![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/135193366/rectangle_large_type_2_b65059e2d7431f78480d1f6c2e9b6df0.png?width=1200)
Photo by
chi_bit_
陰極まりて、陽となる。~死に方を考えたあの日~
「痛いのは嫌だから、、、やっぱり薬と炭だろうか」
日付けが変わる頃、朝かろうじて用意した
昼休憩用の弁当を家で食べながらふと思う。
自分の成長もたいして感じられず、
もう何年も同じことで部下を注意している日々。
それも1人や2人ではない。
こちらの指導不足と言われてしまえば
それまでの話だ、しかしそう簡単な話でもない。
この日もまた、部下のミスをカバーし
他部署とのイレギュラー対応に"わたし"は追われていた。
「朝用意したお弁当を帰ってから
食べることほど、悲しいことはないよな…」
マンションのエレベーターでそんなことが
頭をよぎった瞬間、部屋の扉を開ける頃には
ボロボロに泣いていた。
手持ちの荷物を全て投げ飛ばし、
声も涙も抑えきれずに部屋で泣き叫ぶ"わたし"がいた。
「いい大人がなにしてんだか」
誰かが見ていたら、きっとそう言うに違いない。
隣室に聞こえることなど構うことなく
ただただ泣き叫ぶことしかできない"わたし"に
部屋の時計はもうまもなく日付の変更を告げる。
「ここ4階だから…落ちてもせいぜい寝たきりかな。
ここから先は
1,341字
¥ 500
わたしにとって有意義なこと、ものに対して遣わせていただきます🦊💎