カヒコのエンディングで詠われる「エアラーエアラーエアー...」をハワイ語で書くとどうなるか
今日はこんな質問に私なりに回答してみます。
「エアラーエアラーエアー」ってどこのこと?
この記事を読んでくださる人はご存じかと思いますが、念のため確認しておきましょう。
この動画の40秒からがそうです。素晴らしいので、ぜひ最初から見てほしいです!
「カメハメハ大王のカヌー戦隊がひどい嵐に遭遇。腰も痛いし満身創痍」という内容を踊っています。パドルを持って漕いでいますよね。
脱線しますが、ブレない上半身、それと対照的に止まることのないヒップの動き、'ueheの着地の美しさ、ダンサーのみなさんの表情…いろいろ素晴らしくないですか?
ついつい見入ってしまって気が付いたらエアラーのとこ終わってた。とか、なりますよね。そういうときは「これも勉強」と開き直って何度でも見ましょう。えへへ。
「エアラーエアラーエアー」は言わないこともある
おなじ曲ですが、この動画では言っていません。ちなみにチャンターは私の大好きなクムフラManu Boydさん。優しくて深みのある声が最高に素晴らしいのでぜひフル視聴ください。もちろんこれも勉強なので大丈夫です。
せっかくなので、もうひとつ。こちらの音源も聴いてみてほしいです。「エアラー」言ってます。
ぜんぜん関係ないですが、この適当に切って貼っただけにしか見えないジャケットが個人的にめっちゃ好みです。
「エアラー」言ったり言わなかったりとからめて、フラを学ぶうえで大事なことを確認しておきましょう。
フラには「たったひとつの正解」があんまりないです。系譜が違えば、代々伝わってきた意味や振り付けも違ってきます。自分が習ったことと違うフラに出会っても「どちらかが間違っているわけではなく、ただ違うだけ」です。フラを学ぶうえでの大前提ですが、「正しく踊りたい」という真面目な思いゆえに、つい「たったひとつの正解」を探していたりします(私のことです)。
今回のように比べると「おなじmeleでも、ハーラウによって詠唱も振り付けも違う。でもどれもが素晴らしい」と、納得感を持って理解を深められたりしませんか?
フラは、「継承している伝統」「クムの見解や解釈」の反映なので、自分が習ったものとはちがうものに遭遇したら「このハーラウは、この歌詞をこう捉えてるのかな?」と想像しながら見ると、勉強になるし楽しいです。
こんな感じで、あの手この手で学びを深めていきましょう。
とりあえず「エアラー…」をしっかりと聴いたので、本題に進みます。
ハワイ語で書くとどうなるか
Hawaiian Dictionaryを引きながら書いたのがこちらです。
'Eā lā, 'eā lā, 'eā
ʻeāを調べると、2番にSong refrainとあります。英語が苦手な私はrefrainも辞書で引きます(涙)。そうすると、(詩・歌の各節の終わりの)折り返し句とあります。これですね!
lāは10番を見てみましょう。Common refrain in songsとあります。歌によく使われる終わりの句、ってことですね。
つまり、'eā lāは「歌の終わりを告げる言い回し」ということになります。
そのまま日本語に訳すと、「終わる〜終わるよ、このうた終わる」。時代は回り、うたは終わるのですね。
次に、'Eā lā, 'eā lā, 'eā.のあとの言葉を調べます。「あえいーえー、いーえー」と詠われることが多いので、そのまんまで調べてみたらありました。辞書すごい!
āēīē
interj. Chant refrain.
「チャントはこれにておしまい!」って感じでしょうか。
※頭に書かれているのは品詞です。interjは、interjectionの略語。interjectionは間投詞、感嘆詞という意味です。ちなみにlāの10番もinterjですね。
まとめ
'Eā lā, 'eā lā, 'eā, āēīē…
これは、「終わりを告げるフレーズ」でした。しかも、くどいくらいに告げてます。まじで終わるから!!!ってことですね。
「自分で調べて、納得いく回答にたどり着く」ことを繰り返していると、いつのまにか、知識が増えハワイ語の理解力が増します。
それらは未来の自分を助けてくれます。
時間がある方は、今回紹介した手順でご自分でも調べてみてくださいね。
ではまた!