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【日記】2024年8月

私が一体何をしたんだって感じの夕立と交通状況だ…… (激しい雨の中で横断歩道を渡り始めたら出張った車がバックし始めて危ないし、それ待ってたら後ろから自転車に当たられたし)

https://twitter.com/KaoriAsama/status/1825483484133232749

 長い連休が終わった。
 長い夏の連休が終わった。実際のところ社会の半分くらいの人間は働いていたと思われるが、それでも夏休みとして、社会を支配する暦において長期休暇とされている、長い連休が終わった。
 今年の長さは特殊である。連休が始まろうとしていた木曜日の夕方、人によっては有給休暇を使用し、夏休みを始めていた日の昼の終わりに、僕達の国も上にある、ユーラシア大陸の端のアムールプレートにおいて、震度六弱の地震が起きた。そのため、幸いにして杞憂に終わったが、政府から一週間を目処に、南海トラフ巨大地震への警戒が呼びかけられた。
 その一週間が過ぎ、この世に来ていた先祖霊も帰るとされる八月十六日、最も恵まれた人間でも多くは夏休みが終わる日が、今年は金曜日だった。同時にその日は、気圧が相当低い台風の上陸が警戒された。その気圧の低さたるや、コロナ前に発生し、一部の地域で人々の生活を、住居を損壊させた凶悪な台風に匹敵する低さだった。
 また幸いして今度の台風は上陸せず、国の東側を通過したため、偏西風も後押ししてか、大きな被害は出なかったようである。
 しかし僕達は、この科学至上主義の時代で、暦の中でも数少ない、死者と霊への感性が研ぎ澄まされる夏休みを、この国に典型的な大災害である地震と台風の中でも、とりわけ強大なものが来ると身構えて過ごしたのである。幸いにして何事もなかったと言っていい、その長い連休に、通常の土日が続いた。
 だから今年の夏の連休は、とても長かった。ここまでの説明のようにあまりに冗長な今年の夏休みが終わった初日、そんな今日は、僕にとってツイてない一日だった。

 まさか連休明け初日から、性善説を打ち砕かれるなんて、思ってもいなかったのだ。

 無論、僕も大人である。性善説は特殊理論であり、一般理論でないことは心得ている。それでも、よりにもよって、というよりは長期連休という活動の止まっていた時間が終わり、社会が鼓動を強められた連休明けだからこそであろうか、それでもとにかく、こうも印象的な日に、日常を破砕する、性善説の裏切りに遭ったのだから、ツイてない一日だったと言っても、誰にも咎められはしないのではないだろうか。そうでなくても、僕は性善説の破れだけでなく、夕立に洗い揉まれ、自転車に轢かれ、身体的にも追い込まれたのだから、別に浮かれる楽しさもなかったけれど、それでも夏休みであった休暇の後、あるいは長い倦怠の反動で愉楽を求めていた連休明けに、心身ともに疲れ果てさせられたのだから、ツイてない一日だったと、言うことくらいはご容赦願いたいのである。

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