🌱今の子供達がただ弱くなったんじゃなく、昔と今は違うんだ

出張中に耳に飛び込んできた言葉

先日、仕事で出張に行きました。
ここ数年遠出はなかったのですが
久々に大都会トーキョーに向かいました。

私が関東に住んでいたのなんて
もう20年くらい前だ。こわいですね。
当時は武蔵小杉に新幹線なんて停まってなかったし。

同じ業界の方なら気付く方もいるかもしれない、
某展示会があり、情報収集目的で訪れました。
気になるセミナーにも参加し
「学び」というものはいくつになっても大切だなぁと
改めて思います。

世の中の常識なんて、いくらでも変わっていく。
言い換えれば、
なんとなくまとまってしまう「常識」を常に変えるべく
多くの研究者が研究を続けているのかもしれませんね。

大昔研究していた頃の楽しさや苦しさを
ほんの少し思い出したとか、思い出さなかったとか(笑)

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今回のセミナーには
「疲労」について食の観点から学ぶ目的で参加しました。

日本の疲労状況2024 | 一般社団法人日本リカバリー協会

日本が「疲労大国」と呼ばれていることは
みなさんご存じかと思います。
そして「疲労」は徐々に若年化が進んでいます。

シニア層は元気な人の割合が微増していますが
30代の疲れている人の割合は増加しています。

もちろんそれには様々な要因があり、
本記事でそれを書こうとしているわけではありません。
（気になる方は上記リンクをはじめ
記事は結構出てきますので、そちらをどうぞ）

当たり前ですが現業にスイッチONの状態で
講義を一生懸命聞いていた時、
耳に「不登校」という言葉が飛び込んできました。
するとやっぱり、一瞬別のスイッチが入りますね(笑)

子供達は慢性的に疲れている

「慢性疲労症候群」という病気をご存じですか？

疲労の状態になると体はそれを治そうとします。
疲労が継続していくと体は治すために
エネルギーをたくさん消費するが追いつかない…
最終的には体のいろいろな箇所が炎症状態になるそうです。

疲労は物理的に体がどうかなっているというより
オーバーワークによって細胞が傷ついたり
自律神経がうまく機能していなかったり、
それらの現象を脳が感知して「疲労」と認識するそうです。

また脳はずっと働き続けており、
かつエネルギーの貯蔵ができない器官。
考えすぎる、悩むなどのストレスは
ダイレクトに脳に影響します。

成人の「慢性疲労」は疲労が６か月以上継続した状態。
子供の場合は１か月以上と定義されています。
回復力もあり今から成長していかなければならない子供が
疲労にさらされるのは、１か月でも十分長いということから
差異を持たせているのだそうです。

そして「慢性疲労」の子供の７０％が「不登校」になる
というデータが出ているというのです。

今の子供たちは本当に疲弊しています。
「寝たら治る」みたいな野生児はもはや絶滅危惧種かも。

なぜそんなに子供たちは疲弊しているのだろう。
ワクワクと心躍るようなことがあれば
きっと回復力も増すのじゃないかなと思うのに…。
これについて私はずっと考えていました。

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ちょうど私がこの記事を書こうとしていた時
共育LIBRALYりょーやんさんが記事を書かれました。

私の記事もご紹介いただいたのですが、その中で
「小児慢性疲労症候群」について書かれていました。

慢性疲労症候群とは、
原因不明の全身倦怠感、
微熱や思考力の障害などが、
長期的に持続する疾患です。
不登校状態にある生徒児童の
約４０％が小児生疲労症候群の
診断基準を満たしていることが
調査の結果として出ています。
脳の状態を測定してみると、
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・実行機能／注意制御機能の低下
・セロトニン機能低下
・学習意欲の低下
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
といった状態が見られることが分かりました。

りょーやんさんの記事より抜粋（70％と40％で数値が違うのは、母数の持ち方が違うからです）

やはり今の子供たちは「疲れている」
しかも継続的に。
それにより多くの機能低下がみられるということです。

なぜそこまで継続して疲れてしまうのか。
自分が子供の頃と何が違うのか
改めて考えてみました。

圧倒的な情報量の違い

本シリーズの前回記事の最後に
「今の子供達が弱くなったというのは違う」
と書きました。

今の子供達は、私達が子供の頃と比べて
はるかに「大変」だと私は思います。
何が大変かと言うと、昔と今では情報量がまるで違います。

私達が子供の頃は、先生や家族や友達から聞く話や
書籍、ＴＶで薄っすら知る世の中で
世界の大半ができあがっていました。

しかし今の子供達は違います。
小さい頃から周囲に媒体が溢れかえっています。
先生や家族から情報を仕入れる前に、
いろんな媒体から情報が集まってくるのです。

「だから子供にはスマホを持たせていません！」
という方もいらっしゃるかもしれませんが
残念ながらそれすらあまり意味をなさない。

知識やスマホそのものを持っている友達がいれば
情報なんて、いとも容易く手に入ります。

そしてもう１つ、私が大きな違いだと思っているのは
身の回りの情報は悲しいものややり場のないものに
浸食されているということ。

楽しい話題や、悲しみを乗り越え幸せになった話等は
真逆の性質を持つ情報よりも少なく感じませんか？

誹謗中傷や炎上を繰り返す情報社会に加え、
昔はあまり耳にしなかったような
凄惨な事件や閉塞的な社会、疲れた大人たちの様子が
幼い頃から身近にあるのです。

溢れかえる負の情報の中で
「どうせ頑張っても先はない」などと考えたら
気力が削られてもおかしくはない。

本人も気づかないうちに
ずっと脳内は不安にさらされているとするならば
慢性疲労になってしまう子供たちがいても
なんら不思議ではないと私は思います。

また私は、
幼い頃からそのような環境にある子供達のことを
単に「昔より弱い」とは言えないと考えます。

情報がたくさんあることは悪いこととは言いません。
しかしそのバランスがあまりにも悪い。
さらに質も悪い。

常に子供達を見えない針で刺しているような状態。
大人は、自分がやっているつもりはないでしょう。
しかし社会全体がそういう状態になっているように
私には感じられるのです。

そんな状態で、心を折ることなく
果敢に挑戦できる子供がどれほどいるのでしょうか。
同じ環境の中に幼い私達が放り込まれたら…
夢を持って生きていくことができるのでしょうか。

もちろん、豊かな時代となった今
ハングリー精神が少なくなっているであろうことは
私も否定しません。
確かにガツガツ自ら進んでいく子供は
少なくなっているのは間違いないでしょうね。

本当に必要なのは、ばく進していくパワーではなく
苦しい状況になって一時的に落ち込んだとしても
しなやかに自分を取り戻す「強さ」なのかなと
私は思います。

では、どうすれば子供達のしなやかな心を
育てていけるのでしょうか。

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辛く苦しい情報が溢れかえっている今、
せめて身近にある大人たち、家族や先生が
明るく安心できるような話題についても
是非子供達に伝えてあげて欲しいのです。

子供達に向かって
「大丈夫だよ」
「世の中にはこんな楽しいことがあるよ」
「他にもこんな世界もあるんだよ」と
率先して伝えていきたいと思うのです。

ただし、ウソや誇張、いい加減はダメ。
それも簡単に見破られます。

子供達と真っすぐ向き合って、本当のことを伝える。
そのためにも、
まず大人たちができるだけ「楽しい」を見つけること。
人生を楽しんでいいんだよというメッセージを
背中で見せられるようになりたいと心から思います。

子供達の心を疲れさせないで。
子供達の希望を奪わないで。

必要な方に届きますように✨

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