓清)手術ではなく、センチネルリンパ節を染色して、転移を検査するという「センチネルリンパ節生検」だった。
センチネルとは、「見張り番」という意味があるそうだ。主治医が教えてくれた。
このセンチネルリンパ生検について、あらためて調べてみた。
患者さんのための乳癌診療ガイドライン2019年版 によれば、
センチネルリンパ節生検の信頼性
センチネルリンパ節生検は,大規模な臨床試験の結果,十分信頼できる方法であることが確認されています。つまり,センチネルリンパ節の転移の有無で腋窩リンパ節郭清をするかどうかを決めた患者さんと,センチネルリンパ節の転移の有無にかかわらず腋窩リンパ節郭清を受けた患者さんでは生存率が変わらないということが報告されています。
https://jbcs.xsrv.jp/guidline/p2019/guidline/g4/q23/
と書かれている。
「大規模な臨床試験」とは、私の先輩たちが、その臨床試験に挑戦してくれたということなんだ。
きっと、センチネルリンパ節生検による、転移の可能性がわかる確率がまだはっきりしなかったころ、選択を迫られたのだと思う。
どんな病気も、何度も何度も、選択を迫られる。
医学知識がない、一般の患者として、理解できる精いっぱいで、選択していく。
体調も悪いときに、こわくてたまらないときに。
この治療を選択することで、あとで後悔しないだろうか、と考えなくてはならない。それは心のエネルギーがとてもいること。
今、私が受けている治療は、たくさんの先輩たちのエネルギーでできているんだ…と思ったら、ありがたくてたまらなくなった。