私の履歴書 介護のお仕事編 ③-13
フランチャイズ系泊まりのあるデイサービス
「辞めさせて頂きます。」
月の休みが2日しかなくなり、夜勤だらけ
いつ身体を休ませれば良いか…
訳が分からなくなっていた。
「辞めよう。こんなところ辞めてやる。」
声に出して呟いてしまうほど、私の心は
どこかおかしくなっていた。
それでも、利用者さんには何の罪もない…
心苦しさとか…良心とか…イロイロ考えた。
それでも自分の心と身体を守ることにした。
部長に連絡をする。
「お話ししたいことがあります、お時間頂けますか?」
「えー?かおりーん、なに改まってー、辞めるとか言い出さないでよ~?」
ことごとく軽い部長…
(はい、そうです辞めます。あなたの想像通りです。)
ある日の勤務日の午後、話をする時間を取って貰った。
O主任(女性管理者とりまとめ役の様な存在)も
同席することになった。
(良かった…二人きりじゃ、どんな暴言吐かれるか…わかんないもんな…)
女性の主任が同席する事に少しだけ安心した。
彼女も「やりがい搾取」の犠牲者だった…
家にも帰れず、夜勤だらけ、仕事も詰め詰め…
彼女は布団をデイサービスに持ち込み
夜勤明け仮眠して、仕事をしたりしていた。
その姿を見て…正直嫌になった…
彼女自身は好きだった…礼儀も、気遣いも出来る
「優秀な秘書」の様な働きぶり…
密かに憧れていた…が…
「彼女みたいになるのは嫌だ…」
心のどこかで…思って居た。
ある日の午後…
2階にある事務室で話を始めた。
「今月いっぱいで、辞めさせて頂きます。」
そう告げた。あとはどうにでもなれ…
部長が怒鳴るかな…と思って居たのだが
意外に冷静に話し始めた…
部「なんで?なんで辞めたいの?」
か「夜勤だらけで、休みもなくて、心と身体がおかしくなったからです。」
O「うんうん…そうだよね、夜勤だらけで…やっぱりキツいよね。わたしもそうだからわかる、けど…どうにかならないのかな?」
O主任は引き留めたい…様子…確かにわたしが辞めたら、貴女にその責務が回ってくるのは目に見えてる。
頼りになる職員など1人も育ってない。
か「もう、限界ですし…ここはズルして営業してますから、先日の実地指導で良く分かりました。」
部「今、その話とかしてないんだけど!」
言われたくない事を指摘され…少し声を荒らげる部長
O「辞めないでもう少し頑張ってみない?」
(いや、もうこれ以上頑張れる訳ないじゃんw)
なんか、呆れて笑いそうになった。
でも目からは涙がボロボロ溢れていた。
か「辞めさせてください。限界です。」
部「そうか!わかった!Oちゃん(主任)が悪いんだよ!Oちゃんが家にも帰らず仕事ばっかりしてるから、それになりたくないからなんだろ?」
(あら…読まれてた?)
自分を棚に上げ人のせいにして…心から軽蔑する。
か「それもありますが…とにかくここではもう続けられません。わたしは、自分を守ることにしたので、それは曲げられません。」
部「あぁ!そうかよ!利用者さんを見捨てるんだな!かおりんが、そんなに冷たい奴だとは思わなかったよ!」
とうとう逆ギレ…お話しにならなかった。
O主任も…閉口してしまっていた。
無理もない…自分のせいにされて…
言葉もなかったのだろう。
O「もう一度よく考えて、また別の日に話し合いをしましょうよ、ね?」
か「いえ…これ以上言うこともないので…辞めますね。」
部「そう簡単に辞められないからな。」
か「辞めます。時間なので失礼します。」
実は…夜勤明けの午後に話し合いをしていたのだ。早く帰って眠りたい…。
涙が止まらなかった…
人の善意を食い物にして…ボロボロにされた…
今後は絶対に…搾取されない!
すでに次の職場(訪問介護)を決めていたのだ。
まさか…そこでも地獄を味わうとは…
この時の私は知るよしもなかった…。
とにかく…夜勤はもう出来ないな…
夜勤のない所なら…そう思っていた。
介護のお仕事編 ④に続く
※辞めた後も、Oさんとは交流があった…
彼女はケアマネージャーの資格を取り
別の介護施設で働いている。
子育てや、自分の時間、色んなものを犠牲に
働き尽くしていた頃とは変わり
幸せに暮らしている。
まだ、このデイサービスは現存しており…
今日もどこかで…誰かが…善意の搾取の犠牲に
なっているだろう。
早く潰れてくれと…心から願う。
最後までお読みいただき感謝♡
引き続きよろしくお願いいたします。
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