悟り道筋「十牛禅図(じゅうぎゅうぜんず)」
悟りにいたる
10の段階を
10枚の図と詩で表したもの
千年前のもの。
「悟り」を「牛」に例えてある。
「十牛禅図(じゅうぎゅうぜんず)」
1.尋牛(じんぎゅう)
牛(悟り)を捜そうと志すこと。
悟りを探すがどこにいるか
わからず途方にくれた姿を表す。
2.見跡(けんせき)
牛(悟り)の足跡を見出すこと。
足跡とは経典や古人の
公案の類を意味する。
3. 見牛(けんぎゅう)
牛(悟り)の姿をかいまみること。
優れた師に出会い
「悟り」が少しばかり見えた状態。
4.得牛(とくぎゅう)
力づくで牛(悟り)をつかまえること。
何とか悟りの実態を得たものの、
いまだ自分のものになっていない姿。
5. 牧牛(ぼくぎゅう)
牛(悟り)をてなづけること。
悟りを自分のものに
するための修行を表す。
6. 騎牛帰家(きぎゅうきか)
牛(悟り)の背に乗り家へむかうこと。
悟りがようやく得られて世間に戻る姿。
7.忘牛存人(ぼうぎゅうぞんにん)
家(普段の生活)にもどり 牛(悟り)のことも忘れること。
悟りは逃げたのではなく
修行者の中にあることに気づく。
8.人牛倶忘(にんぎゅうぐぼう)
すべてが忘れさられ、 無に帰一すること。
悟りを得た 修行者も
特別な存在ではなく
本来の自然な姿に気づく。
9. 返本還源(へんぽんげんげん)
原初の自然の美しさが(あたりまえの日常が)
あらわれてくること。
悟りとは
このような自然の中(普段の生活)にあることを表す。
10.入鄽垂手(にってんすいしゅ)
まちへ...
悟りを得た修行者
(童子から布袋和尚の姿になっている)
が街へ出て、
別の童子と遊ぶ姿を描き、
人を導くことを表す。
千年前から
人類は同じ課題に
取り組んでいる。
文献や素材や取材費として使わせていただきます。