私の履歴書 介護のお仕事編③-6
フランチャイズ系泊まりのあるデイサービス
[夜勤中のガチンコ受け入れ]
泊のあるデイサービス
受け入れは通常5名なのだが…
(私の履歴書 介護のお仕事編③-3参照)
レギュラーのお泊まりで一杯なんですけど
ここはルール無視の
「どんな困難事例も受け入れる」
がモットーの我が施設…
急なお泊まりもガチンコで受け入れる…(^^;
ある夜勤中…施設の携帯が鳴る…
部長からだ…(イヤな予感がするな)
と、電話に出ると
部「あぁ、かぉり~ん!これから困ってる人を泊まらせたいんだけど、大丈夫?」
私「え?今からですか?!」
(何言ってんだ?このオヤジは…)
部「いつも、良くしてくれるケアマネさんから
連絡来たんだけどさー、お家で暴れちゃって、ご近所から警察に通報されちゃうからって、困ってるんだってさぁー(^^;」
私「イヤですって!暴れる人とかこれ以上受けられませんて!」
部「そんなこと言わないでさぁ~、頼むよ~。」
次の日には「施設の緊急受け入れ」を利用出来る
と言うことで「一晩だけ」と渋々承諾した。
部「はぁー!助かったぁ!ありがとう!かぉりん!」
詳しいことも告げられず、そのSさんを待つ…
これで本日のお泊まりは…8名となった。
暫くして、部長がSさんを連れて来た。
見た感じ、小綺麗なマダム…
挨拶をするも、私の声は届いていない様子で
パニック状態…( ̄ー ̄)
部「かぉりん!じゃ、後は宜しくねっ!」
早々に立ち去る部長…
(ホント、いつも良いこと言ってるのに、他人事な人だな…コイツ私より良い給料貰ってるんだよなぁ…)
そんな事は言ってられず…
さぁ、どうしようか…(^^;
もうすでにレギュラーの皆さんは就寝中…
静かにして貰いたいけどそうも行かないし。
先ずはベッドまで誘導する
S「ここはどこ?帰る!」
私「今夜は、お家の人から頼まれて、ここにお泊まりするんですよ。」
S「そうなの?知らない!」
私「突然で申し訳ないんですけど…他にもお泊まりの方がいらっしゃるので…今夜はここで寝て貰えますか?」
S「そう…なの…。」
と、ベッドに横たわるSさん
意外とすんなり行った…と思ったが
そうは行かなかった…
S「あなた!そこ!早く拾って!」
急に起き出し、大きな声で叫ぶ
(皆が起きちゃうぅーーー(^^;))
私「何を拾えば良いですか?」
S「ほら、そこ!お金が落ちてるの!」
もちろん、どこにもお金など落ちては居ない…
でも、彼女には見えるのだ。
今思うと、「幻視」…だったんだと思う。
※幻視の原因は、脳の後ろ側(後頭葉)の視覚に関係するところの障害でおこる症状です。
どんな症状で、どんなお薬を服用しているか
わからない状態…
ここで、否定してはいけない事は
なんとなくだけど分かっていた。
私「それは大変!早く拾わなきゃ!私も手伝いますね!」
S「そこよ!そこにあるから!」
実際にそこにお金があるかのように、彼女は畳の上でお金をかき集める仕草をしている。
(どれくらい、お金が落ちてるんだろう…w
それにしても、皆が起きちゃうよー( ;∀;))
レギュラーのお泊まりの方々が静かだったのが
不幸中の幸いとしか思えなかったw
いつも寝ない人も起きてくる気配が無い…
異様な雰囲気を察し…起きないでおこうとでも
思っていたのか…。
私「はい、拾いましたよ!どこに入れますか?」
彼女は鞄を広げて
S「ここにいれて頂戴!」
ご満悦な様子だった。
私「夜も遅いですし、体に障りますから、Sさんがが具合でも悪くなったら、ご家族に申し訳ないです。良かったらここ(ベッドをポンポン叩き)で一休みしませんか?」
なるべく安心する声をかけた。
S「そうね、ありがとう。」
ベッドに横たわる…。
ここで安心してはならないのです…
このやり取り…実は一晩にあと4回程続いたのですから。
限界を突破しそうな私は…
彼女を巴投げしたい衝動に駆られていたのは
言うまでもない…(やってませんけど…)
他のお泊まりの方々のトイレ介助、起き出しへの
声かけ…
16時間ぶっ続け、1人夜勤、休憩(仮眠)なし
入居者に暴力を振るう介護士のニュースや記事を
目にすると…(限界越えちゃったんだね…)と
思う事は、本当に間違いなんだろうか…。
じゃあ、現状の現場は…1人夜勤当たり前…
人件費と言うコスト削減?!
人の命がかかっているのに、コストもクソも無い
今更ながら心からそう思う。
怒涛のガチンコ受け入れ終了…
朝早い時間からケアマネさんがやって来て
施設の緊急受け入れのお迎えに…
ケアマネ「かぉりんさん、本当に助かりました!
どうしようかと、困ってたんです。かぉりんさんが天使に見える~。」
いつも困難事例をブッ込んで来るケアマネさんなのでした…
レギュラーお泊まりの人達のケアマネさんでもありました…w
笑うしかなかった。
あの一晩、お前も体験してみろや…
部長とケアマネに心の中で中指を立てたのだった🖕それくらいしてもバチは当たらないだろうw
精も根も尽き果てて…夜勤明け…家路につくのでした。
部長が電話をかけてきた
部「かぉりん、ありがとねー。やっぱ、かぉりんだから、安心して眠れたよ。」
殺意が湧く瞬間て…こんな感じなんかな…
この、部長とやらには色々と悩まされた…
まだまだ地獄は続くのです。
[私の履歴書 介護のお仕事編]③-7へ続く
☆最後までお読み下さり感謝しかありません。
ありがとうございます(*´ー`*)
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