見出し画像

高齢「単身」女性の貧困率の高さに思うこと

前回はこんな記事を書きました

記事を投稿後も、「二人の子どもだから、費用も半分ずつ負担するって考えれば1800万円じゃなくて900万円かなあ?」などと考え続けていました。
乳児期の子育てをワンオペで担うのは、年収900万円に相当する無賃労働かもしれません。

家事・子育ては無賃労働

家事・子育ては金銭的に報われない無賃労働で、それでも「夫が稼いでくれれば」、「子どもが将来面倒を見てくれれば」という条件付きでペイしていたと思いますが、ペイするのが段々難しくなっているように感じます。

家事・子育てという無賃労働がペイするには、少なくとも「夫は定年まで家族を養い続けられる」「離婚をせずに添い遂げる」「夫は年金受給開始年齢まで死なない・障害状態にならない(障害年金を受給しない)」「子どもは然るべき時期に経済的自立をする」他にもありそうですが、まずこれらの条件をクリアする必要はありそうです。

家事・子育てを「無賃労働」と言うのは、一定期間仕事をセーブして子育てに注力した自分の経験を低く評価するようで、私自身も本意ではありません。それでも敢えてそう呼ばないと、女性にばかり家事・子育てをさせる危うさが見えてこないと思うのです。

「無賃労働」と意識しないことの罪深さ

仕事Aは有償です。仕事Bは無償です。仕事Aは年金が増えます、仕事Bは年金が増えません。
仕事Bだけをして生きるのが難しいことはすぐに分かるし、二人で仕事Aと仕事Bを片付けるなら、AとBを半分ずつにしようとまず思うのではないでしょうか。

そんなシンプルなことが、こと「家事・子育て」の仮面を被ると話が変わってしまいます。仕事Bを「女性だから」という理由で女性にばかり担わせてきた結果が、「高齢単身女性の半数近くが貧困」というデータとなって表れていると思うのです。

このデータは警告として受け取るべきものだと思っています。誰の人生にも綱渡りをしているような危うい側面はあるのでしょうが、女性の綱は男性よりも細くなりやすく、それは無賃労働に時間と労力をかけているためであることを、私たちはもっと強く意識するべきなのでしょう。

とはいえ今日も元気に生きている

と、自身は30代早々に離婚をし、60代早々に夫に先立たれた母を持つ私が言ってみました。私も母も単身では貧困に陥る可能性は大いにあるわけですが、一緒に暮らしているとそこまで追い込まれないで済むので有難いです。
「一人口は食えぬが二人口は食える」とは良く言ったものだなーと思います。とはいえ、母は不死身ではありませんから、私も出来る限りの自助努力をして、経済的に豊かな老後は無理であっても、楽しい老後を迎えたいなと思っています!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?