育児中こそ、自分でいられる場が必要。二人目の時に育休コミュニティに参加した話
2回目の育休生活も、もうすぐ終わり。どんな過ごし方をしてきたのか少しずつ振り返っていきたいと思います。育休中の方やこれからの方、「まだだけど、いずれは...」というみなさんにとって、何か参考になることがあれば幸いです。
今回の記事では、私の育休生活、そして今後の人生(!)を大きく変えてくれた、育休コミュニティ「MIRAIS(ミライズ)」での経験についてまとめたいと思います。
育休コミュニティに参加した理由
現在5歳になる娘の育休中は、初めての育児に戸惑い、近所の児童館や子育て支援センターすら行けずひたすら家に引きこもっていました。一日中娘を抱っこしながら(じゃないと泣く)、時計とにらめっこして夫の帰りを待つ日々...。
とにかく子どもと2人きりの生活が辛くて、10ヶ月後に逃げるように復職。せっかく子どもと毎日一緒に過ごせる貴重な日々だったのに、満足のいく過ごし方ができなかったことを、娘に対しても申し訳なく思い、ずっと後悔していました。
そのため、もし次回育休を取る際には自分自身が満足できる有意義な育休期間を過ごしたい!と思っていました。そして2人目妊娠中に、育休コミュニティ「MIRAIS」主宰の栗林さんのFacebook投稿を偶然目にし、「『なんとなく育休』をなくしたい」というキャッチコピーに、「これだ!」とピンときて即座にメモ。1月生まれの息子が生後3ヶ月になった2019年4月から半年間、コミュニティに参加しました。
MIRAISとは?
育休コミュニティ「MIRAIS」
2018年9月より活動する、オンラインを中心とした産・育休中のメンバーのコミュニティ。「なんとなく育休」をなくそうをミッションに、コミュニティ内外での活動を行っています。
https://ikukyu-community.amebaownd.com/
半年ごとのタームで活動しており、私が参加したのは2期(2019年4月〜9月)。日本全国、海外からの参加者も含め、40人ほどのメンバーがおり、オンラインを中心に、情報交換や交流をしていました。
参加してよかったこと
①子どもがいても色々できるんだ!と自信がついた
MIRAISでは基本的にオンライン(Facebookグループでの投稿&コメント、zoomでのビデオミーティング)でコミュニケーションをとるので、小さな子どもを連れて頻繁に外出しなくても活動ができました。みんな同じ状況なので、zoom中にオムツ替えや授乳などでの離席を気にせずできたのも良かったです。
オフラインでも、月1回のオフライン交流会(関東・関西それぞれあり)をはじめ、自由に立ち上げることができる部活動で、やりたいことが似ているメンバーと一緒にお出かけするなどしました。私は映画鑑賞部でママズクラブシアター(乳幼児連れで映画鑑賞ができる)に行ったり、写真部で満開のコスモスを背景に子どもの写真を撮りに公園に行ったりしました。
「やってみたいけど、一人だと不安...」ということも、同じ育休中の仲間と一緒ならチャレンジしてみることができ、そして、やってみると意外に簡単にできたり工夫のしどころがわかったりして、子連れでの外出が怖くなくなりました。最終的には、子どもを抱っこしたまま対外イベントの企画や当日の運営スタッフまでやってしまいました!(詳しくは後述)
これまで私が子連れでなかなか色々なことにチャレンジできなかった理由は、「単に勇気がでなかった」ことと、「やり方がわからなかった」の2つ。MIRAISで仲間ができたことによって、勇気と情報を得ることができ、「子どもがいるから…」と諦めていたことにも取り組む自信がつきました。
②育児やキャリアなどについて、深い話ができる仲間ができた
私は育休中、いわゆる地域のママ友は1人もできませんでした。児童館や支援センターにも足を運びましたが、そこで出会うママさんとは、同じくらいの子どもがいるということ以外に共通点が見つからず(正しくは、見つかるまでの話ができるようになるまでにものすごーーく時間を要する)、子どもの発育や日々の過ごし方などの当たり障りのない会話しかできなかったからです。
一方MIRAISでは、子どもを介した関係ではないということと、早くから自己開示の機会があるということから、深い関係になりやすかったです(まず、最初の自己紹介がみんなものすごく長文w)。
「育児はもちろん、仕事も頑張りたい!」という思いを持っている人がほとんどなので、キャリアの話もしやすかったですし、一方で業界や職種は様々なので、これまであまり出会えなかったような人とも「育休中」という共通点をきっかけに仲良くなれたことで、視野が広がりました。
この歳になると新しく友達ができる機会なんてそうそうありませんが、MIRAISで一緒に半年間を過ごしたメンバーとは、かなり仲良くなれました。今でもOB・OGグループ(実は男性メンバーもいたのです!)で交流は続いていますし、一緒にイベント運営をやったメンバーとはかなり濃い時間を過ごしたこともあり、未だに頻繁に連絡をとり近況を報告し合っています。復職後も、こうした仲間の存在が心の支えになっていくと確信しています。
③定期的に振り返る・内省する習慣がついた
育児はルーティンが多いです。そのうえ、容赦なく浴びせられる子どもからの要求に都度応えなくてはならず、それだけで一日が終わっていきます。そして、そんな毎日の繰り返しで、一年なんてあっという間に過ぎてしまいます。
MIRAISでは、一人ひとりがどんな育休を過ごしたいかというテーマを決め、メンバーに共有し、各自のテーマを意識しながら日々を過ごします。そして、テーマに沿って過ごせたかどうか毎月振り返りを行うのですが、これがとても良かった。一人ではつい自分に甘くなってしまいますが、聞いてくれる人がいるので、適度な緊張感がありモチベーションがあがります。他のメンバーの過ごし方に、刺激をもらうことも多々ありました。
(ちなみに私は、「shouldじゃなくて、wantで生きる人になる!」というテーマを掲げました。育休中はもちろん、今後の人生においても、「やるべき」ではなく「やりたい!」と思えることにフォーカスすることで、満足度の高い人生を送りたいと思ったからです)
きちんと言語化して振り返ることで、なんとなく毎日が過ぎていくことを避けられるし、経験したことを学びとして自分の中に落とし込むことができ、結果として有意義な日々を過ごすことができました。この習慣は、今後も続けていきたいと思っています(このnoteもその一環です)。
④やってみたい!と思っていたことの、練習・お試しができた
MIRAISのコンセプトの一つに、「練習場」という言葉があります。MIRAISは任意団体として、その運営も参加メンバーで担っているのですが(※運営に関わる・関わらないは個人の自由)、そうした運営の機会を通じて、仕事上ではなかなか難しい、未経験の役割にもチャレンジしてみることができます。
私はイベントチームと広報チームに所属し、2つのイベントの企画・運営と、MIRAISの広報活動(プレスリリース作成やメディアアプローチ、取材対応など)に携わりました。
とくに8月に実施した対外イベントは、事前申し込みで満席、猛暑にもかかわらず60人以上の方(+お子さんたち)にお越しいただき、参加いただいた方の満足度も高く、大成功となりました!
▼詳しくはこちら
【活動レポート】 ママボノ×MIRAIS紹介イベント「自分も育てる育休期間の過ごし方」
https://ikukyu-community.amebaownd.com/posts/6759907/
やってみたことで、自分の得意・不得意や、どんなことにやりがいを感じるのかがわかったり、一緒に活動したチームメンバーからもらったフィードバックで自分では見えていなかった自分の長所に気づけたりすることもありました。
仕事から離れている育休中だからこそできたことだと思います。
卒業を決めた理由と、卒業後(育休後半)の過ごし方
9月に2期の活動が終了したタイミングではまだ育休期間が半年残っている予定だったので、3期も継続することもできたのですが、悩んだ末に2期で卒業しました。
MIRAISの活動は楽しくて、1人目の育休とは180度違う刺激的な日々を過ごすことができました。いうなれば「色々やってみる」というトライアルの場で、自信がついたという感じ。卒業を決めたのは、育休後半はそうしたMIRAISでの経験を活かして、より自分や家族のこれからにプラスになるようなことをやっていく時間にしたいと思ったからです。3期継続したらきっとまた新たな出会いや刺激があるだろうな...と、後ろ髪はひかれましたが...。育休後半に何をやったのかは、また別の記事にまとめたいと思います。
育児中だからこそ、「自分でいられる場」を持って欲しい
出産までは仕事を通じて社会との接点がありましたが、産休・育休に入りそれがなくなり、24時間365日ケアが必要な乳児との生活になります。そんな時、同じ目線で話ができて、お互いの状況もわかり合える仲間の存在が、大きな支えになりました。
わたしはMIRAISという素敵なコミュニティに出会って満足のいく育休期間を過ごすことができましたが、MIRAIS以外にも育休者向けのコミュニティや活動、学びの場はたくさんあるので(私が1回目の育休を取った5年前と比較しても、格段に増えたと思います!)、これから育休期間を過ごす方には、ぜひピンとくるものを探して参加してみることをオススメしたいです。
勉強やインターンといったキャリアアップのための活動でなくても、趣味の活動でも地域の子育てサークルでもいいと思います。ただ、そこは自分でいられる場かどうか、を考えてみてほしいです。
私が考える「自分でいられる場」とは、子どものためではなく、自分が楽しいから・ワクワクするから参加している場、です。
今まで生活の大部分を占めていた仕事から離れ、慣れない子育てに追われている日々のなか(2人目以降だったとしても、慣れていないのは同じです。赤ちゃんのお世話は経験があっても、子ども2人を世話する生活は初めてですよね!)、親としての自分だけではなく、やりたいことや気持ち・思いを素直に話せる場、そして同じ思いを持つ仲間とのつながりがあると、育休期間やその後の人生が豊かになっていくのではと思います!