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安心で穏やかで怖い国・日本

地面を覆い尽くすアスファルトと、高くそびえるビル群が尽きることのない、久しぶりの大阪で、私の心はイマイチ着地できずにいる。

去年、本当に久しぶりに帰国→マイナンバーカードなし、保証人に立てる家族もいない私は外国人扱いで、家が借りられなくて縁もゆかりも無い熊本の片田舎のシェアハウスに一瞬、腰を下ろした。

目の前に広がるキレイにきれいに完璧に整備された広い広い公園は、どこか人工的?に思えて「カオスが足りない!」と少し気持ち悪かった

日本は全てが整いすぎてて、美しいけど少し不自然。

全てがキチンときちんと機能するために、自分を押し殺して生きさせられてるコトに気づかせてもくれない国。

立ち上がるコトもできないほどのエネルギー切れでたどり着いた北海道の大自然は、私を癒してくれたし、そこから戻ったブエノスアイレスは、再び Tango に私を引き戻してくれた。

ひょんな縁から、私が17年前?にタンゴに出逢ったお店で働くコトになった。

大好きだった Tango への情熱を分かち合える先生達の通訳をする時間は、本当に頭を使うけど、情熱の伝染する幸せな時間。

ただ、そのまさにブエノスアイレスの1角のようなカオティックでアーティスティックなお店を出ると、私は迷子な気分。

あれだけ全力で戦う生き方をしたから、「私は今、自分の魂に嘘をついてないかな?」って考えてしまう。

日本は本当に安心で安全、穏やかで、気づくとぬるま湯に沈んで死んでしまうかもしれない。
その生き方を選べるのもまた、幸せだと思うのだけれど。

怖いのは「自分が何を求めてるのか」分からなくなること。

日本は常に答えを用意されてるから、その答えに合わせて生きがち。
「自由にやってみて」と言われると、どうして良いか分からなくて困ってしまう人が多い。

本当に自分が欲しいものは何なのか、したいコトが何なのか、分からない人、表現できない人が多いなぁ、って思う。

人への思いやりって素晴らしい日本の文化だけど、自分を押し殺してるコトに気づけなくなってない?

私は今、私を大切にしてくれる人に、物凄く甘やかされている。

物凄く頑張って生きてきたから、今は羽を休めても良いのかな?と思ったりもするけれど。

羽を休めるコトで、深い眠りについてしまうんじゃないか、それが怖いんだろうな。

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