「あの夏…」と呼ばれる夏
今年はオリンピックと重なったこと、雨天中止で試合が延期されたこともあって、高校野球の話題がいつもより少しだけ少なかったような気がします。
コロナ感染がまだ終息していない今年、できるのか?できないのか?
特に野球が好きというほどではないにしても、子どもが通う高校にも
そのチャンスがあるかも(?!)と思うと、なんとなく気になって
開催されるとわかった時には、素直に「よかったね」と思えました。
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昨年、コロナ感染が広がり春の大会に続き、夏の大会が中止になった時、
ニュースでは各強豪校の野球部の様子が流れました。
涙するもの、硬い表情のままのもの、監督の言葉を聞いている様子を見て
目指すものがなくなってしまった彼らの心情を思うと胸が痛みました。
特に、夏の大会の中止は3年生にとっては最後の試合、
喪失感や怒り・・・ぶつけようのない気持ちに苦しんだのではないかと思っていました。
高校野球とは無縁、学生時代に甲子園にはジャイアンツ Vs タイガースの試合を、たまたまチケットをもらったので見に行ったものの、雨で中止になって以来、一度も足を向けたことはありませんでした。
けれど、甥っ子2人が通った高校が夏の大会に出場できると聞いて、6年前に1度だけ甲子園での試合を見にでかけたことがあります。
毎年、テレビではみるものの、やっぱり実際に甲子園球場にいって、選手たちを肉眼でみて、スタンド、保護者らしき人達の応援にまぎれていると、 勝っても、負けてもその場の空気を五感で感じることができて、「行ってよかった!」と思いました。
その時の甲子園を思い浮かべながら、この『あの夏の正解』を読んでいると私が思っていたことは、本当にうわべだけのことしかみていなかったんだなと、少し恥ずかしくもなりました。
目指していた甲子園球場での野球がなくなったからと言って、彼らの野球は終わってしまった・かわいそうなのではなく、あたらしい目標への通過点の一つでしかなったこと。そして、大変な夏だったからこそ、今後の彼らの人生の中で、それぞれの意味(正解)を見つけだしててゆくことにつながっているのだと信じたいです。
作家早見 和真氏の、2つの高校野球部の取材がもとになっている本書には、野球だけでなく「自分に向き合う」ことについても触れる一冊だと思いました。
#ノンフィクション #高校野球 #あの夏2020年 #甲子園球場
最後まで読んでくださってありがとうございます。文章にするのに時間がかかりすぎて、定型でなく、不定期になるかと思いますが、読んでいただけると励みになります ♪