親と子
8月を迎えるのがちょっと憂鬱だった。
ここ数年、8月はハプニングの年になっているから。
先日、無事に義父の一周忌と納骨を済ませた。
納骨は義母も一緒に。
きっと二人で一緒を希望してたんだよね。
だからこのタイミングだったんだと思う。
この一年は本当にあっという間でバタバタしていた。
あらためて義父の不在を実感して不思議な気持ちになる。
法要を済ませた日の夜、叔母が亡くなったと知らせを受ける。
先月にはもう一人の叔母も亡くなっている。
二人とも最後に会った時の記憶が鮮明で、だけどそれが最後になるなんって思ってもいなかった。
葬儀の場では従兄弟たちとの数年ぶりの再会があり、
近況を語ったり思い出話に浸ったり。
寂しい場所でありながら貴重な時間を過ごす。
親たちも老いたよね。
そして私たち子もアラフィフ、人生後半を迎えている。
叔母の長女に当たる5歳年上の従姉妹とも数年ぶりにまともに話した。
従兄弟の中では唯一年上の女性。
お姉ちゃんと呼んでいた。
子供の頃の5歳差はかなり大きいけれど大人になると同世代の括りになってくる。
お姉ちゃんは私と母の異様な雰囲気に気付いた様子。
「うちも色々あったよ 母が病気になってから距離は縮まったけど…
母娘でも価値観は違うからね ぶつかることも多い」
とお姉ちゃんが話し始めた。
子供の頃から優等生だったお姉ちゃん。
傍目にはわからない葛藤が色々あったようだ。
親子の関係は難しい。
血は繋がっていても個々の人間。
相手を尊重することを忘れてしまうと信頼関係は崩れる。
私の母は支配欲の強い毒親だった。
それは私が大人になった今も変わることなくただただ苦しい。
苦しいと思うなら自分が変わるしかない。
変わるってどういうことだろう?
母を受け入れるということ?
違う。
それができないからずっと苦しんできたんだ。
距離を置くこと。
まずはここから。
そう気づいて覚悟を決めた。
あれからかなりの月日が経過している。
その間、母の怒りと不満は増す一方だった。
こんなにも相性の悪い親子っているのだろうか?
いるんだよね。
親子だって人間だもん。
親だからって子供を愛せるとは限らない。
子だからって親を敬えるとは限らない。
理想の親子になれないケースもある。
そもそも理想って何?
ケースバイケースでしょ。
各々幸せを感じられたらそれでいい。
相手に求めず自分で得る幸せ。